観直したいグレース・ケリーの出演作をプレイバック
今なお慕われ続けるグレースの、永遠の美貌を目に焼きつけてください。
往年の銀幕スターとして高い人気を誇るグレース・ケリー。映画界屈指の美しきアイコンとして今でも愛され続ける彼女を偲（しの）んで、一度は観ておくべきその出演作をここでおさらいしましょう。
大人のメロドラマからスタイリッシュな傑作サスペンスまで、その美貌とエレガンスに改めて再確認しましょう。
『真昼の決闘』（1952）
新進女優だったグレースを拝（おが）める本作は、緊張感たっぷりの西部劇です。ウィル（ゲイリー・クーパー）はエイミー（グレース）との結婚を機に保安官という危険な職を辞め、他の町へと移る予定でした。
しかし挙式の直後、かつて逮捕した4人の無法者たちが釈放され、復讐にやって来るという報せが舞い込みます。そしてウィルは周囲に助けを求めるでのですが…。
ウエディングドレス姿のグレースが、実に可憐です。
『モガンボ』（1953）
遠いアフリカの地で繰り広げられる、大人のメロドラマになります。
エロイーズ（エヴァ・ガードナー）という元ショーガールと、生物学者の妻リンダ（グレース）という2人の女性の間で揺れ動く、動物ハンターの男ヴィクター（クラーク・ゲーブル）を描いています。
初々しさを感じさせるグレースは、本作で見事ゴールデン・グローブ助演女優賞を獲得、アカデミー助演女優賞にノミネート。名優たちの贅沢な共演も見ものです。
『ダイヤルMを廻せ！』（1954）
巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督が手がけた、犯人側の視点から描く名作サスペンス。ほぼマンションの1室のみが舞台となっているのも特徴的。
妻マーゴ（グレース）の不倫を知った夫トニー（レイ・ミランド）は、彼女の殺害を企てます。ですがその計画は、思わぬ方向へ…。
1998年には、グウィネス・パルトロウ＆マイケル・ダグラス主演で『ダイヤルM』の名でリメイクもされているので、気になった方はこちらもチェックを。
『裏窓』（1954）
事故で脚を骨折したカメラマンのジェフ（ジェームズ・スチュワート）は、退屈しのぎに望遠レンズで隣人たちの私生活の覗き見を開始します。
そしてある日、口論の絶えない夫婦の妻が姿を消したことを怪しみ、恋人リザ（グレース）らの協力を得て独自に調査を始めるが……？
伝説の衣装デザイナー、イーディス・ヘッドが手がける美しい服をまとったグレースは、ため息が出るほどエレガントです。ストーリーだけでなくファッションもあわせて注目したい、ヒッチコックの代表作かつ傑作として名高い1本と言えるでしょう。
『喝采』（1954）
落ちぶれたスター俳優フランク（ビング・クロスビー）とその妻ジョージー（グレース）、そして、フランクを返り咲きさせたい若き演出家バーニー（ウィリアム・ホールデン）の切ない三角関係にスポットを当てた感動作。ラストの余韻も印象的です。
劇中で珍しいメガネ姿も披露したグレースは見事本作で、生涯唯一のアカデミー主演女優賞を受賞していま。
『泥棒成金』（1955）
南仏を舞台に、ヒッチコック監督が贈る軽快なタッチのラブサスペンス。
かつて大泥棒で、現在は足を洗いリヴィエラで悠々自適に暮らすジョン（ケーリー・グラント）。ある日、自分の手口をまねた宝石泥棒が現れ、あらぬ疑いをかけられてしまった彼は身の潔白を証明すべく行動に出るのですが…。
ヒッチコックのミューズのひとりとなったグレースは、富豪の娘フランセス役で登場。優美なオーラを放っています。
『上流社会』（1956）
グレースがモナコ公妃となる前に出演した最後の作品は、ミュージカルタッチのエンタメ作で、『フィラデルフィア物語』（1940）のリメイクとなる本作です。
ロードアイランド州ニューポートの高級住宅街、富豪の令嬢トレイシー（グレース）が迎える2度目の結婚を軸に、上流階級の人々のライフスタイルを描かれています。
ビング・クロスビーやフランク・シナトラ、ルイ・アームストロングといった超大御所たちと、チャーミングな魅力を振りまくグレースとの豪華共演を、心ゆくまでお楽しみください。
