ネオ(キアヌ・リーブス)が作中で手にした、あの人気携帯電話がパワーアップして蘇りました!

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 Nokia

 あの人気(だった)携帯端末、「バナナフォン」が帰ってきました。ノキアは2018年2月に、新型携帯端末として「Nokia 8810 4G」を発表したのです。 

 独特のカーブを描く形状から「バナナフォン」という愛称で注目さえた同モデルのオリジナルは、1996年に発売。世界的に大ヒットを飛ばした映画『マトリックス』(1999年公開)の劇中に登場したことから、皆さんの記憶にも残っているかもしれません(ミレニアル世代は「?」かもしれませんが…)。これで皆さんは、2018年の現在でも主人公ネオのように携帯電話で喋ることが可能になるのです。とはいえ、歩行(走行)中の携帯電話の使用は止めてほしいところですが…。  

 2018年のMobile World Congress(モバイルワールドコングレス、以下MWC)が2018年2月26日から始まりましたが、スペインのバルセロナで毎年行われるこのイベントで今年は「Samsung Galaxy S9」をはじめとする、スマートフォンメーカー各社の最新モデルが発表されました。が、そのイベントで意外な人気者となったが、このノキアから発表されたこの懐かしい携帯電話だったのです。 

 前出のとおりオリジナル「Nokia 8810」が登場したのは1996年、ノキアの製端末が市場を支配していたフィーチャーフォン全盛時代にデビューしたものです。その3年後、映画『マトリックス』(なおこの映画は、「マトリックス」シリーズの中でもっとも素晴らしい作品です)で主人公ネオや仲間たちが使っていたのですから、その注目度はさらにアップするわけです…。(次ページへつづく)

ネオが初めて「バナナフォン」を 
入手するシーンを振り返る!

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
matrix phone call
matrix phone call thumnail
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 今回ノキアが新たに発表した「8810 4G」は、オリジナルと同じバナナのような湾曲した形をしており、カラーのほうは(形とマッチした)明るい黄色(黒もあり、2色展開です)となっています。 

 この新製品に関して、機能面ではスマートフォンのフラッグシップモデルとは言えませんが、それでもFacebook、Twitter、Google Mapsといったアプリを使うことは可能です。さらに、ゲームのSnakeが動かせるというのは、まさに1990年代の端末と言えるでしょう。つまり、Googleアシスタント搭載のガラケーなわけです。 

 
 私たちは、このバナナフォンが世界を再び世を席巻するとは思いません。

 しかし、「8810 4G」には単なる90年代へのノスタルジーを超えた魅力があります。この新機種の価格の安さと信頼性の高さは、それだけで何かしらの十二分な価値があるのです。さらに待ち受けモードであれば、25日間バッテリーは保たれ、使用可能という素晴らしさも魅力のひとつとなるでしょう。 

 私たちは今年のMWCが始まるまで、自分たちが奇妙な携帯電話端末を好意的に感じていました。奇妙な携帯電話端末とは、現代のスマートフォンの特徴であるところの「バッテリーがすぐに消費される」、「黒い四角形の端末を超えた何かを使ってテクノロジー企業各社が実験をしている」端末のことです。この「8810 4G」は万人向けの製品ではありません。ですが、少なくともこれは他の製品とは違うのです。 

「バナナフォン」の復活を心待ちにしていたファンの方、映画『マトリックス』のファンの方には、たまらない朗報であることは間違いないですね。それに現在、スマートフォンに「?」を感じている方にも…。


By Andrew Moseman on February 27, 2018
Photos by Nokia
ESQUIRE UK 原文(English)

TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。


編集者:山野井 俊