長期の外国暮らしが、自己発見に役立つとする研究結果が発表されました。

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If You’ve Ever Dreamed of Living Abroad, Now Is the Time to Do It

 もしあなたが、外国暮らしを一度でも夢見たことがあるのであれば、いまこそ、その夢を叶える時です。

 外国暮らしは皆さん自身の内面の成長、さらには自分のキャリアのためにできる最善の事柄かもしれないのです。これは真面目な話です。科学者たちがそう言っているのですから…。 

 
 米・テキサス州ヒューストンになるライス大学から発表された新しい研究結果によれば、「長期にわたる外国暮らしを経験することで、より強い自己の感覚が得られる可能性がある」そうなのです(自分についてのより強い感覚(それは自信と言っていいかもしれません)は、日々の生活をなんとか切り抜けている者なら誰もが強く手に入れたいと感じているものです)。

 外国の新しい環境に自分の身を置くことで、自分にとって重要な事柄に関して、「それがなぜ重要なのか?」という理由の判断ができるようになる―つまり、「自分の育った社会でそれが重要とされているから」か、それとも「自分にとって、本当にそれが重要だから」かといった判断が可能となるのです。 

 
 たとえば皆さんが一生懸命働き、仕事の上で他の人に先んじようとしているとします。そう目指しながら日々精進しているのは、自分の内側にある意欲や情熱に駆られているからでしょうか? それとも、皆さんの周囲にいる他のアメリカ人全員がそうしているから? そして、自分ひとりが取り残されたくないから? でしょうか。

 フランスのようなヨーロッパの社会では、他人に先んじるために必死で働くことがさほど重視されないようです。そんな社会に身を置いていたら、自分自身が必死になって働くことに対して、なんら価値を感じていなくなっていることに気がつくことでしょう。 

 そして、この種の気づきによって、皆さんが本当に熱心になれることとは何か? そして、それをすることで対価を得られることを見つけ出すための「キャリアに関する意思決定の明晰さ」を手に入れられる可能性が高まるのです。

 ただし、バックパッカーになって、世界各地を転々と巡るという行為はよくありません。ライス大学の研究では、あわせて1000人を超える人間について調査した6つの研究結果をまとめたものがあります。この研究では、「多くの国に短時間滞在するよりも、一つの国で長く暮らすほうが良い結果につながる」という結果を発表しています。なぜなら、一つの国に長くいれば、その国での生活に慣れ、自分が価値をおくものについて、深く考える時間をより多くもてるからだそうです。 

 …という考察が正しいかどうかを確認することも、最善の行動ではないでしょうか。もし現在、外国に移住するための資金が手元にあるのなら、さっさと荷物をまとめて国外へ出て行くのが得策かもしれません。ポルトガルでもデンマークでも、アルゼンチンでも韓国でもいいのです。どこでも好きなところへ旅立ちましょう。

By Sarah Rense on April 11, 2018
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ESQUIRE US 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。 
編集者:山野井 俊