精子の検査でも受けない限り、男性が不妊問題を自分自身の問題として理解することは稀です。ただし、最新の研究報告によって、それが目に見える問題に要因がある可能性も指摘されました。それは、生殖器のサイズが平均と比べて小さい場合に、不妊問題が生じるかもしれないという内容です。
「不妊問題を抱える男性の多くは、小さな生殖器の持ち主という数値が出た」というユタ大学による研究結果を、イギリスのメディア「テレグラフ」紙は報じています。
◇不妊問題を抱える男性
この研究で、「不妊に悩む男性は、平均に比べて約1センチ(0.4インチ)ほど生殖器が小さい」という結論が導き出されたのです。生殖機能に問題を抱える男性の性器のサイズは、平均で12.5センチ(4.92インチ)であったのに対して、それ以外の男性の平均サイズは約13.5センチ(5.3インチ)だったとのことなのです(測定は勃起時のサイズで行われています)。
この研究は、不妊治療を行う219人の男性そして勃起不全や精巣痛に悩む596人の男性をサンプルになってもらった数字になります。
研究チームによれば、これは生殖器のサイズと不妊問題を関連づけた初めての研究ということです。さらに、こうも言っています。「この結果を見て、パニックに陥る必要はない」とも明かしています。
今回、統計上この数字が導き出されただけであって、「生殖器が小さい=不妊」という科学的証明はできていないことも表明しています。研究者のひとりであるオースティン・スレイド博士によれば、「生殖器のサイズは、例えば停留睾丸などの不妊と関係する健康上の問題から影響を受けている可能性もある」というのです。
「テレグラフ」紙の取材に対し、「生殖器が小さいからと言って、不妊の問題を案じるのは早計です」と、スレイド博士は語っています。「生殖器の長さと不妊問題との関連性を論じるには、まだまだ、さらなる研究が必要である」と、スレイド博士はこの会話を締めくくってくれました。
「サイズがモノを言うというのは、男性にとっては恐怖です。小さいから子どもを授かる可能性が低いというのは、現段階においては良いメッセージとは言えない」と、ルイス氏は「テレグラフ」紙の取材に答えています。
この研究はまだごく初期の段階であり、生殖問題をサイズの問題のみと結びつけて論じるのは適当ではありません。
◇結論
ここで明言できることは、「不妊を案じるのであれば、然るべき医師に相談してください」ということになります。そして、精子の状態を健全に保つためにアルコール摂取を控え、果物と野菜の豊富な健康的な食事を心がけ、体重管理を行うこと…まずは日ごろからのケアが大切なのです。
Source / Men's Health US