週末の夜、自宅でビール片手に寛いでいる方も多いはずです。そんな中、海の向こうアメリカでは、愛犬と一緒に最高の時間を共有している人も多いようです。でなければ、こんな飲み物が販売されているわけはありませんので…。

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 Beer for Dogs Is Exactly What This World Needs

「犬に飲ませるビール」と聞くと、冗談かギャグ的な商品だろうと思う人も多いとは思いますが、これは真面目に実際販売されている商品です。

 これは人間と犬との間にある、進化し続ける絆から生じた次世代のコミュニケーション方法なのでしょう。もしかしたらこの先、愛犬が私たちの飲み友だちになるということもありえるかもしれません。そうなった場合、私たちが人間の友だちをまったく必要としなくなるのも時間の問題となるでしょう(笑)。 

 いわゆる「犬用ビール」のトレンドは、全米各地で生じています。

 そして、缶入りの犬用ビールを製造する会社もいくつかあります。ちなみに犬用ビールは、外見はビールのように見えるものの、ノンアルコールなので犬が飲んでも安全です。そうしたメーカー各社の中でも、とくにヒューストンのグッド・ボーイ・ドッグ・ビア(Good Boy Dog Beer)社では、すでに3種類の犬用ビールを販売しています。

 それらの製品名は「IPA A Lot in the Yard」、「Session...Squirrel!」、「Mailman Malt Licker」の3つ。さらに同社では、「Crotch Sniffin‘Ale」という新しい商品を投入する準備も進んでいるそうです。

「犬用ビール」では、発酵過程を省いている

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 グッド・ボーイ・ドッグ・ビア社創業のきっかけは、ロッキーという名前のロットワイラーの雑種が消化器官に問題を抱えていたことに始まります。

 のちにこのロッキーの飼い主は、この問題を解決する方法を見つけました。それは、すべて自然素材で作った飲み物を飲ませるということだったのです。この飲み物には、肉、複数のスパイス、野菜、それにターメリックが入っており、餌にかけることもできれば、それだけで飲ませることも可能だったのです。

 この飲み物はノンアルコール。しかも、犬の食事に適した栄養分がふんだんに含まれていたわけです。その飲み物を再現したのが、今回紹介している犬用のビールになります。たとえば「Crotch Sniffin' Ale」には、無塩のナッツ、全粒オーツ麦、それにシナモンが使われています。 

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写真:グッド・ボーイ・ドッグ・ビア社が販売している、「犬用ビール」。Courtesy of Good Boy Dog Beer 

   
 では、このノンアルコール飲料を、どうしてビールと呼ぶのでしょうか?

「ビールを醸造するのと同じ装置をたくさん使っているからさ。省いているのは発酵過程だけ…」と、ロッキーの飼い主であるメーガン・ロングさんは「USA Today」紙に説明しています。

 さらに、アメリカ人は飼い犬に大金をかけることも、アルコール飲料に大金を費やすことも大好き。そういった見地からすると、「犬用のビール」を製造するというのは理に適ったものと言えるのです。 

  
 金曜日の夜に、バーでビールを3杯飲んでも食事の代わりにはなりません。それと同じように、1缶5ドル(約560円)もするグッド・ボーイ・ドッグ・ビア社の犬用ビールも、犬の餌代りにはなりません。

 また、犬用ビールは美味しくないので、人間の飲むビールの代わりにもならないでしょう。とはいえ、いかがでしょうか? 愛犬を晩酌の友にするというのも、素敵な夜ではないでしょうか。飼い主と一緒に、犬も自分用の冷えたビールを楽しむ…お酒が美味しく飲めるのは、仲のいい気の合う仲間と一緒に飲んだときでしょう。ならば、いちばん仲のいい友が愛犬であれば、それが一番楽しい酔いへとい誘ってくれるはず。そして、その絆はさらに強く結ばれるでしょう。 

 なので…そんな人にはこれはおすすめです。

By Sarah Rense on October 18, 2018
Photos by Courtesy of Good Boy Dog Beer and Getty Images
ESQUIRE US 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
翻訳者:山野井 俊