2018.04.22

'It's As Though Brain Damage Were Popular': Inside America's Most Dangerous Sport

ケガする確率がかなり高いアメリカンフットボール ―「脳症」についえ考察【Part 1】

堅牢な鎧を体にまとって、全力でぶつかり合うアメリカの国民的スポーツ「アメリカンフットボール」。ヘルメットやプロテクターがあるので、巨漢たちが容赦なく力の限りにぶつかり合う…それがアメフトの魅力であります。ですが、それを理解するまでにだいぶ時間のかかる人も多いでしょう。しかし、LFL(レジェンズ・フットボール・リーグ)なら、即効で好きになるかもしれません。そんな話題も豊富なアメフトから今回、「エスクァイア UK」はプレーの際に気をつけるべき脳のダメージについて、NFL関係者や医療関係者からの取材をもとにレポートしています。

ケガする確率がかなり高いアメリカンフットボール ―「脳症」についえ考察【Part 1】

 
'It's As Though Brain Damage Were Popular': Inside America's Most Dangerous Sport 
 

 それは、2016年3月の火曜日の夜のことでした。 
 
 場所は投光照明で照らされた、フロリダのタンパベイ・バッカニアーズのトレーニンググラウンド。8歳の息子をもつ現在43歳の母シェニーク・ハリスは脇を閉じ、足元のボールでクイックステップを練習していました。
 
 「ハイ! ハイ!」 
 
 コーチが笛を吹くと、彼女は鮮やかなオレンジ色のタックリング・ダミーに向かって、全速力で走って行きます。 
 
 「イェーイ!」と、大きな歓声が上がります。 
 
 「さあ、行け!」 
 
 そして、順番を待っている次の母親がトライしたのでした。すると、「クスクス…」と笑いが聞こえてきたのです。当日のトレーニングに集まっているのは、100人くらいでしょうか。これはママさんリーグでもなければ、ズンバ(コロンビアのダンサー兼振り付け師であるアルベルト・"ベト"・ペレズによって創作されたフィットネス・プログラム)のクラスでもありません。 
 
 これは、生きるか死ぬかの問題だと言っても過言ではないでしょう。シェニークの息子レナードは、タンパベイ・バッカニアーズの一員。他の母親同様、彼女もまた息子が無事にトレーニングを受けているのかが心配なのです。なぜならば、パーキンソン病やアルツハイマーを引き起こす致命的な脳症と言われているCTE(慢性外傷性脳症)を患った選手たちの、ゾッとする話を幾度となく耳にしているからです。 

 
 そんな訳でNFLでは、2013年より継続的に「ママさんクリニック」を行っているのでした。そこではコーチや元選手たちが、多くの場合高校生の子どもをもつ母親に対して、彼女らの息子のジョニーやレナードが安全な環境でプレーしているということを納得してもらえるよう促しているのでした。 
 
 「いまのタックルは、昔とは全く違うということを理解してもらうために私たちは実演しているのです」と、2002年に設立された公的機関でコーチのトレーニングとその認定を行う「USA Football」のディレクターを務めるスコット・ハレンベックはコメントしています。 
 
 「以前の私たちは子どもたちへ、『タックルの際にはボールに顔をつけるようにすること』が基本であることを叩き込むために、“バイト・ザ・ボール”というスローガンを刷り込みながら教えてきました。 
 
 また、ヘルメットの部品を固定するスクリューを、相手の胸の番号に押し付けることを刷り込むため、“スクリュー・トゥ・ナンバーズ”という別のスローガンも用意していました。 
 
 そして時代は変わり、今コーチたちは“ヘッズアップ・フットボール”を教えているのです。“スカイ・ザ・アイ”というスローガンがすべてを象徴しているでしょう…今は頭ではなく、肩を使ってボールを上に弾き飛ばすよう教えています」と、ハレンベックは語ってくれました。(次ページへ続く) 
 

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By Sanjiv Bhattacharya on January 8, 2016
Photos by ESQUIRE UK
ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Spring Hill, MEN'S + 
※この翻訳は抄訳です。
 
Edit / Kaz OGAWA

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