崩れつつある「男か女か」の概念
どんな人が着ても懐の深いユニバーサルなスタイリングが、現代メンズファッションにおいてさらに進化。ワークウェアを基本に、伝統に基づいたジェンダーレスなスタイリングがランウェイを席巻。もしこれが「女性的」に映ったのなら、その概念を疑ったほうがいいかもしれません。
※クレジットは最下部のギャラリーよりご確認ください
Saint Laurent
Sang-Hun Leeサンローラン
ボリュームのあるブラウスは現代のメンズスタイルに必須。紳士のエレガンスに身を任せて。
Bottega Veneta
Sang-Hun Leeボッテガ・ヴェネタ
かつて中世ヨーロッパの庶民服は、老若男女問わずワンピースが基本。中でも長いローブはインテリ層の象徴。究極の“ホワイトワーカースタイル”をニットという素材でモダンに再現したとも言える、マチュー・ブレイジーの創造性が光るスタイル。
Loewe
Sang-Hun Leeロエベ
一枚でラップドレスのように着るスタイリングが、女性服に組み込まれていったベルテッドコート。それを逆輸入したジョナサン・アンダーソン提案によるこのルック。でも安心してください。He is wearing PANTS.
Dior
Sang-Hun Leeディオール
言わずもがな、スコットランド男性の正装であるキルト。ムッシュ ディオールの愛した英国テイストがふんだんに盛り込まれた今季ディオールは、豊かな大地で育まれたウールと職人技が光るこのスタイルが象徴的。
Hermès
Sang-Hun Leeエルメス
カーディガン伯爵の愛した前開きニット。ブランドのアイコンのひとつであるスカーフを織り込み、嫋やかで“フェミニン”な柔らかさを携えたメンズルックは、初心者でも気軽に挑戦できそうなジェンダーレス・スタイル。
Celine
Sang-Hun Leeセリーヌ
今やメンズの定番となりつつあるショートジャケット。女性のオフィススタイルとして長らく通用してきた今、男性が着ておかしいはずもない。
Fendi
Sang-Hun Leeフェンディ
こちらもかつて老若男女に共通するアイテムであったチュニックを、上質のウールで仕上げたポンチョ風のセーター。アウターやジャケットの裾からフリンジをのぞかせるアクセント的な使い方も可能。
Prada
Sang-Hun Leeプラダ
ジャンパースカートのようなチュニックをチェスターコートと合わせ、ボトムはペンシルパンツ。非常に知的なジェンダーのミックスマッチをこともなげに成立させてしまうところがさすがプラダ。
【Gallery】2023秋冬ファッショントレンド特集Part2
Photograph / Sang-Hun Lee
Styling / Masahiro Hiramatsu(Y's C)
Hair / Ryunoshin Tomoyose
Make-up / Miho Hamaya
Model / Yuto Ebihara, Hotaka Maeno(TOMORROW TOKYO)
Editor / Keiichi Koyama(Esquire)