「サイコパス」と聞くと…まずヒッチコック映画『サイコ』に登場する故アンソニー・パーキンス扮するノーマン・ベイツを思い浮かべるかもしれません。
そして映画『ハンニバル』で、アンソニー・ホプキンスが扮していたレクター博士を思い浮かべる人も…。しかし、ミレ二アル世代の皆さんの場合は…アニメの『PSYCHO-PASS サイコパス』であり、『ハンニバル』ならマッツ・ミケルセンが演じていたテレビドラマのほうかと思いますが…。
「ジントニック」好きはサイコパス気質?
では、いきなりですが…、好きな飲み物が「ジントニック」いう人には、彼らのようなサイコパス的な性質があるかもしれません…。
「どういうこと!?」と思った人もいるでしょう、いやいや、ほとんどの方がそう思っているかと。
これはある研究から導き出されたことですが、ダークチョコレートやコーヒー、トニックウォーターなどの苦い食べ物や飲み物が好きな人は、「悪意のある性格特性をもっている傾向がある」という研究結果が出ているということなのです。
実験方法の解説
こちらの研究を行ったのは、オーストリアのインスブルック大学の心理学者たち。彼らは2つの実験で、計953人を調査しました。
実験参加者はまず、甘いものや酸っぱいもの、塩辛いもの、苦いものが載ったリストを受け取り、それぞれの食べ物や飲み物を1〜6点で格付けするよう指示されました。
その後、全員が人格に関するアンケートに回答します。そして、その回答の集計によって、マキャヴェリズム(権謀術数(けんぼうじゅっすう)主義=どんな手段や非道徳的な行為も、結果として国家の利益を増進させるのであれば許されるという考え方)、サイコパス的性質、ナルシシズム(自己愛傾向)、日常的サディズム、攻撃特性という性格の5大因子などの要素が評価されたのでした。
苦いものが好きであればあるほど、サディスティックな気質が高まる
アンケートの問題をいくつか教えます。「イエス or ノー形式」の問題になり、「誰かをからかうときは、自分がからかっていることを相手が気づいている場合のほうが楽しい」、「誰かを苦しめるのが好きだ」、「残酷なホラー映画のお気に入りのシーンを、繰り返し再生することがある」といったものが含まれていました。
「今回の実験のデータからは、人格と日常的飲食行動の関係性について、これまでにない知見が得られました。苦いものが好きであればあるほど、サディスティックな気質が高まることが示されていたのです」と、同研究の論文著者は記しています。
ジントニック&エミネム好きには要注意!?(笑)
特定の物事を好む人に、サイコパス的な傾向があることを示唆する研究は今回が初めてではありません。簡単にできる「サイコパス診断」はネットでも多くありますよね。
たとえば、2017年9月のある調査でも、米国ヒップホップ歌手エミネムの『Lose Yoursel』や、米国R&Bグループのブラックストリート『No Diggity』のようなラップの曲を好んで聴く人には、サイコパス的な傾向があることが示唆されています。
まとめ
ただし、なぜこういった相関関係があるかについては、いまだはっきりした理由がないことは覚えておきましょう。
とはいえ…、バーでジントニックをがぶ飲みしている人がいて、その人が大好きなエミネムの曲について話し始めたら…。言うまでもなく、少し警戒しますよね(笑)。でも、それぐらいのご用心を。いつどこにいるかわかりにくい…、それが「サイコパス」なのですから…。
Source / Men's Health
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。