ブラームバートさんは、泌尿器科の医師に求められる人柄について次のように説明しています。
「男性は自分の病気について話すことが苦手で、ペニスのことであれば、なおさら不安を感じるものです。そのため泌尿器科の医師には優れたユーモアのセンスが求められるのです」と語ります。
「泌尿器科の医師は、患者にとってデリケートな事柄について話をするわけです。私たち医師が取り扱うのは、すべて体の恥ずかしい部分です。私がこの仕事に魅きつけられるのは、まさにそれが理由です。泌尿器科の医師は患者に会った瞬間に、相手の心の壁を崩すことができなければならない職業ですから…」と。
ブラームバートさんによると、患者たちはそれまでの人生で誰にも話したことがないほど、たくさんの身の上話をブラームバートさんの前ではするそうです。彼は一瞬のうちに患者と打ち解け、共通点を見つけ出し、場合によっては男性器に関するジョークをひとつかふたつ口にして、明るい雰囲気をつくるとのこと。
「患者はいちど打ち解けると、実にいろんな話をしてくれます――診察前に看護婦に話していたのとは、まったく違うことを言い出す患者もいますよ。そんな患者を私がどれほど診てきたかを知れば、あなたはきっと驚くでしょう」と、ブラームバートさん。
ブラームバートさんはこれまでに、男性が口にしそうな言い訳はすべて耳にしてきました。
病院に足を運ぶことになった理由について、看護師にまったくのデタラメを教えるような患者もブラームバートさんの前に出ると、きちんと事実を話してくれるそうです。しかし、患者たちのいちばんデキの良い言い訳を聞くことができるのは、救急救命室のなかで、言い訳する理由はペニスのトラウマによるものだそうです。