現実離れした最近の米国では、「ドナルド・トランプ大統領がどこで何をしているのか?」といったニュースばかりが頻繁に流れ、世界が危機的状況にある可能性が高いという事実は、ほとんど忘れ去られているようにも思えるのです。
これは冗談ではなく、気候変動の危機はすぐそこにあります。
米国の西海岸やギリシャでは、大きな山火事が発生していますし、ミャンマーは洪水で今にも沈みそうです。日本では強力な台風に何度も襲われていますし、インドではモンスーンが引き起こした洪水の爪痕が今も深く残っています。
トルコやラオス、ウクライナも洪水に見舞われ、ドイツでは干ばつによって水分を失った大地がひび割れています。ロシアでは熱波で気温が37度を突破し、シベリアでさえ32度を超えるという記録を残しているのです。
ますます悪化する異常気象を、気候変動による地球の構造的変化と結びつける研究分野「アトリビューション・サイエンス」をご存じでしょうか。これは、まだまだ新しい研究分野なので、まだ耳慣れない方も多いでしょう。
とはいえ、世界各地でエスカレートしている異常気象が、温暖化によるものであるということが明らかになるのは時間の問題のように思えます。人類の文明に特有の脅威とも言えるかもしれませんが、人々がブレグジット(英国のEU離脱)やトランプ大統領のスキャンダルについて議論を交わしているうちに、現在直面している最も重要な問題への対応が、ずっと後回しになっているのではないでしょうか?
これは現在、深刻なほど多大なリスクとなって、われわれそれに飲み込まれようとしている…も同然なのではないでしょうか!? そうなってしまったとき、未来を託す子どもたちに、あなたはどう弁解しますか!?
そこでまずは、現実に改めて目をやりましょう。世界中を飲み込みつつあるさまざまな混乱を捉えた、驚くべき写真の数々をご覧ください。