アリゾナ大学の研究者が、アンチエイジング理論に風穴を開けました…。
Face It: You Can't Completely Stop the Aging Process
俳優ドウェイン・ジョンソン(通称:ザ・ロック)は、45歳になっても顔に皺ひとつありません。そしてアーノルド・シュワルツェネッガーは、ああ見えて実はもう70歳なのです。
彼らのような男性は、「男は老化のプロセスから逃れられる」という希望の灯火と言えます…しかし、そんな希望を抱く皆さんにとって、あまり嬉しいとは言えないニュースがあるのです。それは…「老化から逃れることなどできない」というこのニュース、悪いのは(中学1年生の時の通知表と同じように)数学のせいかもしれません。
アリゾナ大学の研究者によれば、「老化のプロセスを止めることも、そして人間は永遠に生きられるという可能性も、数学的にはあり得ない」とのことなのです。
私たちは皆、いずれ死にます。これは多かれ少なかれ普遍的に受け入れられていることですが、一方で「老化のプロセスは何らかの手立てを講じることで止められる」、という希望も常に存在しています。科学者の間にさえそう考える者もいます。
老化を食い止めるのがなぜ可能かという点については、たとえば老化の原因とされる不活性細胞の活動を遅くする、あるいはそうした細胞を取り除く方法を見つけ出すことで可能になるとの理論があります。(次ページにつづく)
「老化を回避できる可能性はない」
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アリゾナ大学でエコロジー、及び進化的生物学を研究するジョアンナ・マセル教授と、同大学のポール・ネルソン氏というポスドク研究者が、「機能が低下した細胞を取り除くことが可能か否か」という点を調べた研究論文を先ごろ公開していました。
シワひとつ作らずに100歳まで生きたいと願う男性にとって、この論文の内容は印象悪く映るでしょう。
「老化は数学的にみて不可避であります。つまり本当に避けることができないことなのです。論理的にも理論的にも、また、数学的にも老化を回避できる可能性はないのです」と、マセル教授が述べたと「phys.org」には記されています。(次ページにつづく)
楽しい話は何かないのでしょうか?
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「米国科学アカデミーの紀要(PNAS)」に掲載されたこの論文によれば、「毛髪の色素の消失やシワといった老化の徴候を生み出す細胞を取り除くことは可能と考えられるものの、この細胞を取り除くと、代わりにがん細胞が増殖する可能性が生じることがある」という結果が、マセル教授らの研究ではじき出されたそうです。
「機能低下した不活性細胞を取り除くと、代わりにがん細胞が増殖する可能性が生まれてしまいます。また、がん細胞の方を取り除く、あるいはその活動を遅らせると、不活性細胞が堆積する余地が生じます。つまり、私たちには不活性細胞の堆積か、それともがん細胞の増殖かという二者択一の選択肢しかないのです。両方を同時に実現するのは無理ということなのです」と、同研究チームのネルソン氏は述べているのです。(次ページへつづく)
体を動かし、きちんと食事をとり、人生を楽しみましょう!
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つまり皆さんの体は最終的に、「がん細胞に侵されるか、それとも機能が低下した細胞に屈服することになる」ということに…。とはいえ、それはあくまで最終的にはということになりますが…。
研究者らは依然として、老化のプロセスを止めるための他の方法に目を向けています。たとえば、痛んだDNAを治せるピルのようなものです。しかし、皆さんは実際の年齢よりも少し若く見せるために、科学的な“進歩”が起こるのを座して待つ必要はありません。
今すぐにできることだってあるのです。それは、上手に歳をとれるように日頃のルーティンを変えてみることです。
そのための第1ステップは、実際の年齢よりもずっと老けてみられてしまうような癖をなくすように確実を期すこと(参考記事はこちらから)。
そして第2ステップは、ティム・フェリス氏のびっくりするほど簡単な老化防止対策のティップスに目を通すこと(参考記事はこちらから)。
第3ステップは、コーヒーを飲むことです。コーヒーには老化のスピードを遅くする効果があるとされていますので…。
最後に第4ステップは、シワを気にすることなどやめて、幸せで健康的な生活を送ることに気持ちを集中させること。体を動かし、きちんと食事を摂り、そして人生を楽しむのです。
※最後までお読みいただきありがとうございました。
From Men's Heaith
By Reegan von Wildenradt
November 2, 2017
Translation / Hayashi Sakawa ※この翻訳は抄訳です。Edit / Hikaru SATO, Kazu OGAWA