FIFAの投票によって、2026年のワールドカップ開催地がアメリカ・カナダ・メキシコに決定…って、3カ国で⁉

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The 2026 World Cup Will Be Held Across America, Canada And Mexico

 2026年FIFAワールドカップの開催地が、北米3カ国に決まりました。 

 同大会は、米国・カナダ・メキシコをまたいで開かれることになります。これは3カ国の代表チームがそれぞれ自動的に本大会に出場するということです。複数国による共同開催は、過去に一度だけ(2002年の日韓大会の)例がありました。 

 北米開催を支持するこの決定は、2018年6月13日(現地時間)にモスクワのエキスポセンターに、200を超える国のサッカー連盟代表者が集まり投票を行った結果、下されたものです。 

 この開催地決定については、「北米3カ国による『共同開催』が対抗馬のモロッコを抑えて勝利する」との見方がこれまで常に優勢でした。2018年6月にFIFAが発表したインフラに関するレポートも、そうした見方を支持する材料のひとつで、この報告では北米3カ国のインフラに402.8点(500点満点)という非常に高い評価が与えられていました。 

 また、北米でワールドカップが開催された場合、FIFAが手にする利益は81億ポンド(約1兆1826円)に達するとの見通しも出されていましたが、これはモロッコ開催の場合の推定44.8億ポンド(約6540億円)に比べ、約2倍近い金額です。 
 

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

<ツィート内容> 
北米で世界がひとつになる! #United2026が正式に@FIFAWorldCupの開催地に決まった! 

 
 米国は過去に1度、また、メキシコは2度ワールドカップの開催国になったことがあります。一方でモロッコが開催候補地として名乗りを上げたのは今回が5回目ですが、いずれも失敗に終わっています。(次ページへつづく)

ワールドカップ開催を成功させるには、トランプ大統領が寡黙になる必要がある

 皆さんの予想した通りドナルド・トランプ大統領が、北米での共同開催の可能性を台無しにしかけたことも1度はありました。 

 同大統領は水面下で誘致の働きかけを続け、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長に宛てて、外国からのサッカーファンの入国ビザに関して、厳しい態度はとらないことを保証する書簡を送ったなか、4月には演説のなかで余計なことを口にして北米開催の可能性をリスクにさらしていました。 

「米国は、アフリカのすべての国や世界中の国々を支持する。それと同じように、これらの国々が2026年ワールドカップの北米3カ国による共同開催を支持することを私は希望する」と、トランプ大統領はホワイトハウスで行ったナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領との共同記者会見のなかで発言していました。 

 また、「われわれはこの件の推移を注視していく、そして、ワールドカップの開催地誘致に関して、他の国々がわれわれに与えられるすべての力添えをわれわれは感謝する」と、トランプ大統領は語りました。 

 2026年の大統領はドナルド・トランプでないだけに、彼が今後どのように未来のワールドカップへ取り組むのか、とても気になるところです。

By Nick Pope on June 13, 2018
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ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊