1日20人以上の男性器を治療する医師に話を聞いてみた
もし男性器がなかったら、医師ジャミン・ブラームバートさんは仕事にあぶれていたかもしれません…。仕事にプライドをもつブラームバートさんにとって、「男性器は彼の人生」と言ってもいいでしょう。実際、彼は1日に20人以上の男性器を目にします。泌尿器科の彼には、それ以外の生き方はいまはないようです。
「自分が生活のために、『睾丸をいじるのが大好きだ』というのはおかしなものだよね!?」と、医師ブラームバートさんはにそう取材に語ってくれました…。
「母は、私の仕事の内容を友だちに説明するのに苦労しているんです」と彼は言います。
ブラームバートさんの1日は、男性器を中心にして回っています。彼が目にする男性器の多くは勃起不全という不安を抱えるものが多いのですが、そのほかには尿の出が多過ぎたり、逆に少な過ぎたりするもの、そしてときには、オモチャのBB弾が詰まったものなどもあります。これは本当の話です!
ブラームバートさんは1日の大半を、男性器の診察をして過ごします。睾丸に痛みがあるようなら、彼に相談してみましょう。ペニスが勃起しにくいのであれば、彼が力を貸してくれるはずです。
手術用ロボットも活用
ブラームバートさんは、男性器だけでなく睾丸の手術もたくさんやります。
手術の内容は精管切除だけではありません。彼の勤務先はがん治療以外の目的で男性器の手術に、もっとも早くロボットを導入したクリニックのひとつです。「私たちが使っているこの技術は実に素晴らしいものです。慢性的な睾丸の痛みを取り除くことから、排尿しやすくするための前立腺へのインプラントまで、あらゆることに手術用ロボットを活用しています」と説明します。
また、ブラームバートさんも他の医師と同様に救急患者を診ることがありますが、他の多くの医師たちと違うのは、彼が急患を診るのが大好きという点。急患でどんな患者と当たるのか、彼にはまったく予想がつきません。実際に、直腸に張形(男性器を擬した物)を詰まらせた患者やペニスリングがどうやっても外れなくなってしまった患者、性器のあたりを銃で撃たれた患者、それにペニスを怪我したたくさんの患者を彼は診てきました。
「今日はひどい日だと思っているときに、ペニスを怪我した患者にあたると『自分よりもこの人のほうが、間違いなくひどい目に遭っている』と思ってしまう――そして、その患者を助けようとする行為により、それはとても素晴らしいことなんだ」と素晴しい1日に転換するよう心掛けているとブラームバートさんは語ります。
彼によると、患者の命に関わる怪我や病気などで、泌尿器科の医師が急患対応に呼ばれることは滅多にないそうです。これは男性器がなくても人は生きていけるためですが、それでも大抵の男性はペニスがきちんと機能しているほうを好むわけで、ブラームバートさんはそのために自分が力になれるという点が、自分の仕事に対するプライドであると語ります。
泌尿器科の医師に求められる資質について
ブラームバートさんは、泌尿器科の医師に求められる人柄について次のように説明しています。
「男性は自分の病気について話すことが苦手で、ペニスのことであれば、なおさら不安を感じるものです。そのため泌尿器科の医師には優れたユーモアのセンスが求められるのです」と語ります。
「泌尿器科の医師は、患者にとってデリケートな事柄について話をするわけです。私たち医師が取り扱うのは、すべて体の恥ずかしい部分です。私がこの仕事に魅きつけられるのは、まさにそれが理由です。泌尿器科の医師は患者に会った瞬間に、相手の心の壁を崩すことができなければならない職業ですから…」と。
ブラームバートさんによると、患者たちはそれまでの人生で誰にも話したことがないほど、たくさんの身の上話をブラームバートさんの前ではするそうです。彼は一瞬のうちに患者と打ち解け、共通点を見つけ出し、場合によっては男性器に関するジョークをひとつかふたつ口にして、明るい雰囲気をつくるとのこと。
「患者はいちど打ち解けると、実にいろんな話をしてくれます――診察前に看護婦に話していたのとは、まったく違うことを言い出す患者もいますよ。そんな患者を私がどれほど診てきたかを知れば、あなたはきっと驚くでしょう」と、ブラームバートさん。
ブラームバートさんはこれまでに、男性が口にしそうな言い訳はすべて耳にしてきました。
病院に足を運ぶことになった理由について、看護師にまったくのデタラメを教えるような患者もブラームバートさんの前に出ると、きちんと事実を話してくれるそうです。しかし、患者たちのいちばんデキの良い言い訳を聞くことができるのは、救急救命室のなかで、言い訳する理由はペニスのトラウマによるものだそうです。
「男性が自分の体について話す機会を増やしたい!」
「男性器のトラウマで病院に来る患者は、やるべきではなかった“何か”を大半はしています――たとえば、股間に自動車のドアを強くぶつけたとか、ジムで事故にあったといった説明を最初にしても、実は後背位でセックスしていて女性の性器にペニスを入れ損ねたとか、そんなことが原因で病院にきていたりするんです。ただ、私はどんなものでも言い訳を聞くのが大好き。私のところに来る男性は、事実を話をするのが苦手なだけなのでしょうがないのです」と、ブラームバートさん。
そしてその点こそ、ブラームバートさんが変えようとしていることです。つまり、男性が自分の体に気を遣い、自分の健康について話をするそのやり方を、ブラームバートさんは変えようとしています。
彼は数年前から「Drive 4 Men’s Health」と催しを毎年開いて、男性たちにそれぞれの病気や医師にかかることについての話をさせてきています。また毎年6月には、彼はビジネスパートナーと共に米国横断の自動車旅行に出かけ、できるだけたくさんの場所に立ち寄って、自分の健康に対する男性の見方を変えようとしてきています。ちなみに、男性たちがいちばん盛り上がるのは、自動車の話題だそうです。
「自分の男性器の大きさで十分」と思うように
「男性は、毎年前立腺の検診を受けるべきです。が、多くの男性たちはそのことを分かっていないんです――それで私は『あなたは自動車をもっているでしょう? オイル交換をしたり、メンテナンスをしたりしますよね? あなたの体も、自動車の場合と一緒で、定期検診をする必要があります。大きな違いは自動車だと、故障しても別のものに買い換えれば済みますが、人間の体の場合はそうはいかないというところです』といった話をしています」とブラームバートさん。
また、自分のペニスの大きさを心配して、病院に来る男性も非常に多いとブラームバートさんは言います。
「私のところにくる男性の大半が、自分の男性器の大きさは十分ではないと思っているのです。私はたくさんの男性器を見てきましたが、そんな私に言えるのは、『特に問題ない、あなたは大丈夫』ということです。これでは実際、ベッドでの情事ができないだろうと思える男性器に、私はまだ一度も出会ったことなどありません。男性諸氏に対する私のアドバイスは…『アダルトビデオを観て、AV男優のそれと自分の男性器を比べるのはやめなさい。ポルノ男優として、ラスベガスで働くことはできないかもしれませんが、大抵の男性はポルノ男優にはなれないし、それでもあなたの体はまったく問題ないのですから…』と言いたいです」とのこと。
もし、男性器が理由で自分に自信がもてない方がいらっしゃったら、何千人もの患者の男性器を目にしてきた医師の言葉として、これをきちんと受け止めてください!
From Men's Heaith
Translation / Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。