マツダが9月14日に全長4.9メートルという余裕あるサイズのSUV「マツダ・CX-8」を発表した。3列シートを備えるミニバンは日本市場が求めているもの、と同社では期待を込めている。
全長4.9メートルのボディに3列のシートを並べたCX-8。日本ではまだ車種が少ないが「これからはミニバンに代わってマーケットを作る可能性が高い」と記者会見でマツダ社長 兼 CEOの小飼正通氏は語っている。
スタイリングの印象は2016年にモデルチェンジしたCX-5に近い。誰がみてもマツダ車とわかるスタイリング・アイデンティティを有しながら、ディテールの洗練度は上がっている。
ステーションワゴンとSUVの中間的なスタイリングで、マツダではCX-8を「クロスオーバー」と定義している。「飽きがこないデザインをめざした」というチーフデザイナーの諫山慎一氏の言葉にはうなずける。丁寧にデザインされた質感のあるかたちだ。基本的にはミニバンに飽き足らない層に向けた車種、とマツダでは言うが、ゴルフやスキーやサーフィンなど、趣味をもつ大人にもぴったりだ。内装の質感も高い。
エンジンは2.2リッター4気筒ディーゼルのみ。駆動方式は前輪駆動と4輪駆動が用意され、それに6段オートマチック変速機の組み合わせだ。このエンジン、基本的にはCX-5からの流用である。しかし、重量が増えたことと、マツダの最上級SUVにふさわしいようにと、各部に手を入れることで出力とトルクを増加させ、同時に静粛性を高めた点が特徴だ。
本格的な3列シートを持つクルマ、というのがマツダのこだわり。実際、身長170cmの乗員でもサードシートに楽に座っていられる。その場合、セカンドシートにも175センチが座っていられて、しかも荷物もけっこう積めてしまう。みごとなパッケージだ。
「1列目のシートは運転が楽しめる。2列目はゆったり乗れる。3列目は身長170cmの人にも十分。すべてのシートの乗員に快適な空間を提供するものです」。開発を担当した松岡英樹氏は記者会見でこう語っている。
セカンドシートは3タイプ用意される。3人がけ、2人がけのキャプテンシート(アームレストつき)、そして2人がけで間にコンソールボックスを備えたタイプ。これも幅広いユーザーに対応できるだろう。
12月14日に発売予定のCX-8。価格は前輪駆動が316万9800円から、4輪駆動が342万9000円からとなる。
360度ビューモニターをはじめ、レーダークルーズコントロール、レーンキープアシスト、ブレーキサポート、交通標識認識システムなど用意される装備は豊富。
東京・六本木で開催された記者会見で発表された。
2188cc 4気筒ディーゼルエンジンは140kW(190ps)の最高出力と450Nmと太い最大トルクを発生。
マツダ車に共通するデザインランゲージにより、機能的で視覚的にも整理されたダッシュボードをもつ。
写真は6人乗りでセカンドシートアームレスト付きコンソールボックス仕様(シートはホワイトのナッパレザー)。
「オーデマ ピゲ ロイヤルオークを愛用する家族持ちのビジネスマン」というのがイメージキャラクターのようだ。
クロス(布)張りのシートも質感が高くて好ましい。
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