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《概要》
▶睡眠専門家はこれまで、「不足した睡眠時間を取り戻す行為は無駄」としてきました。参照記事:快眠法を伝授! カッコいい男はうまく寝てる!

▶新たな研究によれば、毎日5時間睡眠の人は死亡リスクの上昇が見られたものの、平日は5時間睡眠でも週末に9時間寝て足りない睡眠時間を補った人には、「死亡リスクの上昇がなかった」と言います。

  
 土曜の朝遅くまで寝ていて、母親に怒られるといった経験は誰にでもあることでしょう。このような「寝だめ」は、睡眠専門家たちにも「効果がない」とされてきました。ですが、新たな研究によれば、「『寝だめ』には、死のリスクを低下させる可能性がある」と言うことに…。

 この研究を行ったストックホルム大学の研究チームは、「大人で毎日の睡眠時間が長くても5時間までという人は、死亡リスクが上昇する」という研究結果が示されました。ですが、平日の睡眠時間が5時間でも週末に9時間寝ることで睡眠時間を補った場合には、死亡リスクの上昇はなかったそうです。

これはGiphyの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 医学誌『Journal of Sleep Research』に掲載されたこの研究のなかで、研究チームは65歳以下の4万3000人の睡眠習慣に関するデータを収集しています。その後、これらの人々の13年後の死亡記録を調査し、睡眠習慣が死に与えた影響を研究したということです。

 また、当然ながら教育やBMI、喫煙習慣などは死亡リスクに影響するため、これらの影響も考慮されています。そして、この研究の結果、彼らが出した結論は「週末の長時間睡眠は、平日の短時間睡眠を補う可能性がある」というものでした。

この研究が意味することとは?

 この研究の発見は、「驚き」として受け止められるかもしれません。 

 これまで睡眠専門家たちは「不足した睡眠を取り戻す」という行為の無意味さを説いてきましたから…。2017年、睡眠科学者のマシュー・ウォーカー氏はNPRに対し、「睡眠は銀行のようなものではない」と語っていました。

「睡眠は借金のように蓄積し、後で支払うことができるというようなものではないんです。わたしがあなたの睡眠をひと晩奪い、その翌日は好きなだけ寝てもらったとしても、失った分の睡眠は取り戻せないんです」と、ウォーカー氏は過去に語ってします。


 しかし、この新たな研究は、このような考え方を根本的に変えるものです。

 今回の研究の著者は、「この結果は平日の短時間睡眠も週末の長めの睡眠と組み合わせれば、死のリスク要因ではないこと示唆しています」とし、「つまり、平日の短時間睡眠は週末に補える可能性があり、これが死亡率に影響するということです」と記しているのです。

 もちろん、いずれにしても毎日十分な睡眠時間を取ることが理想的あることは確かです。研究チームによれば、「日常的に6〜7時間の睡眠を取っていた人々では、死亡リスクの上昇はなかった」と言いますし…。

 ですが早い時間に床につくことは、ときに難しいもの。毎日なかなか眠りにつけないという人は、瞑想をトレーニングするといいかもしれません。瞑想は人の不安を解消し、よりリラックスさせることがわかっていますので。また、寝しなに牛乳を1杯飲むのも、効果的です。精神を安定させる効果が期待できる成分が入っているので。せひお試しください。

From Men's Health
By Melissa Matthews
May 24, 2018