現在の映画界の重鎮で、親切、そして数多くの映画監督から頼りにされてきた俳優トム・ハンクス。そんな彼が、オフロードシーンで古くから愛され、半世紀以上もクルマ乗りから頼りにされてきたトラックを所有しているのは、至極当然のことかもしれません。
これは一体何について言っているのかと言うと、トム・ハンクスが所有しているトヨタ「ランドクルーザーFJ40」についてのお話です。このクルマは約60年前に誕生し、日本では“ヨンマル”の愛称で親しまれてきたSUVです。
生産されたのは1960年から1974年まで。取り回しの良さはおろか、四角く角張ったボディに丸目のヘッドライトなど、レトロ感に満ちたデザインから、現在もタイムレスな人気を誇る名車中の名車として知られています。
そんなクルマであれば、トム・ハンクスが所有していても何ら不思議ではありません。ですが今回お伝えしたいのは、彼が1980年に購入した「ランドクルーザーFJ40」が、国際オークションハウス「Bonhams(ボナムス)」でオークションに出品されているということです。
もちろん、そこはトム・ハンクス。ただの「ランドクルーザーFJ40」ではありません。入念かつ丁寧なレストアが行われ、エンジンはGMのL35エンジンに交換されています。4.3リッターV6に5速マニュアルが組み合わされ、カスタム後の工場出荷時には180馬力を発揮していたとのこと。パワートレインは耐久性に優れたもので、カリフォルニア州では合法的に走行できるとのことです。
パワーステアリング、パワーブレーキ、エアコンに加え、ポルシェ製のシート、ソニー製のステレオを装備し、居住性も上々と言えるでしょう。また、ルーフバスケットやクロームホイールなども装備されています。「ボナムズ」の見立てによると、最終的な価格は7万5000ドル(約822万円)~12万5000ドル(約1370万円)になると予想されています。
【「ランドクルーザーFJ40」のカスタムを専門に行うアメリカのメーカー「The FJ Company」のインスタグラム。ファッションデザイナーのトッド・スナイダーの愛車でもあります】
さらに広いクルマも…
しかし、金額に見合うだけの広さが必要な場合は、ハンクスが提供する別のクルマのほうが良いでしょう。それが、1992年製の「エアストリーム・モデル34リミテッド・エクセラ・トラベル・トレーラー」です(“トレーラー”ですので、もちろんこれ自体に走行性能はありませんが…)。
これは1993年に、ハンクスが自分で仕様を決めた個人用トレーラーです。それ以来、映画『フォレスト・ガンプ』や『夢で逢えたら』などの撮影中に、このトレーラーが彼の休憩スペースとして使用されています。
「醜い装飾やひどく居心地の悪い家具が置かれた、ごく普通のトレーラーで過ごすことが多かったんですよね。だったら、自分の好みに合った内装の新品のエアストリーム・シェルを購入しようと思ったんです」と、ハンクスは語っています。
このエアストリームは、アメリカ現地時間8月13日(金)に開催される「Bonhams Quail Lodgeオークション」で、15万ドル(約1646万円)から25万ドル(約2743万円)の値が付くと見られています。
Source / Road & Track
この翻訳は抄訳です。