「聖金曜日」の伝統行事 、各国でこんなに違う9選

バミューダでは、聖金曜日に凧を飛ばすのが伝統で、これはイエス・キリストの天国への道を象徴しています。上の写真は1990年のもので、ジョージ・ブッシュ大統領とマーガレット・サッチャー首相が、子どもたちと一緒に凧を飛ばしているところです。

Getty Images

メキシコ市の南東部にあるイスタパラパでは、もっともリアルかつ残酷にキリストの磔（はりつけ）を再現します。この儀式は、むち打ちや血糊による演出なども含む本格的なもので、キリストを演じるために選ばれた男性は、本番の聖金曜日まで1年間におよぶ肉体的、精神的トレーニングを受けるのだとか…。

Getty Images

1800年代にナポレオンが軍隊とともに、フランス南西部にあるベシエールに立ち寄ったとき、街の人がふるまったオムレツが本当に美味しかったそうです。そこで彼は翌日、巨大なオムレツを作らせたということ。このエピソードがもとになり、ベシエールでは毎年イースターの時期になると数千個の卵を使った巨大なオムレツ作りが行われます。

Getty Images

1600年代、一人の奴隷が日干しレンガ造り小屋に、十字架にかけられたキリストの壁画を描きました。伝説によれば、この壁画は塗り潰そうとしても消せず、巨大な地震が起きても崩れ落ちることはなかったそうです。現在、この壁は「Shrine of Our Lord of the Miracles（われらの奇跡の主の聖堂）」と呼ばれ、毎年10月に聖金曜日のお祝いと同様に大掛かりで重要な行事「プロセシオン（聖行列）」が行われます。

Getty Images

一部のフィリピン人は、血糊や演劇どころか、実際に十字架に釘付けになってキリストの運命を再現します。彼らは十字架に数分間はりつけにされて懺悔をし、その後、十字架から下ろされ傷を治療します。

Getty Images

イースターの週の木曜日、ヴェルゲスの人々は骸骨のコスチュームを着て、大鎌や時計、灰を持ち、「La Dansa de la Mort（死のダンス）」のパフォーマンスを行います。これは最後の審判を象徴しています。

Getty Images

オーストラリアでは、うさぎは害獣と考えられています。このため1991年、「ラビット・フリー・オーストラリア」財団が「イースター・バニー」を「イースター・ビルビー（オーストラリアに生息する有袋類）」に変えるキャンペーンを開始しました。現在は、複数の企業がイースターを祝う「イースター・ビルビー」のチョコレートを生産しています。

Getty Images

ノルウェーの人々は、毎年イースターの時期になると新しい犯罪小説を読みます。この「イースター・スリラー」の伝統は、1923年に始まりました。当時の出版社が新聞の表紙に、実際の事件が起きたかと思わせるようなミステリー小説の広告を出したのが発端となっています。

Getty Images

ポーランドでは、イースター翌日の月曜日に人々が健康と美を祈って水をかけ合うのが伝統です。ちなみに、写真の藁の服もイースターの伝統です。

Getty Images