リバプールとの契約は2022年までとなっていますが、先ごろのチャンピオンズリーグ決勝で何度もマドリードを葬り去るだけの力を見せつけたチームを率いた監督ですから、レアル・マドリードが引き抜きに動いても理解できるでしょう。
とはいえ、平均7年のサイクルでクラブを変える彼は、まだリバプールでは3年目です。さらには、彼の戦術のおいて極めて重要な役割を担う「ゲーゲンプレス」…つまり、ミドルサードで相手にボールを奪われた直後にスイッチを入れて、数秒以内にボールを奪い返すというショートカウンターに転じることを前提にデザインしたシステムによって、ますます進化させている「uber-fussball(over footballを意味するドイツ語)」に対し、もしかすると大物選手たちはついていけない可能性も予想できます。
これで彼がこの大役を担い、そんな選手たちを手放す必要性が浮上したなら…彼ならそれを確実に実行するでしょう。となると、銀河系軍団の熱烈なファンから大きな不評を買うことは間違いありません。なので、彼にはもうちょっと待っていてもらったほうが得策かと思います。
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