米空軍機「A-10」のオマージュともいえる超軽量型航空機が、航空機専門のデジタルメディア「Flite Test」によって開発されました。飛んでいる姿は、まさにあの「イボイノシシ」にそっくりです。
Courtesy of FliteTest(via YouTube)
Watch a Dirt-Cheap A-10 Warthog Model Take Flight
航空機に熱心な関心を寄せ、飛行機やヘリコプターを趣味として作り、飛行させるショーをつくりたいという思いからできたデジタルメディアの「FliteTest」。これまで「$1航空機」や「ゴミから再生した航空機」など、さまざまな航空機を開発し、そして実際に製作してきました。そんな「FliteTest」の人々が、またも“最新”の航空機を開発したのです。
その名も「A-10 ワーソング」。
米空軍初の近接航空支援(CAS)専用機である「A-10」の名前をつけたオマージュともいえる作品になります。「A-10」は戦車、装甲車などの地上目標の攻撃と若干の航空阻止により地上軍を支援する役割をもつ、重さ約25,000ポンド、約57フィートの直線翼とゼネラル・エレクトリックが開発したターボフィンTF34-GE-100Aを2つ搭載しているのが特徴の航空機です。
2重反転プロペラ Courtesy of FliteTest(via YouTube)
では、実際に米軍の「A-10 サンダーボルトII」の飛行時の様子をご覧ください。
ちょっと愛嬌のある顔をしていませんか? この「A-10」は「サンダーボルトII」という愛称のほかに、「ウォートホッグ(イボイノシシ)」や「ホッグ(ブタ)」と呼ばれ、多くの米軍兵士から愛されているアメリカ空軍初の近接航空支援機になります。つまり、低空、低速での飛行性能に優れた飛行機なのです。しかしながら、おそらく最も有名なのは機首に搭載された30mmガトリング砲ではないでしょうか。発射速度は毎分3900発で、特徴的な発射音を発することから愛されているわけです。
そんなファンの多い飛行機「A-10」へのオマージュとも言えるのが、今回ご紹介する超軽量化が施された模型「A-10ワーソング」になります。そしうてこのモデルはこのたび、「Flite Test」の人々によって初飛行が試みられ、見事に成功したのでした。
初期プロトタイプであるこの「A-10 ワーソング」は、2つのターボエンジンがそれぞれに対応した2重反転プロペラを装備し、その機体は発泡スチロール板から構築されているため、巨大な模型飛行機にしては超軽量型となったわけです。なにせ翼幅は、約2.4mです。そして、最もハイテクなモデルとは言い難いですが、エアフレームの推定コストは50ドル、全体のコストは200ドル以下と…とってもリズナブルなのです。
先ほども触れたように、リアルな「A-10」にとって特徴的なところ…パワフルな機関砲に関してはこのモデルには搭載されていません。
少なくとも、この初飛行のときは…それは動画で確認できることでしょう。ですが計画ではのちのち、このモデルにエアソフト機関砲を装備するとのこと。そうなれば間違いなく、将来のモデルの重量は重くなってくると思います。ですが、本物の「A-10」が機関砲を主役として、その周りを構築することによって誕生した航空機であることを考えると、それは適切な技術的課題になることでしょう。
「A-10 ワーソング」の飛行姿は、本物の「A-10」にとても似ていると思いませんか?
「A-10ワーソング」の製造過程もご覧ください
POPULAR MECHANICS(原文:English)
By Eric Limer
Sep 5, 2018
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。
Edit / Mirei Uchihori,Kaz Ogawa