「“筋けいれん”にならない」ことが、大いに期待できる方法をお教えしましょう。
《概要》
▶ 筋けいれんは、予期せぬ筋収縮によって引き起こされます
▶ 最大の原因は脱水症状ですが、披露や姿勢の悪さなども影響します
▶ 筋けいれんは苦痛を伴いますが、予防するのは簡単です
今日は脚のトレーニングの日で、あなたはジムでトレーニングをこなしています。あなたのスクワットでの腰の高さは誰よりも低く、さらにデッドリフトは実に力強い、ボックスジャンプだってその高さは人一倍は高いのですが、すると突然、背中が悲鳴をあげるのです。退出しようかと思ったところに、とうとう背中には激しい筋けいれんが襲いかかってきます…。
◇筋トレと「筋けいれん」
あなたがもしまだ、筋けいれんの経験がないのだとすれば、それは幸運というものです。予防するにはどうすればよいか? また、そうなってしまったらどう対処すべきか? を既に知っている私たちは、這う這う(ほうほう)の身体でクルマへと向かう必要ないでしょう。背筋をしゃんと起こした状態で、ジムを後にすることができるはずです。
それでは、まず「筋けいれん」とはいかなるものなのか解説します。
◇筋痙攣(きんけいれん)とは、実際なに?
「予期せぬ筋収縮の状態が続く状態が、筋けいれんである」と、ここでは単純に定義しましょう。
強い痛みを伴った筋収縮により、力を抜くことができなくなってしまった状態を指します。移動しようと思っても、背筋がけいれん(痙攣)を起こし、身体を思うように動かすことすら困難になるのです。
「筋けいれん(muscle spasms)」と「こむら返り(cramps)」とを、同じ意味で使う人も少なくありません。筋肉がけいれんすることは同じなのですが、「それらは似て非なるものなのだ」と、フィジカル・セラピストのマーク・コズキ博士は述べています。
「こむら返り」はしばしば持続性のある筋肉の痛みなのですが、「筋けいれん」はどちらかと言えば一過性のものになります。さらに言えば、人々が「筋けいれん」という言葉を用いる際には、臀部・背中といった胴体部分の症状を指すことが多いですが、「こむら返り」の場合にはふくらはぎ・足・ハムストリングスであることが多いようです。
◇なぜ、筋肉がそのような反応を起こすのか?
その答えは、実に広範に渡ります。
おそらく最も一般的な原因は、脱水症状になるでしょう。汗とともに体内のミネラル、その中でもカリウムの欠乏(筋トレ前にバナナを食べたほうが良いのは、そのためです)によるものと思われます。負荷の高いウエイトリフティングをおこなった直後の筋肉の極限状態なども、これと同様の答えが挙げられます。
たとえば、「上腕二頭筋を鍛えるダンベルカールをジムで筋トレします。そして帰宅後、シャンプーをしているような際に筋けいれんが起こることもある」と、コズキ博士は言います。
「筋けいれんはしばしば、疲労やエネルギー不足といった単純な理由からも発症します」と、カリフォルニア州のホーグ整形外科研究所所属のスポーツ医学の専門家、アダム・リバデネイラ博士は指摘しています。また、誤った運動方法で筋肉がオーバーワーク状態になり、それが原因となって筋けいれんが引き起こされることもあるそうです。
そして、高い湿度や低すぎる気温といった環境条件にも、気を配るべきでしょう。リバデネイラ博士によれば、「過酷な環境条件下においては、ウォーミングアップやクールダウンの効果を得ることが困難になる」とのこと。脱水症状の原因にもなりますので。関連記事:もしかして水分不足? 脱水症状の兆候を示す8つのサイン
◇筋けいれんに対処するには?
専門家による検査によって、その他、自覚症状を伴わない不具合を発見できる可能性もあるのです。患部への負荷を軽減させるための、バランスの良い適切なエクササイズ方法を取り入れることも、治療の一貫としてすすめられるでしょうから。鍼治療やマッサージ、カイロプラクティク、さらには発痛点への注射による治療なども受けることになるかもしれません。
もし自力でのケアを試みるのなら、「最善の方法は、軟部組織に重点を置いたトレーニングをおこなうことだ」とコズキ博士は言います。「プロフェッショナルなトレーニングを受けていないという場合、フォームローラーやエクササイズ用のボールを用いた軟部組織のトレーニングが、筋肉の状態改善に役立つはずです」というのが、コズキ博士のアドバイスになります。関連記事:筋膜リリースに効果的! 「フォームローラー」の選び方とおすすめ15選
◇「筋けいれん」の予防法
トレーニングの前にストレッチをおこなうこと(これはもう何度も繰り返しお伝えしてることですね)、そして、体調に気を配ることを忘れてはいけません。
「筋けいれんもこむら返りも、オーバー・トレーニングの副産物です」と、コズキ博士は指摘します。運動と運動のあいだに休憩を挟む、それからウォームアップとクールダウンに十分な時間を費やすことが重要となります。そして、エクササイズは正しい姿勢でおこなうようにすることも忘れずに。「これもまた筋けいれんの要望には効果的だ」と、リバデネイラ博士は言っていますので。
おすすめ関連記事:スポーツドリンクと同じくらい効果的!?運動後にバナナがおすすめな理由
「バナナ」は筋トレ後の栄養補給や炎症防止において、「スポーツドリンクと同等に効果的な可能性がある」という結果が研究で導き出されたそうです。記事を読む
おすすめ関連記事:筋膜リリースに効果的! 「フォームローラー」の選び方とおすすめ15選
フォームローラーとは、腰痛や脚やせ、身体の筋膜はがしに効果が期待できるエクササイズアイテムです。日々のデスクワークやパソコン作業などで凝り固まった身体のメンテナンスに大いに期待が持てるアイテムです。記事を読む
おすすめ関連記事:簡単な姿勢矯正ストレッチでストレスと睡眠不足の解消へ導く
「10分間のルーティンの運動を行えば、メンタルヘルス(精神的な健康)と身体の健康状態を改善できる」とするフィットネス専門家で元ラグビー選手ルーク・ワーシントンさんの説明を確認してみましょう。記事を読む
おすすめ関連記事:【在宅ワーク対策】「腰の痛み」をケアする自宅でできる効果的ストレッチ
腰痛の軽減や予防にも効果が期待できる、腰用ストレッチについてご紹介します。自宅で可能なこの運動で、ゆったりとご自身の姿勢を整えましょう。記事を読む
おすすめ関連記事:男が最も恐れる病のひとつ「前立腺がん」、その予防が期待できる5つの方法
性行為が前立腺の健康につながる…ということは、科学的な研究結果でも証明されていることです。が、これよりもシンプルに、前立腺がんの予防が期待できる方法もあるようです。記事を読む
Source / Men's Health US
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です