熱心なバスケットボールファンとして知られる、バラク・オバマ元米大統領。大統領在任時には、ホワイトハウス内のテニスコートをバスケットボールでも使えるように改修したというエピソードもあります。このほか、英国のハリー王子キャメロン元首相と並んで試合を観戦したこともあり、時にはホワイトハウス内のコートで補佐官やレブロン・ジェームズやドウェイン・ウェイドといったNBAのスーパースター相手にプレーしたりしていました。
 
 オバマ氏の「バスケ愛」のルーツは、プナホウ・ハイスクールの代表チームに所属していた若き日へとさかのぼります。その実力はというと、高校3年時には1979年のハワイ州選手権で優勝したそうです。そして現在、オバマ氏の当時の試合用ユニフォームがオークションに出されることになり、裕福な歴史ファンの一部はこの記念すべき品を競り落とそうと狙っています。 
 
 オバマ氏のユニフォームはプナホウ・ハイスクールの後輩、ピーター・ノーベル氏が所有するもので、彼は2軍のチームでオバマ氏と同じ背番号23をつけていました(ちなみにマイケル・ジョーダンとレブロン・ジェームズの背番号も23です)。そのため、若き日のオバマ氏が処分したユニフォームを拾ったとのことです。 
 
 今回、オバマ氏のユニフォームが出品されている「ヘリテージオークション」の商品説明には、氏は自身をバスケットボールが好きな黒人少年という、典型的なアメリカ人層の1人として自覚していたのです」とあります

Barack Obama Playing Basketball In High School
Laura S. L. Kong//Getty Images
高校時代、バスケットボールに励んでいたオバマ氏。

 米国の歴史は、このユニフォームに特別な意味を吹き込みました。

 ヘリテージオークションは、「白人のオークションカタログ編集者がおこがましくも、バスケットボールというスポーツが過去半世紀の黒人の体験にどのような意味をもたらしたかについて語ってしまうほど、このユニフォームは単なる記念のスポーツ用品という範囲を超えた価値を持つもの」だと評価し、「出品されたユニフォームは、友だちとバスケットをしていた1人の少年が、後に世界で最も影響力のある人物になったという『audacity of hope(大いなる希望)』のシンボルとして現在まで生き残った」と難しい説明をしています(「audacity of hope(大いなる希望)」は2004年の米民主党大会でオバマ氏が行った基調講演の題目でした)。 
 
 多くのバスケ好きの黒人の子どもには、オバマ氏の人生と自分の人生にそれほど関係性は見い出せいないかもしれません。ですがこのユニフォーム自体は、れっきとした歴史的遺産と言えるのです。 
 
 2019年7月28日時点で、入札開始価格は2万7000ドル(約293万円)。ヘリテージオークションは、最終的な入札金額が10万ドル(約1085万円)に達する可能性もあるとみています。 
 
 最新情報としては、2019年7月31日時点で入札価格は3万ドル(約317万円)となっています。今回のオークションは、2019年8月17日まで行われます。

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From Esquire US
Translation / Keiko Tanaka 
※この翻訳は抄訳です。