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ヴァージン社「宇宙へ観光客を送りたい」、宇宙船用の空港を建設中

ヴァージン・ギャラクティック社は、なんとイタリア最大の宇宙機関と提携し、「宇宙船」の空港を建設中とのこと…。

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Courtesy of VIRGIN GALACTIC

 2004年の創設以来、「宇宙へ観光客を送りたい」と常々考えいるヴァージン・ギャラクティック社は、このたびイタリア最大の航空宇宙会社2社との間にパートナーシップを結んだと発表しました。このことは彼らの志を実現するために、大きな加速装置となるのかもしれません。 

 アメリカ大手IT系メディア「The Verge」によれば、ヴァージン・ギャラクティック社は最終的に、宇宙船専用の基地をイタリアに建設することを望んでいるようです。そこでの宇宙船は、無重力を経験してみたい顧客へ、または高度環境下や無重力環境下において実験を行うことを望む顧客に対して、その体験を提供していく予定としています。

上の写真は、創設者リチャード・ブランソン氏です。

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Courtesy of VIRGIN GALACTIC

 この野心ともいえる事業計画を実現するために、ヴァージン・ギャラクティック社は今回の新たなパートナーとなったアルテック社(イタリア宇宙機関)とシータエル社(イタリア最大規模の民間宇宙会社)に、その援助を託しているのです。

「イタリアという地は、人間のにとって革新的な発明や発見を実現してきた偉大なるイノベーターたちの誕生の地。いわば画期的なアイデアの発祥地でもあるのです」と、ヴァージン・グループの創設者リチャード・ブランソン氏は語ります。

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Courtesy of VIRGIN GALACTIC

 続けて、「ヴァージンのスペースカンパニーはこの新たに加わった提携企業とともに、このイタリアという地にふさわしい大きな革新を実現することを信じてやみません。われわれは地球上の人類のために行動可能な空間を拡げるよう努力し、真の刺激を提供することになるでしょう。このパートナーシップの締結こそが、ヴァージン・ギャラクティック社がイタリアの土壌から…実際にはヨーロッパ史上初となる、宇宙へのロケット打ち上げ実現の原動力となるはずです」と説明しました。

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Courtesy of VIRGIN GALACTIC

 ヴァージン・ギャラクティック社は現在、「VSSユニティ(VSS Unity)」と呼ばれる一機の宇宙船を所有しており、実際にはまだ宇宙へは到達しておりません。ですが2018年7月には、3回目のエンジン飛行に成功しています。

 この航空機は、乗組員たちを地球大気圏へと突入する際に発生する数分間の無重力状態を体験するツアー用として、開発されています。その旅行は25万ドルのチケットにもかかわらず、すでに700人位の希望者が予約済みだそうです。

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これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
VSS Unity's Third Rocket Powered Flight
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 2018年7月のテスト飛行では42秒間のエンジン点火を行い、飛行速度はマッハ2.47に到達したとのこと。

 さらに飛行高度に関しては、これまでで最も高くなる32.3マイル(52km)に達しています。これは目標とする到達高度の110kmのほぼ半分にまで上昇したことになります。ヴァージン・ギャラクティック社の計画では高度110kmの宇宙旅行を目指しており、まずは創業者であるリチャード・ブランソン氏が年内にテスト飛行を実施するとのこと。その後、年内の商業運行を開始する予定だそうです。

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WHY WE GO
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 それでは、ちょっと過去を振り返ってみましょう。2014年1月10日、ここで紹介している「VSSユニティ」以前の初号機である「スペースシップ2」は、3回目のテスト飛行に成功しています。この3回目のロケットエンジン噴射飛行で、これまでの最高高度となる7万1000フィート(約21.6キロメートル)を記録しています。 

 すべてが順調に進んでいるかのように思えて最中です。2014年10月31日のこと、アメリカカリフォルニア州のモハーヴェ砂漠で4回目の試験飛行を行いました。ですがその際、何らかの原因で「スペースシップ2」爆発し墜落。搭乗していた2人のパイロットのうち1人が死亡、もう1人が重傷を負う大きな事故となったのです。 

 そして2年の以上の時を経て、2016年12月に飛行実験を再開。ここで「スペースシップ2」の2号機となる「VSSユニティ」が登場し、同年12月5日、12月22日の2回母機からのグライダー飛行に成功したのでした。

動画は、複数回の滑空飛行試験の後、2018年4月5日に初めて、ロケットエンジンを噴射しての飛行試験に成功したときの模様になります。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Elevating Unity - Episode 4: First Rocket-Powered Flight
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 ヴァージン・ギャラクティック社のスペースプレーン「スペースシップツー」2号機である「VSSユニティ」は、2018年5月29日(現地時間)にカリフォルニアのモハベ砂漠上空で2回目のエンジン飛行に成功しました。 

 ロケット噴射は31秒間燃え上がり、速度はマッハ1.9に。そして高度は、114,500フィート(約34.9キロメートル)まで達したとのこと。

 2018年7月26日、「VSSユニティ」は3回目のエンジン飛行に成功しました。
 
 今回のテスト飛行では42秒間のエンジン点火を行い、飛行速度はマッハ2.47に到達。さらに飛行高度はこれまでで最も高くなる約170000フィート(約52km)に達したとのこと。これは目標としている到達高度110kmの、ほぼ半分にまで上昇したことになります。

 さて、創業者リチャード・ブランソン氏の野心どおり、2018年内の商業運行は開始できるのでしょうか? ここは野心的なプランよりも、安全性を第一優先に考えてほしいものです。そのために計画が遅れても、われわれは一向に構いません。安全性を確保した上での成功こそ、輝かしい実績となるのですから…。


From POPULAR MACHANICS
Courtesy of VIRGIN GALACTIC
Translation / Kazuhiro Uchida
※この翻訳は抄訳です。

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