より合理的にスペースを活用するための、簡単な方法とは…。
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マンション暮らしの長所と短所については、議論の余地があります。ですが一方で、ひとつほぼ確実に言えることもあります。それは一軒家での暮らしに比べて、手狭なスペースでいろんなことをやりくりしなければならないということ…。
そのためマンション暮らしでは、空間を一寸たりとも無駄にすることはできません。
空間を賢く使った部屋を実現するには、専門家を雇うのが一番でしょう。ですが、それに続く次善の策として、それは専門家の知恵を借りることです。そして私たちは今回、ロサンゼルスに拠点を構えるコミューン(Commune)という設計事務所の共同創業者、ローマン・アロンゾさんから参考になるアドバイスをいくつか教わりました。
アロンゾさんがおすすめする4つのアドバイスに従うことで、あなたのマンションの部屋は、はるかに暮らしやすいものになることでしょう。
モノの定位置を決める
Photograph/ Benjamin C. Tankersley(For The Washington Post via Getty Images)
モノをたくさん持つことが、必ずしも問題になるとは限りません。重要なのは、持ち物をどう整頓しておくかということです。
空間がとくに貴重なマンションの場合は、すべてのモノに関して所定の置き場所を決める必要があります。「モノが散らかった状態をなくせれば、空間にバランスと調和が生まれる」と、アロンゾさんは言います。
皆さんの部屋のレイアウトと、実際にため込んでいるさまざまなモノのことを思い浮かべてみましょう。たとえば、とても貴重なスニーカーのコレクターであれば、特に気に入ったものをいくつか飾れるよう陳列用の選択肢を複数用意しているかもしれません。
これに関してオープンスペースの部屋では、棚を間仕切りとして使うこともできます。そうすることで大きな部屋も、より居心地の良い空間に変えられます。ここでのゴールは、部屋のあちこちに転がっているモノの量を減らすために、それぞれのモノにとってユーザーフレンドリーな場所をつくり出すことなのです。
照明に気を配る
Photograph/ Jeff Greenberg(UIG via Getty Images)
照明器具の配置や光のあて方、それに照明の明るさは、インテリア・デザインの善し悪しを決める大きな要因。しかも、大半の初心者が見逃しがちなことなのです。
そしてマンションの部屋の場合、天井に古い型の照明がたくさん付いたものが多く、それが問題をさらに悪化させています。ですが、これこそアロンゾさんが避けるべきとする類の問題です。「複数の照明を配置して部屋のなかを照らすのが、ふつうは一番いい方法」と、アロンゾさんは言います。つまり、カスタマイズすることが改善の鍵を握るということです。
そこでおすすめなのが、見た目と機能性とのバランスに配慮しながら、いろいろなタイプのランプを部屋の各所に配置するというものです。
「部屋全体を明るくするためのものもあれば、読書灯として使うもの、あるいは特定の装飾品を浮き立たせるためのものもある」、といった具合にしてみましょう。
そして、フィリップス社の製品「Hue White Ambiance Starter Kit」を「Philips Hue」アプリと共に採り入れれば、照明を簡単に管理でき、さまざまな雰囲気に変化する部屋をつくることができます。同製品なら照明の明るさや色味の調節、タイマーの設定なども可能で、たとえば目覚めのときには明るい光、そして夜には柔らかな光など…色々なかたちで照明を制御することができます。
いらないものはどんどん捨てる
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マンション住まいでは、「どんなモノを足すか」ではなく、「いかにモノを少なくするか」が重要です。
たとえば、キッチンにある小さなテーブル。不要なダイレクトメールが上に溜まっているようなら、テーブル自体をすぐに処分してしまいましょう。あるいは、海外留学したときに入手したサッカーチームのスカーフを、これといった理由もなく壁の装飾にしているなら、それもすぐに捨ててください。
まず、「部屋のなかにどんなものがあるかを確認し、その上で不要なものは捨てるという手順を3度繰り返すことが、部屋のデザインを改善するためのいちばん良いやり方だ」とアロンゾさんは言います。
装飾品にせよ、家具にせよ、あるいは収納システムにせよ、部屋のなかに吟味したモノを置くようにすることで、部屋をよくするモノだけが確実に残ることになります。
またゼロからのスタートで、捨てるモノなど何もないという場合には、自分のスタイルに本当に合うモノだけを手に入れるようにしましょう。さらに「流行に流されて、機能性や快適さを無視することは避けるように」と、アロンゾさんは付け加えています。
複数の用途に使える家具を選ぶ
Photograph/ Benjamin C. Tankersley(For The Washington Post via Getty Images)
複数の目的に使うことが可能となる家具を選びましょう。
たとえばダイニングテーブルなら、仕事用の作業台としても使える大きさや表面仕上げのものを選ぶといいでしょう。また、コーヒーテーブルの代わりに、来客用の補助椅子としても使えるオットマンを選ぶという手もあります。
家具の配置については、いろいろと試しながら、何も置かれていない床のスペースが最も広くなるようにするといいでしょう。それが、部屋を広々と感じさせるコツになります。
By Hans Aschim on November 10, 2017
Photos by Getty Images
ESQUIRE US 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊