2018年現在、最も長寿だとしてギネスが更新されたのは21年前のことになります。その最高齢だったのはフランス人の女性ジャンヌ・カルマンさんで、当時122歳と164日間という年齢で1997年8月4日にお亡くなりになりました。

ジャンヌさんが亡くなられてから21年もの間、この寿命を超えた人はいません。そして、これまで多くの科学者たちが人間の寿命について研究してきています。ある科学者はイタリアの長寿者を調査し、「人間はまだ最長寿命にまで達していない」と結論づけたのです。

「ニューヨークタイムズ」紙によれば、その科学者は、2009年から2015年までの間に105歳にまで達した3836人のイタリア人のデータベースを作成し、様々な年齢層の死亡する割合を分析しました。

一般的に人間の死亡率は、幼少期のほうが高く、若いころには低下。そして30代に再び上昇していき、70-80代になると急上昇すると言われています。  ですが、高齢のイタリア人のデータベースをみると、死亡率は上昇していないように見えるのです。

実際、グラフのカーブはほとんど平坦なのです。カリフォルニア大学バークレー校の人口統計学者で研究の共同実施者であるケネス・W・ワックター氏は、「横ばいから徐々に沈んでいっている感じなのです」と話しています。

前述の高齢となったイタリア人の死亡率グラフが描くカーブの意味していることは…、

「死亡率の改善は、極端な高齢の方にまで広がっていると言えるのです」ということであり、「私たちがまだまだ最大寿命に達していない」ということをある種証明しているのではないでしょうかと、ワックター氏は述べています。

この研究結果では、「人間が115歳までは生きられる」ということを示していました。それは、これまで論じられてきた多くの議論と矛盾しているのです。

研究者らは、「死亡率はいくつかの理由で平坦化するかもしれない」と推測しています。それはおそらく、「遺伝子学的観点から見て、体の弱い人は丈夫な体の人よりも早めに死亡する傾向がある」、もしくは「高齢者は細胞レベルでゆったりとした速度で生きているため、細胞の損傷を修復することがより簡単になる」との仮説を唱えています。

この研究では必ずしも、多くの人がジャンヌ・カルマンさんのように長生きするということを意味するわけではありません。そもそも100歳以上の人は、90代の人よりもずっと死亡率は高いのですから。

それでももしも平均寿命が延びていき、100歳が当たり前の世の中になったら。人にとって、時間はいまもっている感覚よりもまだまだあるという気分で、物事のスピードはゆったりとするかもしれませんね。または、時間が増えるということで、やるべきことも増えてより忙しなくなるのでしょうか?

そのときはAIもきっと活躍しているかと思うので、実際、人がするべき仕事とは? ちょっと、いろいろ考えてしまいますね。でも、それはそう遠くない未来であることは確かなことではないでしょうか。

日本における最高年齢者は?

厚生労働省によれば、神奈川県横浜市在住の都 千代(みやこちよ)さんが116歳(1901年〈明治34年〉5月2日生まれ~)の国内最高齢者になったことを2018年4月22日に発表していました。

これまで国内最高齢だった鹿児島県喜界町の田島ナビさん(1900年〈明治33年〉8月4日生)が残念ながら、2018年4月21日に117歳でお亡くなりになったことを受けての発表でした。現在は117歳の誕生日を無事迎え、記録を更新中です。ジャンヌ・カルマンさんの122歳のパーティの様子を含めた動画をご覧ください。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
FRANCE: WOMAN BELIEVED TO BE WORLD'S OLDEST PERSON DIES AGE 122
FRANCE: WOMAN BELIEVED TO BE WORLD'S OLDEST PERSON DIES AGE 122 thumnail
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Source / POPULAR MECHANICS
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。