選手村や会場で、アスリートたちが食べるメニューの種類はかなりの数でした…。

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五輪アスリートの食事に注目!

 平昌五輪フィギュアスケート、アメリカ代表のアダム・リッポン選手。彼は以前、『Bon Appetit』誌のインタビューで、オーツとアーモンドミルク、カプチーノまたはラテを朝食に摂っていることを明かしています。オートミールは世界中のどこに行っても、食事に取り入れられる便利なメニューのひとつです。クロスカントリースキーのアメリカ代表であるジェシー・ディギンズ選手も、オートミールを好むアスリートの一人。彼女の場合は、大量のオートミールをヨーグルトやナッツ、蜂蜜、目玉焼きとともに食べ、飲むのはコーヒーとのことです。 

 以上、2人のオリンピック米国選手の朝食を紹介してみましたが、平昌冬季五輪には現在、92カ国から2952人ものアスリート(これにコーチやトレーナーたちも加わります)が参加しており、提供される食事の量はこの比ではありません。選手村や会場でアスリートたちが食べるメニューの種類は18ページにもおよび、180人ものシェフによって世界中の料理が振る舞われているそうです。「その量が正確にどのくらいになるか?」といえば、オリンピック期間中に提供される食事は500万食にもなると見られています。(次ページへ続く)

 選手村の食堂では、 世界中の料理を食べられる!

 五輪代表選手たちは当たり前ですが、体調管理のため、とにかくよく食べます。選手村の食堂では、サラダ、ハラルフード(イスラム教「ムスリム」の戒律によって食べることが許された食べ物のこと)、コーシャ(ユダヤ教の戒律によって食べることが許された食べ物のこと)、イタリアン、アジア料理、韓国料理まで、驚くほどバラエティに富んだ世界中の料理を食べることができるのです。

 なかでも現地韓国の料理は大人気で、韓国風焼肉の消費量は予想の2倍にもなっているほか、キムチやビビンバ、韓国海苔巻きなども人気があるそうです。また、公式メニューによれば、世界中のチーズ(エダム、スイス、カマンベール、グラナ・パダーノ、フェタ、チェダー、ボッコンチーニ)やあらゆる肉・魚(スズキやサーモン、アヒルなども含まれています)、たくさんの新鮮なフルーツや野菜も提供されていると言います。 
  

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写真:肉も野菜も美味しく味わえるのが韓国料理の魅力です。Photograph/ Getty Images 

 
 平昌では、大規模な軍隊に対して提供できるほどの食事を準備しているのです。

 これは当然のこと。このアスリート軍団が世界トップレベルのパフォーマンスを発揮するためには、それなりの世界トップクラスの質と量の食べ物が必須になります。米ニュースサイト「Vox」によれば、「リッポン選手のようなフィギュアスケーターが最高のパフォーマンスを発揮するためには、一日に1800〜3000カロリーを摂取する必要がある」とコメントしています。 

 一方で、ディギンズ選手のようなクロスカントリースキーヤーの場合は、その2倍の4000〜7000カロリーになるとのこと…。そこで、そんなアスリートたちが愛してやまない食事がオートミールです。オートミールとは「オーツ麦」のことであり、通常はお粥のようなメニューになります。イギリスの伝統的な朝ごはんであり、この「オーツ麦」は“穀物の王様”と呼ばれるほどのスーパーフードなのです。つまりは炭水化物なのですが、米よりも健康に欠かせない三大栄養素(食物繊維・鉄分・カルシウム)がたっぷり含まれているのです。具体的にそれらの含有量を玄米と比べてみると…食物繊維は3倍、鉄分は2倍、カルシウムは5倍というデータもあります。そんなオートミールのメニューにたくさんあるという平昌。アスリートたちは喜んでいることでしょう。かぼちゃやムール貝、牛肉のお粥などもあるようで、これまたへルシーでいいですね。 

  
「体は食べた物で作られる。そして心は、聞いた言葉で作られる。さらに未来は、話した言葉で作られる…」のです。アスリートにはたくさん食べてもらって、素晴らしい記録で時間を超越してほしいですね…。


By Sarah Rense on February 16, 2018
Photos by Getty Images
ESQUIRE US 原文(English)

TRANSLATION BY Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。


編集者:山野井 俊