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信じ難いことですが、
住むエリアによって
寿命が大きく変動するようです!?

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Your Life Expectancy Can Drop By 21 Years If You Live Here

 このたび、「住んでいる場所と寿命の長さは大きく関係している」という研究結果が発表されました。発表されたのは、2017年5月8日。できるだけ長生きしたいと望む米国在住の読者にとっては、非常に参考となる(だろう)報告です。 

 ワシントン大学の研究チームがまとめたその調査結果には、米国のどこに住んでいるかによって平均寿命が最大21年も変動することが示されていました。もう少し具体的なこととしては、このような大きな違いをもたらすのは肥満と糖尿病が要因となっている可能性にも言及しています。 

 この研究は全米の各州各郡で1980年から2014年までの居住者を対象に、平均寿命と死亡リスクを調査した結果になります。ゆえに主目的たる調査結果を触れれば…、「アメリカ人の平均寿命は伸びており、2014年生まれの男性は平均で77歳、同年生まれの女性は81.5歳まで生きるだろう」という予測となります。1980年に出された平均寿命から、5年も伸びているのです。 

 それよりも、「そんな話より自分の寿命を知りたいから、早くそれぞれの郡の結果を教えろ!」と言っている声が聞こえるので、話を戻しましょう。

 このような調査を進めていくうちに、この研究チームは、コロラド州中部の雪の多い地域に住む人々が、平均寿命87歳という最も長い数値であることに着目。また一方で、ノースダコタ州とサウスダコタ州のいくつかの郡、そしてアパラチアとミシシッピ川流域に住む人々の平均寿命が、最も短い傾向にあることにも着目したのです。詳しい数字を知りたいという人のために書いておきますと、サウスダコタ州南西部のいくつかの地域の平均寿命が最も低く、わずか66歳という結果になったのです。 

 研究者は調査報告の中で、「サウスダコタ州とノースダコタ州のいくつかの郡(一般的にアメリカ先住民の居留地が存在すると思われる郡)の平均寿命が最も低く、ミシシッピ川の下半分に沿って存在する郡と、ケンタッキー州東部とウェストバージニア州南西部にある郡でも、他の地域と比べて平均寿命が非常に短いのですが、これとは対照的にコロラド州中部の郡の平均寿命は最も高かった」と述べています。 

 また、他の研究や常識から言えば、経済的なステータスも寿命の長さに大きく関係していますが、「行動と代謝の危険因子」も寿命の長さに大きく影響していることも明らかになっています。つまり、喫煙と肥満ですね。 

 タバコをやめようと思っている人は、これらのステップに沿って挑戦すると上手くいくかもしれません。また、減量しようと思っている人は、このコーナーが「Men’s Health」という名前だけに、健康に関する様々な記事を公開しているのでそれらをクリックして読んでおくといいでしょう。 

 加えて、適切な医療を受けられる環境に居るか居ないかも、現在の状況を考慮すれば寿命を長くする(または短くする)主たる要因の一つであることは確かではないでしょうか。

 NBC Newsによれば、Indian Health Service(アメリカ先住民保健サービス)には「先住民の居留地(そのうちのいくつかはノースダコタ州とサウスダコタ州にあります)では、適切な医療が不足している」と、頻繁に非難を受けているとのこと。 

 また、研究者は今回の調査の重要性について、「本研究から過去35年間にわたって、全米各郡の間に平均寿命という点で地域的格差が拡大し続けていることがわかりました。最近の傾向が議論されずに無視されてしまうと、不均衡が拡大の一途をたどるため、これらの地域的格差については早急に何らかの措置をとることが必要です」と、警告を発しています。 

 地域別の結果を知りたい人は、こちらのウェブサイトでご確認ください!


By Gavin Evans on May 11, 2017
Men's Health 原文(English)

TRANSLATION BY MEN'S +
※この翻訳は抄訳です。


編集者:山野井 俊