出足こそ鈍かった「ランドクルーザー」ですが、その名はすぐに広まります。1961年から1965年にかけては、米国内で最も多く売れたトヨタ車となりました。
1960年に登場した「ランドクルーザー40系」は「FJ40(エンジン形式の“F”にジープの“J”)」の呼称で親しまれ、この呼び名が後続世代にも引き継がれることになります。ランドクルーザー・ヘリテージ・ミュージアムのダン・ビュシー氏によれば、発売当初は「20系」と並行して売られていたとのこと。外観の進化のみならず、その性能面の進化も画期的でした。
組み立て技術の向上によって完成度が高まったほか、2速トランスファーケースの採用によりオフロード性能も向上しました。1975年にはより大きな2F型4.2リッター直列6気筒エンジンもラインナップに加わります。そしてこの強力なエンジンが、トヨタが「40系ランドクルーザー」の販売を終了する1983年までずっと使われることになるのです。
ちなみに今回の撮影用に用いた車両は、FJカンパニー(※フロリダ州マイアミのFJ専門店 )の手でレストアされた1台ですが、仕上がりは極上、価格は20万ドル(約2776万円)の値がつけられています。