注目を集めたのが、藤原ヒロシがマセラティ初のBEVモデル「グラントゥーリズモ フォルゴーレ」を独自に解釈しデザインしたワンオフモデル、「グラントゥーリズモ ウロボロス」だ。

子どもの頃に憧れたスーパーカーが、現代によみがえった感覚

a silver sports car parked in a showroom
Maserati

今回のイベントでは、グラントゥーリズモのヘリテージモデル「3200GT」「3500GT」を展示すると共に、1947年から続く「グラントゥーリズモ」の歴史を読み解くことができる回廊を設置。そんな回廊を抜けた本殿には、新型グラントゥーリズモの特別車両、日本初公開となる「75thアニバーサリー エディション(75th Anniversary Edition)」が鎮座。また今年4月、国際的なデザインの祭典「ミラノデザインウィーク 2023」で発表された3台のワンオフモデルのうち、2台のグラントゥーリズモを日本初公開。どちらもマセラティのカスタマイズプログラム「フォーリセリエ」を通じて制作された1台限りのクルマだ。

8500以上の⽂字が⼿作業で施された「グラントゥーリズモ ワンオフ プリズマ」

a blue car on display
Maserati

実車が展示された「グラントゥーリズモ ワンオフ プリズマ」は、マセラティの歴史の伝統と未来をつなぐ中間地点を表現。

14⾊のカラーコンビネーションで構成された⾞体のうち12⾊は、マセラティ「A6 1500」(1947年)の特徴的な(深みのある濃厚な赤ワインのような赤紫)アマラントカラーや、マセラティ「カムシン」(1973年)」を輝かせたロンシャンゴールドなど、過去の⼈気モデルの⾊から選ばれ、残る2⾊は未来を⾒据えたものになる。8500以上の⽂字が⼿作業で施され、2層⽬は陰影によってカラーコーティング全体を調和させるため、全てハンドペイントされているとのこと。

藤原ヒロシの「グラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロス」

a car driving through a tunnel
Maserati

そしてもう1台は、2021年からマセラティとパートナーシップを続ける「fragment design(フラグメントデザイン)」を主宰する藤原ヒロシ氏が、新型グラントゥーリズモのBEV モデル「フォルゴーレ」を独⾃の創造的解釈でデザインした「グラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロス」がバーチャル展示された。

蛇(ウロボロス)をモチーフにしたデジタルモデル

a car parked outside
Maserati

破壊と再⽣の永遠の輪廻の中で、消え去ることなく絶えず形を変える万物の統⼀を表現するグノーシス主義のシンボル、蛇(ウロボロス)をモチーフにデザインしたこのクルマ。マセラティの過去の名⾞の特徴的なデザインを新型グラントゥーリズモにシームレスに融合させた、実車が存在しないデジタルモデルだ。

ブランドのDNAが込められたディテール

text
Maserati
a close up of a car tire
Maserati
close up of a car's headlight
Maserati

「A6GCS ベルリネッタ ピニンファリーナ」のフロントグリルや、1950年代のエレガンスの象徴である「3500GT」のサイドベンツ、「ティーポ 151」に代表される1960年代に見られる丸く覆われたヘッドライトを組み合わせている。また、新たに鋳造されたように描かれたホイールは、1970年代「ボーラ」に搭載されたマグネシウム合金のホイールにインスパイアされたものだ。

the back of a car
Maserati

加えて、左右一体化されたテールライトは1980~90年代当時に画期的だった「シャマル」のデザインを取り入れるなど、クルマ好きなら誰もが高揚するであろう、まさに“夢”の1台に仕上がっている。

マセラティとフラグメンツによる限定コレクション

a person holding a phone
Maserati

イベントでは、新型グラントゥーリズモでのラグジュアリーなロードトリップからインスパイアされた、マセラティとフラグメントデザインによる限定のカプセルコレクションも発表。カークラブ風デザインの新たなロゴを配したTシャツ、ジップスウェット、キャップ、トートバッグなどが展示され、販売などについての続報に期待したい。

時代のカリスマのインタビューはエスクァイアBBBで

a black and white photo of a grey sports jersey in a black box
Maserati

さらにエスクァイアでは、藤原ヒロシ氏に独自取材を敢行。「グラントゥーリズモ ワンオフ ウロボロス」を媒介に、「藤原ヒロシ」という時代が求めるカリスマの視点やビジョン、ヒットメーカーたるゆえんを解き明かす誌面を、4月15日(月)発売の「Esquire The Big Black Book Spring/Summer 2024」 で掲載予定なので、乞うご期待。

●問い合わせ先

マセラティコールセンター
0120-965-120 (9時~18時半/年末年始を除き無休)
メールでのお問い合わせ:info.japan@maserati.com
公式サイト

Text&Edit:SATORU YANAGISAWA