現役時代からファンに愛されてきたミケル・アルテタが、ベンゲル監督の後任候補に挙がっているようです。
写真:アーセナル在籍時のアルテタ(左)とベンゲル監督。アーセナル所属時は、必要不可欠な選手として活躍し続けました。Photograph/ Getty Images
選手としてのミケル・アルテタは、中盤という要のポジションを、効率的かつ現実的なパフォーマンスでボールを的確に配給していました。そして、もうひとつ注目されていたのがヘアスタイル(笑)。嵐が来ようとも、乱れそうにもないシンプルなヘアスタイルを保っていたことでもお馴染みです。
そんなアルテタは、アーセナルやエバートンなどのクラブで活躍しました。それぞれのファンたちは皆、「クラブへの素晴らしい貢献者」と捉えていたことでしょう。現在、コーチとして急成長するアルテタですが、アーセナル経営陣はこのスペイン人コーチのキャリアに関わる大きな計画をもっているようです。
アルテタは現在、ペップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティのアシスタントコーチとして重要な役割を務めています。しかし、最新の報道によれば、アーセン・ベンゲルの後任となるアーセナルの監督候補に彼の名前が挙がっているとのこと。もちろん、ベンゲルが長期政権を敷く同クラブの監督を退いた場合の話ですが…。
「テレグラフ」紙によれば、アルテタはアーセナルからのコーチ就任要請を断り、グアルディオラ監督が指揮するマンチェスター・シティという新たな環境に選んだにも関わらず、現在もアーセナルで敬愛されているとのこと。そのため、2019年に現在のベンゲル監督の契約が切れるときには、次なる後継者になるとの声も多いそうです。
写真:今ではライバルクラブであるマンチェスター・シティで、コーチを務めるアルテタ。Photograph/ Getty Images
アルテタは今シーズン前半に、UEFAのプロライセンスを取得しました。シティでは今年、ラヒーム・スターリングが好調なパフォーマンスを見せてきましたが、グアルディオラ監督によれば、この裏側にはアルテタの貢献があったといいます。
グアルディオラ監督はアルテタが指導するスターリングとのトレーニングについて、「ミケル・アルテタは毎日のように、最後の詰め=フィニッシュの瞬間のコントロールを重要視したトレーニングセッションに取り組んでいます」と「ザ・サン」紙に語っています。
ベンゲル監督は最近、今シーズン終了後に自らの監督としての立場が見直されるであろうことを認めています。
「私のパフォーマンスについて、経営陣がどう考えるかを聞いてみたいと思っています」と、ベンゲル監督は「BBCスポーツ」に語っていました。
「われわれはその後、今後のことに関して決定するでしょう。私としてはもちろん、現在の契約を尊重することを望んでいます」とベンゲル監督。正直に言うと、ベンゲル監督が退任するとはとても思えません。皆さんはどのように思いますか?
そこで今回、日本であまり馴染みのないミケル・アルテタについて、写真と共にご紹介いたしましゅう。
ミケル・アルテタ #1
Photograph by Shaun Botterill (Getty Images)
2014年2月16日、FAカップ5回戦のリバプール戦に出場したミケル・アルテタ。現在、マンチェスター・シティでトレーニングをしているイングランド代表FWラヒーム・スターリングと対峙したアルテタ。この試合では、アルテタの代名詞と言える高いパスセンスが披露されました。
ミケル・アルテタ #2
Photograph by Kaz Photography (Getty Images)
2013年7月22日、日本・名古屋で行われた名古屋グランパスとの国際親善試合に出場したミケル・アルテタ。普段、ペナルティキックを任されているアルテタですが、この日はチームメイトの宮市 亮(現在はドイツ2部ザンクト・パウリに所属)にボールを渡し、すべてを任せました。ボールを渡されて驚く宮市と、後ろでその光景を目の当たりにしている田中マルクス闘莉王。
ミケル・アルテタ #3
Photograph by Jamie McDonald (Getty Images)
2013年3月30日、イギリス・ロンドンで行われたプレミアリーグのレディング戦に出場したミケル・アルテタ。正確無比なシュートテクニックをもつ彼は、常にアーセナルのフリーキッカーとしても活躍しました。右側に映っているのは、現在ヴィッセル神戸でプレーしている、ルーカス・ポドルスキ。
ミケル・アルテタ #4
Photograph by Paul Gilham (Getty Images)
2014年3月8日、FAカップ準々決勝のエバートン戦に出場したミケル・アルテタ。この日、貴重な2点目をペナルティキックで決めました。キャプテンであり、プレースキッカーの彼の存在は、アーセナルにとって必要不可欠な存在でした。
ミケル・アルテタ #5
Photograph by Julian Finney (Getty Images)
2016年5月15日、イギリス・ロンドンで行われたプレミアリーグのアストン・ヴィラ戦に出場したミケル・アルテタ。この日がアーセナルでの最後の試合であり、ラストゴールを決めたアルテタは、あまりの嬉しさにこのジャンピング・ガッツポーズです。
ミケル・アルテタ #6
Photograph by Mike Hewitt (Getty Images)
2016年5月15日、イギリス・ロンドンで行われたプレミアリーグのアストン・ヴィラ戦に出場したミケル・アルテタ。アーセナルでの最後の試合終了後に、アーセナルへの愛を行動で示したアルテタ。サポーターたちと喜びを共感していたのですが、実はこの少し前には号泣していたのでした。
By Finlay Renwick on December 19, 2017
Photos by Getty Images
ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊