これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。


訪日したトランプは、いきなり霞ヶ関カンツリー倶楽部でゴルフ。安倍総理大臣と松山英樹プロを交えて。 

 
 それは霞ヶ関カンツリー倶楽部での(ゴルフの)スコアでもなく、そこで語った北朝鮮問題に対する本音でもありません(それは新聞社にお任せいたしましょう)。ここでは移動中に乗っていたクルマも注目したいと思います。

 アメリカ大統領が海外に訪問する際には、決まって大統領専用車の「キャデラック・ワン(通称:ビースト)」が輸送されます。なぜから、このクルマが凄いからです…。

 これが前々から気になっていたのです…特にトランプ大統領に代わってから、さらに性能がアップしたとかの噂。実際のところ、この“野獣”の防衛力、そしてそのお値段はどんなものなのでしょうか? 気になって仕方がありませんでした…。
  

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2017年11月6日(月)、迎賓館をあとにする大統領専用車。Photograph / David Mareuil(Anadolu Agency/Getty Images)

 
 権力や経済力を兼ねそろえた国の重役…中でもトップであるアメリカ大統領レベルとなれば当然、命を狙われる危険性も最高レベルです。それがアグレッシブな姿勢を見せ続ける、かのトランプ氏ならばなおさらのこと…。

 そのため他国でもアメリカ大統領は、移動の際にはアメリカから空輸した「大統領専用車」を使っているわけです。今回の来日のときも当然同じ。大統領専用車やその他、護衛者はアメリカから送り込まれたのでした。

 ちなみにオバマ前大統領も、来日したときには専用車が使われていましたね。さらに、大統領が目的地に向かうたびに他の護衛車・ヘリ・救急車などが一緒に移動しますから、そりゃ道路は規制されるわけです。

 「こりゃ戦車以上じゃない!?」と、ツッコミを入れたくなるほどの防御力、そして機動力をもっているようです。では、具体的にはどうなのでしょうか? 

トランプ大統領専用車「ビースト」#01

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Photograph / Ron Sachs - Pool(Getty Images)

ウィンドウ

ガラスとポリカーボネイトによる5層構造の防弾ガラスを使用。ダーティハリーが使用するマグナム44をはじめ、あらゆる弾丸にも耐えることができるとのこと。そして、運転手側のウィンドウのみだけ唯一、開くことが可能であるとのこと。それもわずか3インチ(約7.6センチ)のみ。これもケネディ暗殺以来の教訓でしょうか…。厚さはオバマ前大統領の専用車で5インチ(約13センチ)でしたので、トランプ大統領の場合はさらに厚みを増している可能性もあります…が、正式な数値は入手できませんでした。

トランプ大統領専用車「ビースト」#02

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Photograph / Mustafa Yalcin(Omar Marques/Getty Images)

後部のコンパートメント

座席前列…つまり運転手側の列と、大統領が座る側の後部座席列の間には、ガラスの仕切りがあります。そして、大統領側にこの仕切りを下げるスイッチがあります。クルマの内部には、パニックボタン、そして酸素供給装置も設置されています。また、万が一に備えて、大統領側には副大統領およびペンタゴン(アメリカ国防総省)への直通する衛星電話が備わっています。

トランプ大統領専用車「ビースト」#03

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Photograph / Etienne Oliveau(Anadolu Agency/Getty Images)

タイヤ

タイヤは、ケブラー補強されています。また、タイヤが破壊されても脱出できるよう、スチールのリムが下になるよう細断処理され、耐パンク性も極めて高いのです。ちなみにタイヤは、アメリカのメーカーであるグッドイヤー製のようです。さすがトランプ大統領ですね!

トランプ大統領専用車「ビースト」#04

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Photograph / Michael Thomas(Getty Images)

トランクと燃料タンク 

トランクには、消防システムを搭載。さらに、催涙ガスおよび煙による攻撃から守るスクリーンディスペンサーを用意。また燃料タンクには、特別は泡を詰め込むことで防御策としています。これにより直接燃料タンクを狙われ、ヒットされても爆発することは防げ、引火もしないとのこと。

トランプ大統領専用車「ビースト」#05

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Photograph / David Mareuil(Anadolu Agency/Getty Images)

ボディ&ドア 

改めてボディについて解説しますと、薄くとも12.7センチの軍用グレードのボディで覆われ、発射体から守る二重構造の強化鋼板に覆われています。これは防火にもなっていると思われます。また、ドアは8インチ(約20センチ)の厚さの装甲版でできています。これは、ジェット機「ボーイング757」のキャビンドアと同じ重量とのこと。閉じれば、化学兵器による攻撃に対してからも車内を守る、100%密閉構造です。

トランプ大統領専用車「ビースト」#06

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Photograph / Max Mumby(Indigo/Getty Images)

シャーシと重さ 

シャーシのベースは、ピックアップトラックのなかでも頑丈さを誇るGMC「トップキック」とのこと。さらに車室の床下には強化鋼板が配され、爆弾からの防御もなされています。また、車体全体はアルミニウム・チタン・セラミックによる強化鋼板の二重構造で構成。その厚さは、薄くとも5インチ(約12.7センチ)の厚さで軍隊レベルの武器からも防御するという性能です。そして総重量は、約8トンとのことです。

トランプ大統領専用車「ビースト」#07

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Photograph / Omar Marques(Anadolu Agency/Getty Images)

アメリカの政府は、これと同じリムジンを12台所有しているとのこと。使用していないときは、ワシントンD.C.にあるシークレットサービスの本部地下に駐車。もちろん24時間監視されています。

トランプ大統領専用車「ビースト」#08

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Photograph / Mustafa Yalcin(Anadolu Agency/Getty Images)

その他、防御のためのツール

「西部警察」で、団長・大門圭介捜査課長が使用していた、ポンプアクションショットガンを配備(もちろん、同じ「レミントンM31」かは不明です)。また、催涙ガス大砲。そして、大統領用の輸血用の血液も備えています。護送車に救急車も同行するのですが…、ここでも万が一に備えています。プランB、プランC、それ以上の準備がなされているようです。 

 
※以下、「Daily Mail」に掲載されたイラストをご覧ください。

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Quotation / John Lawson/Daily Mail

【動画】トランプ大統領専用車「ビースト」#09

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10 Mind-Blowing Facts About President TRUMP'S Vehicle
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不確定ではありますが、入手した情報によれば、一台のお値段は30万ドル=約3500万説もあれば、150万ドル=約1億7000万円という説も。装備内容から想像するに、やはり後者の1億7000万はするのではと想像してしまいます。お値段の幅がありすぎで、すみません。また、この大統領専用車両のセキュリティ強化にトランプ大統領政権は17億円の追加予算を出したとの話もあります。これを12台で割ると…約1億4200万円ということになります。アメリカの主力戦車である「M1 エイブラムス」で、お値段は5億前後なので…そこまではいかないまでも、かなり戦車に近い作りであり、性能であり、お値段であることも想像できますね。ちなみに「M1 エイブラムス」の重量は、(型式によって違いますが…)およそ60トン前後になります。こちらの“ビースト”に関しては、一般道を走行できることが主たる目的のひとつでもあるので、それは理解できるかと思います。が、かなり戦車に近いクルマであることは確かかと思います。

Quotation & reference / Dailymail.co.uk
Photograph / Getty Images
編集者:小川和繁