[目次]
タンパク質は、身体をつくるために必要な栄養素であることはよく知られています。アスリートや日ごろから運動をする人、ダイエットに励む人はもちろん、いまや健康に気遣っている人ならタンパク質(=プロテイン)の摂取を重要視するようになっています。
より高みを目指す人は、そこに「タンパク質をつくる源となる必須アミノ酸」である「BCAA」を手軽に摂取できるサプリメントやパウダーも愛用しています。バランスの取れた食事をとっていればアミノ酸は不足しないと言っていいですが、食生活が乱れがちだったり、栄養が偏りがちと自覚している人は、このBCAAでアミノ酸を効率的に補給することも大切です。
このページでは、BCAAサプリメントの基礎知識と、BCAA製品の選び方、そしてAmazon(通販)で買えるおすすめの製品を紹介します。
BCAAとは?
BCAAとは、身体のエネルギー源となるバリン・ロイシン・イソロイシンという3つのアミノ酸のことを指します。3つとも体内でつくることができない「必須アミノ酸」であり、この3つのアミノ酸は枝分かれするような分子構造をしていることから、分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acid)と呼ばれます。そして、その頭文字を取って「BCAA」と名づけられました。
公益社団法人日本薬学会のホームページによると…
筋肉を構成している必須アミノ酸の約35~40%がBCAAで、筋肉のタンパク質分解を抑制すると言われている。筋肉内に蓄積され、活動する際にはエネルギー源となることから、運動時に摂取すると良いと考えられている。
と解説されています。
BCAAの効果・飲むメリットとは?
BCAAの効果と、摂取するメリットを見ていきましょう。
BCAAは、身体の重要な構成要素となる必須アミノ案です。ですが、運動することによってBCAAが不足すると、それまで体内に蓄積されていたBCAAを利用しようとする性質があることが報告されています。だからこそ、身体のコンディションを維持するためには、BCAAを十分に摂取しておくことが必要と言えるのです。
BCAAは、マグロの赤身、肉、卵、プロセスチーズなどの食品からも摂取できます。ただし、吸収されるまでに時間がかかり、摂取カロリーも高くなりがちというデメリットがあります。
一方で水に溶かして飲むBCAAパウダーやサプリメントなら、吸収スピードが速く、カロリーも取り過ぎずに済むよう考えられています。
BCAAを普段から摂取しておくと、身体のコンディションを整えられることが期待できます。そのためトレーニング中はもちろん、身体を休める日でもBCAAを飲むメリットがあると考えられています。
また、通常の食事をしていれば不足しないとされる必須アミノ酸も、食事の栄養バランスが偏れば、不足してしまいます。そのため、運動をしない人でも摂取するメリットもあると言えるのです。
ダイエットによって空腹やカロリー制限によるエネルギー不足の状態が続くと、身体のコンディションが低下してしまいます。それは、激しく身体を動かすトレーニング時にも言えること。
そんなときにBCAAパウダーやサプリメントであれば、カロリーを抑えながらコンディションの維持が期待できるというわけです。
プロテイン・クレアチン・EAAとの違い
身体づくりに役立つサプリメントとして、BCAAと一緒に語られることの多いプロテインやクレアチン、EAAですが、それぞれが全く異なる栄養素です。理解を深めるためにも、それらの違いを明確にしておきましょう。
プロテインとは、ずばり「タンパク質」のこと。プロテインと必須アミノ酸であるBCAAは、共に身体づくりに必要な成分であり、運動後に失われたエネルギーの補給の手助けをすると言います。
プロテインとBCAAを同時に摂取する場合には、トレーニング後ならまず吸収スピードの速いBCAAを摂取し、10分ほど空けてからプロテインを摂取すると、効率よく体内に吸収されるとのこと。
クレアチンは運動のパフォーマンスをサポートし、無酸素運動のパフォーマンス時や素早い栄養補給に役立つため、プロアスリートやトレーニング愛好家に人気です。
普段運動をしない人でも、摂取するメリットが大きいプロテインやBCAAに比べて、より目的がはっきりしているのが特徴となります。
BCAAに含まれるバリン・ロイシン・イソロイシンだけでなく、人が体内でつくれない必須アミノ酸9種類をすべて含んでいるサプリメントがEAAになります。
同じ必須アミノ酸なので、吸収スピードの早さはBCAAと同等と言われています。ただし、含まれる栄養素が多い分、サプリの価格はBCAAより高価となります。
BCAAの効果的な飲み方
BCAAの効果を引き出すためにも、効果的な「飲み方と摂取量」を知っておきましょう。
摂取するタイミングは、運動30分前がおすすめです。「BCAAは摂取から30分で血中濃度がピークとなり、効果を最大に発揮できる」という研究結果も報告されています(※参考:大塚製薬公式サイト「健康と病気」内でのBCAAの解説)。
運動後にBCAAを摂取すると、不足した栄養を補いやすいとされています。激しい運動をする人は、運動後にも摂取するのが効果的であることも報告されています。摂取のタイミングは、運動後すぐであればあるほど効率が良いとも言われています。
BCAAは体内のタンパク質に代わって、運動中のエネルギー源になってくれます。そのため、ランニングなど長時間のトレーニングを行う場合は、その最中に摂取するのも効果的と言えるでしょう。
BCAAの血中濃度は、摂取30分後にピークに達します。そこでBCAAを2000mg以上摂取した場合、約2時間が経った後でも血中のBCAA濃度が高いままキープできるとされ、摂取量が1000mg以下だった場合は、1時間程度で摂取前と同じレベルの濃度まで下がってしまうということ。そのため、BCAAは2000mg以上を目安に摂取するのがおすすめという研究結果も参考になります(※参考:大塚製薬公式サイト「健康と病気」内でのBCAAの解説)。
BCAAの選び方
BCAAにはパウダーや錠剤、カプセルタイプなどがあり、それぞれ価格や特性が異なります。ここでは、BCAAの種類の紹介とその選び方についてご紹介します。
現在主流となっているのは、パウダータイプのBCAAです。直接飲む方法と水に溶かして飲む方法がありますが、体内への吸収率の面では最も優れています。
水に溶かして飲めば、水分も同時に摂れるのも良いところです。溶かす手間はありますが、最もコスパが良いので初心者からベテランまで幅広くおすすめできます。
錠剤やカプセルなどサプリタイプのBCAAは、水に溶かす手間がありません。ただし、吸収速度はパウダータイプには変わらないでしょう。
また、価格がパウダータイプの2倍~3倍程度するものが多く、続ければ続けるほどコストがかさむことが予想できます。価格と手軽さのどちらを取るかを考え、購入してください。
BCAAのサプリは、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つのアミノ酸からなります。これらが「1:2:1」の割合で配合されている製品がほとんどです。これは理想的なバランスと考えられている母乳に準じた配合比率で、身体への吸収や負担の面でも理想的とされています。
特別な意図がない限りは、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つのアミノ酸の配合比率が「1:2:1」のものを選ぶことをおすすめします。
多くの製品で、「1回で◯◯mgのBCAAが摂取できる」と表記されています。ですが、1回分に摂取する量はメーカーによって違うので単純比較することができません。
そこで、1回当たりの推奨摂取量2000mgごとの価格で見ることをおすすめします(計算するのは少し面倒かもしれませんが…)。このページでは、BCAA 2000mg当たりの価格も表記しているのでぜひチェックしてください。
水に溶かして飲むパウダータイプのBCAAを購入する場合は、味にも気をつけて選びましょう。BCAAは長い期間飲み続けるものなので、苦手な味だと飲むのがイヤになってしまうことも。
自分の好きな味のものをチェックし、口コミでおいしさを確認するのがおすすめです。お試し用の少量パックが販売されていれば、まずはそれを購入するのもよいでしょう。
BCAAのおすすめ10選【美味しくてコスパも抜群】
BCAAの選び方を踏まえて、Amazonで手に入るBCAAを紹介します。バリン・ロイシン・イソロイシンの割合は、どれも1:2:1。推奨摂取量2000mg当たりの価格も記載しています。
【パウダータイプ】
価格と吸収の速さで考えれば、パウダータイプが一押しです。
Xtend(エクステンド) BCAA マンゴーマッドネス 90杯分
BCAAパウダーの定番「Scivation Xtend(エクステンド) BCAA」。今までは並行輸入品に頼るケースも多い製品でしたが、日本のAmazonでメーカーから直接購入できるようになりました。
味の種類が豊富で、スイカやフルーツポンチなどユニークなものも用意されています。その中でも、このマンゴーマッドネスは、トロピカルな味わいで飲みやすいと人気です。製造国であるアメリカはもちろん日本でも大人気で、トレーニング愛好家に広く親しまれています。
- 1回量(14.5g)当たり:約108円
- BCAA 2000mg当たり:約19円
マイプロテイン BCAA ビターレモン味 1kg
人気プロテインメーカー、イギリスの「マイプロテイン」のBCAAは抜群のコストパフォーマンスで好評です。BCAA2000mg当たり、わずか14.75円という価格は、今回紹介する製品の中でトップクラスの安さです。
フレーバーは20種類以上用意されていますが、このビターレモン味が1番人気。甘さのないレモネードのような味で、甘いものが苦手な人でも問題なく飲めるはず。本質と価格のバランスが良い商品です。
- 1回量(5g)当たり:約29.5円
- BCAA 2000mg 当たり:約14.75円
TARZA(ターザ) BCAA 8000mg レモンライム風味 1kg
日本製でありながら、コスパの良さで海外製品を凌駕(りょうが)するターザ(TARZA)のBCAAパウダーです。シェイカーで混ぜても泡立ちにくく、味もジュースのように美味しいと評判。他にマンゴー・オレンジ・グレープ風味もあるので、好みや気分で選ぶのもおすすめです。
- 1回量(12.5g)当たり:約77円
- BCAA 2000mg当たり:約19円
ON BCAA 5000 パウダー 345g
プロテイン界のシェアナンバーワンを誇る、オプティマムニュートリション(Optimum Nutrition)社のBCAAパウダーです。高品質かつリーズナブルなことが、同社製品の人気の理由。このBCAAは1日当たり5000mg摂取できて、約2カ月分入っています。
- 1回量(約5.75g)当たり:約75円
- BCAA 2000mg当たり:約30円
GronG(グロング) BCAA グリーンアップル風味 1kg
Amazonで人気のBCAAです。国内工場での生産ながら、1日の摂取目安であるBCAA2000mg当たりの価格がわずか約9円という、脅威的なコストパフォーマンスの良さで注目されています。パウダー中のBCAA含有率が84%という高さもうれしい点です。
- 1回量(10g)当たり:約38円
- BCAA 2000mg当たり:約9円
DNS BCAA グレープフルーツ風味
高品質なサプリメントを販売する「DNS」は、フィットネスクラブなどでも定番です。価格の安さよりも効果と安全性にこだわった製品開発により、多くのアスリートに愛用されています。
このBCAAは、バリン、ロイシン、イソロイシンを1:2:1で含むオーソドックスな配合です。BCAA特有の苦味をグレープフルーツの苦味で隠すことで飲みやすくしています。
- 1回量(5.5g)当たり:約78.2円
- BCAA 2000mg 当たり:約31円
江崎グリコ おいしいアミノ酸 BCAAスティックパウダー グレープフルーツ風味
個包装タイプで、そのまま溶かさずに飲めるBCAAです。「おいしいアミノ酸」という名前の通り、すっきり飲みやすいグレープフルーツ味で、手軽にBCAAを接種できます。個包装ということもあって価格は割高ですが、水に溶かさず飲める便利さと、携帯のしやすさは大きなメリットといえるでしょう。
- 1回量(4.4g)当たり:約115円
- BCAA 2000mg 当たり:約58円
【タブレット・カプセルタイプ】
便利なタブレット・カプセルタイプ。価格が高め…という常識を覆す、掘り出し物もご紹介します。
アスリチア BCAAカプセル 500粒入り
日本メーカーの製品ながら、パウダータイプに迫るコスパの良さで人気のBCAAカプセル。推奨目安量は1食ごとに4粒から10粒で、6粒でbcaa量が約2000mgになります。飲みやすい、小さめのカプセルなのも人気の秘訣です。
- 1回(4粒)当たり:約26円
- BCAA 2000mg当たり:約40円
ON BCAA 1000 メガサイズ 400カプセル
世界のアスリートやトレーニング愛好家に愛される、ON(オプティマムニュートリション:Optimum Nutrition)のBCAA。コチラは飲みやすいカプセルタイプ。摂取量によって前後しますが3~5カ月程度はあるので、ひと月当たり1000円以下で続けられます。
- 1回(2粒)当たり:約28円
- BCAA 2000mg当たり:約57円
TARZA(ターザ) BCAA カプセル 520粒入
コストを特に重視するなら、ターザのBCAAカプセルもおすすめ。BCAA2000mgあたりの価格は40円を切っていて、カプセルタイプの製品としては最安クラスとなります。国内のGMP認定工場で製造されており、生産されてから手元に届くまでの時間が短いのも魅力です。
- 1回(4粒)当たり:約24円
- BCAA 2000mg当たり約37円
「BCAAを摂っても効果なし…」となる原因は?
BCAAは、身体のコンディション維持の手助けをすると言われています。ただし身体には、BCAAに含まれる「バリン・ロイシン・イソロイシン」以外のアミノ酸も必要となることもわかっています。つまり、BCAAだけで足りるというわけではありません。
初めからBCAAだけに頼ることなく、バランスの良い食事を摂ることに心がけてください。その上で、必要な20種類のアミノ酸を補うカタチで摂取することをおすすめします。また、「プロテインの摂取を同時に行うことも有用である」という研究結果も報告されていることも留意しておきましょう。
BCAAはつくり置きしてもOK
BCAAの主成分は、アミノ酸で水溶性。そのため、事前にパウダータイプのものを水に溶かしてつくり置きしておいてもOKです。
水とパウダーを混ぜて1時間ほどで溶け切るので、前日の夜に水に溶かしておいて冷蔵庫で冷やしておけば、トレーニング中にも美味しく摂取できるのでおすすめです。
まとめ
人の身体に必要なアミノ酸の一種であるBCAAは、プロアスリートや一部のトレーニング愛好家だけが必要とするものではなく、健康な毎日を送りたいすべての人を応援してくれるでしょう。
習慣にするためには、飲みやすい味と価格が重要です。価格はこの記事を参考にしつつ、気になったものにトライしてみてください。そしてぜひとも、お気に入りのBCAAを見つけてください。