好プレーであり珍プレーでもある喝采のプレー、自分にパスしてタッチダウンを決めたNFLクオーターバックに注目!
 
 2018年1月6日(米国時間)、アメリカ・カンザスシティーで行われたNFL(プロアメリカンフットボール)のワイルドカード戦は、あらゆる意味で多くのアメフトファンを驚かせました。

 まず、第3クオーターまで3対21でリードを許していたカンザスシティー・チーフスでしたが、第4クオーターでは、テネシー・タイタンズの攻撃陣が機能し始めて、一挙に18点を奪って22-21で勝利を収めたのでした。この逆転劇に、タイタンズのファンは大いに盛り合がりことに。

 それもそのはずです。そこで展開された一連のプレイのなかで、全米が驚いたプレーがあったのですから…。 

 多くのファンを震撼させたそのプレーとは何か? それは1920年に創設されたNFLの歴史の中でも、これまでたった1回しかなかったプレー。これが2回目となったわけです。

 主役はタイタンズのクオーターバック#8Marcus Mariota(マーカス・マリオタ)選手。クオーターバックとは攻撃の指令塔でボールを供給する役目。そんな彼がなんと、投げたパスを自身でキャッチしてタッチダウンを決めたのです。

 では、今回自身が投げた6ヤードタッチダウンパスとは、一体どのようなものであったのか? 次のページにある動画でご確認ください。

 初めて自分にパスをして、 成功させたNFL選手とは?

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 この動画を確認していただけば、マリオタ選手ファンならこう思うでしょう。

「これはマリオタ選手が狙ったプレーだ」と。わざと相手選手に投げ、その跳ね返りを狙ったに違いないと…。そして、ターゲットとなった対戦相手であるカンサスシティ・チーフスのディフェスバック#24Darrelle Revis(ダレル・リィービス)選手がパスをブロックすル方向をマリオタ選手は予想し、そのままタッチダウンゾーン左サイドのコーナーへ走り抜けることができたのだと…(笑)。

 あまりにもスムーズな流れになっているので、普通にコーディネイトされたプレーに見えてしまうかもしえませんが、相手に投げて跳ね返ったボールがどこに落ちてくるのかなんて、なかなか予想できないものではありませんし…。

 とはいえ、タイタンズまたはマリオタ選手贔屓のファンなら、いまでもこのプレイを「マリオタ選手が、とっさのアイデアが生み出したプレイだ」と主張していることでしょう。現に、このesquire.comの記事を書いたライターGabielle Bruney(ガブリエラ・ブルーニー)も、「このプレイはマリオタ選手がとっさのアイデアで成立した狙い通りのプレーでは!?」と説明しています。「おそらく味方が空いていなかったため、止むを得ず自ら突進したものですが、その瞬間にこの発想を思いつくことはなかなかできません」と、マリオタ選手の好プレイを讃えていますし…。 

ここから、チーム贔屓のない
日本側の担当者の意見を加えますと…。

 ですが、冷静に動画を見れば…マリオタ選手は、明らかにエンドゾーンで一瞬フリーになったワイドレシーバー#84Corey Davis(コーリー・デイビス)選手に向けて、パスを投げているようにも見えます。また、チーフスのリィービス選手もマリオタ選手が投げた一瞬後に、ジャンプしてるのです。さらには、チーフスのラインバッカー#57Kevin Pierre-Louis(ケビン・ピエール・ルイス)のマリオタ選手に対するワンプッシュがなければ、跳ね返ったボールの落下点にマリオタ選手は到達していなかったのでは…とも。

 いかがでしょうか? このプレイの判断に関しては、もはや読者の皆さんにお任せするしかないようですね。現状、このプレイの真意を語る記事は、まだ見つけていないので…(笑)。

 …ということで、最後にこのプレイのNFL史上初の動画も見てみましょう!

 このプレイをNFLで最初に成功させたのは1997年、ミネソタ・バイキングスに所属していたクォーターバック#Brad Johnson(ブラッド・ジョンソン)選手です。今回成功したマリオタのものよりも偶然性が明らかなので、かなり地味に成功したカタチになっています。ぜひ、こちらの動画もご確認ください。  
  

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
1997 - Brad Johnson Completes TD Pass to Himself
1997 - Brad Johnson Completes TD Pass to Himself thumnail
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 現在、スーパーボウルに向けて強豪チームがしのぎを削るプレイオフが続いています。今後も、さらなる名シーンが誕生するかもしれませんね。ぜひ、優勝チームを予想してみてください。私は今年もやはり…。


From ESQUIRE US 原文(English)
Translation / Shun Yamanoi
※この翻訳は抄訳です。