W杯ロシア大会で、日本が注目されています。それはコロンビア戦に勝利したことはもちろんのことなのですが、それはチームのみならずサポーターたちの行動に対しても…なのです。そして同じグループHのライバルであるセネガルのサポーターたちも…同じ行動を起こしていました。
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Senegal And Japan Fans Stayed Behind To Clean Up After Their World Cup Wins
2018年6月21日(ロシア時間)はセネガル代表チームのサポーターにとって、これまでにないほど称賛を受けた日となったことでしょう…。
セネガルはこの日のポーランド戦で、2対1の勝利という番狂わせを演じ、W杯ロシア大会に出場するアフリカ勢の中で一番早く勝利を手にしたわけですから…。でも、それだけではなかったのです。ピッチ上で最高のパフォーマンスを発揮した選手たちに勝るとも劣ることなく、この勝利に酔いしれるはずのサポーターたちは、見事に冷静に観客として最高のパフォーマンスを発揮したのです。
それは試合終了後、セネガルのサポーターたちはゲームが行われたモスクワのスタジアムで、スタンドを掃除し始めたのです。そして、その姿は複数の動画で捉えられ、オンラインで公開されていました。
アルゼンチンのテレビ局TyC Sportsが公開したある動画には、セネガルのユニフォームを着たサポーターたちが、スタンドの座席の下からゴミを拾い集めている姿が映っています。彼らの非の打ち所のないマナーを捉えたこの動画は、Twitterでの再生回数が500万回を突破しています。(次ページへ続く)
同テレビのつけたキャプションの翻訳には、「セネガルが歴史的な勝利を収めた」と書かれています。そしてこう続きます、「しかしながらサポーターたちは、試合終了後に大騒ぎすることもなく、その代わりに自分たちが陣取っていたエリアを掃除してからスタンドを立ち去っていった。#Respect」と書かれていました。(次ページへ続く)
サッカーには、その国の文化が投影される…
そして試合後、スタンドを掃除してから帰ったのは、セネガルのサポーターばかりではなかったのです。われらがサムライブルーのサポーターたちも初戦コロンビア戦に勝利した後、サランスクにあるモルドビア・アリーナの観客席を掃除していたのです。
「こうした行為は単にサッカーカルチャーの一部ではなく、日本文化の一部だ」と、サッカー・ジャーナリストのスコット・マッキンタイアーさんはBBCにコメントしています。
また、「サッカーには、その国の文化が投影されるという声をよく耳にする。日本の社会では、すべてが完璧にきれいな状態になっているよう確実を期すことが重視される。そして、そのことはスポーツのイベントでも言えることで、サッカーもその例外ではない」と、マッキンタイアーさんは語っています。
日本のサポーターがスタンドを掃除する姿は、2014年のブラジル大会の際にも見られました。あのときの日本のサポーターたちは、対コートジボワール戦終了後に散らかったゴミを拾っていました。
マッキンタイアーさんが付け加えているように、「この敬意を払うべき態度は、各国のサポーターたちも見習うべき」です。それが実践できたときこそ、本当の意味でサッカーが文化の一部となったときではないでしょうか。
By Katie Frost on June 20, 2018
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ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊