アトランタで2019年12月8日(現地時間)に行われたミス・ユニバース世界大会の決勝で、南アフリカ代表のゾジビニ・ツンジさんが見事優勝しました。このコンテストで黒人女性が栄冠に輝くのは、2011年のアンゴラ代表レイラ・ロペスさん以来のことになります。

 CNNによれば、2019年は初めて「ミス・アメリカ」「ミスUSA」「ミス・ティーンUSA」のすべてで黒人女性が優勝したそうです。

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 ゾジビニさんの優勝は、多くの意味で注目に値すると言えるでしょう。例えば、彼女は世界のどの地域の黒人女性にも多い一方で、ミスコンテストの世界では珍しいショートヘアで出場…。それは、昔ながらの「美しさの基準」に対してのチャレンジでもあったのでしょう。

 また、閉会の言葉でツンジさんは、「私が育ったのは私のような女性、私のような肌と髪を持つ女性が決して美しいとは言われなかった世界です」「それを終わらせるときが今日、来たのだと思います…」と述べています。

 ただ、多くの人がツンジさんの優勝の理由だと考えていることは、コンテストの中での彼女のスピーチによるものだとしています。そこで彼女は、若い女性たちに向けてリーダーシップスキルを身につけることの重要性を訴えたのでした。

 アメリカの超人気司会者オプラ・ウィンフリーも、ツンジさんの言葉に注目。ツイッターを通じてお祝いの言葉を贈るとともに、自ら創設した学校「オプラ・ウィンフリー・リーダーシップ・アカデミーに、スピーカーとして招きたいと書き込んでいます。

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 ツンジさんのスピーチの主な内容は、以下になります。

 「(リーダーシップは)非常に長い間、若い女性や少女たちに欠けていたものです。それは女性たちが、(リードすることを)望まないからではありません。女性はこうあるべきものというレッテルを、社会が女性たちに貼ってきたからです」

 「世界で最も強いのは、私たちだと思います。私たちにはあらゆる機会が与えられるべきであり、そのことを少女たちに教えるべきなのです。社会において存在感を示し、自分自身を確立することほど重要なことはありません」

 社会における女性について、ミス・ユニバースでこれほど的確な発言をした人はこれまでいなかったかもしれません。

 
From Harper's BAZAAR

From: Harper's BAZAAR JP