日本でも「シュワちゃん」と呼ばれ、愛され続ける名優アーノルド・シュワルツェネッガーは多くの肩書きを持っています。それは「ターミネーター」であり、さらに「ガバネーター(ガバナー<知事>+ターミネーター)」でもあり、もちろんかつては「ミスター・ユニバース」でもありました。また、「クリス・プラットの義父」というタイトルに続き2021年4月には、(長女キャサリンとクリス・プラットの間に初孫ライラが誕生したことで)「おじいちゃん」にもなりました。
しかしながらこれまで、「トレンドセッター」や「スタイルセッター」など、お洒落系の肩書きで呼ばれたことがあったでしょうか? さらには、彼のレッドカーペット上のスタイルに注目が集まったことすらなかったかもしれません。ですがわれわれは、それに対して少々反省すべきかもしれません…。
ボディビルダーとして世界的な活躍を示したのちに映画スターとして世界に君臨し、さらに素晴らしいことに政治家としても、のちにカリフォルニア州の最高権力者となるまで多くのキャリアを積んできたシュワルツェネッガーですが、実はこれまで自らの服装に対しても妥協を許すことはなかったのです。
思い起こせば彼は、常にその特異な体格に臆することなどなく、仕立て屋で誂えたスーツを好んで着こなしていました…そんな姿が今では走馬灯のように思う浮かんできます。それはまさに真のボディビルダーとも言えるでしょう。スーツのカッティング、さらにフィット…そしてプロポーションといった全体像を常に追求した、自らの体躯を美しく映し出すシルエットの最適解を着こなしで表現していたのです。
そんな彼は今、その多くの肩書きから引退し、公の場から離れたことでよりリラックスしている様子…服装もカジュアルになりつつありますが、身なりを整えることには手を抜いていません。
2021年12月23日(木)、シュワルツェネッガーは息子のクリストファーとパトリックと共に、カリフォルニア州ブレントウッドのR +Dキッチンの前でパパラッチされました。そのとき彼はブラックジーンズとモスグリーンのTシャツに、大きなパイロットウォッチを左腕に着けながらと白いスニーカーで登場しました。そこで一番の目玉だったのが、クリーム色の襟が際立つシアリング(羊の一枚革でつくられたコートで、羊の毛皮を裏側に生かした皮革スエード)のベストでした。
そして20代の若者2人と並びながらも、そこでひときわ目立っていたのは74歳の彼のほうだったのです。レザーの風合いや裾の長さなど、全体的にこなれているのです。そしてそれによって、彼自身がいまだ現役であり、いつでも臨戦態勢銃であることを世界中にアピールしたわけです。
そんなシュワちゃんが着こなしていたベストに興味を持った人のために、似たようなアイテムを探し当てました。これはニューメキシコ州発のブランド「Overland」のものです。
シアリングのコートやジャケットは、カウボーイに愛され続けるアイテムであり、冬のファッショニスタにとって必須アイテムと言えるでしょう。またジェームズ・ボンドなど、時代を超えて廃れることなどにオーセンティックなスタイルを大切にする男性に愛されてきた冬の定番アイテムです。
とは言え、それがベストだったらどうでしょう? 馴染み深いアイテムとは言い難いところでしょう。ですがこのシュワちゃんのおかげで、この一般的ではないアイテムを年齢を感じさせずイマドキなアティチュードで着こなすヒントを得たはずです。そう、彼は間違いなく昔から「スタイルセッター」だったのです。そんな風格を、ここで十二分に感じさせてくれます。
Source / ESQUIRE US
※この翻訳は抄訳です。