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Limited Edition 
Relais & Châteaux 70th Anniversary

世界中で選りすぐりのホテルとレストランが加盟する非営利組織、ルレ・エ・シャトー。1954年に南仏とパリを結ぶ国道沿いに点在していた8つの個性あふれる独立系オーベルジュが「幸福の道」というスローガンのもとに集まり、協力体制を構築したのがその始まりだ。

70年の時を経て、65カ国580施設が加盟する世界的な組織へと成長し多様性を増した現在も、フランス流「アール・ド・ヴィーヴル」の精神が息づくその本質は変わらない。加盟店は厳格な審査をクリアした施設のみで、その土地の歴史や食文化を体現する場所であることをはじめ、ホスピタリティやサステナビリティも重要視される。

さらに加盟後も3年に1度は覆面審査が入り、500を超える審査項目があるという。日本では1989年に加わった伊豆・修善寺の「あさば」が最古参で、箱根の「強羅花壇」ほか13の宿泊施設と7つのレストランが名前を連ねている。

一流の食文化とホスピタリティを育む、70周年を迎えたルレ・エ・シャトー

a building with a sign on it
2014年よりルレ・エ・シャトーに加盟しているオトワレストラン。オーナーシェフの音羽和紀氏は、“料理界のダ・ヴィンチ”と呼ばれたアラン・シャペルのもとで経験を積んだ後、故郷である栃木県宇都宮市に戻りレストランを開業。2022年には、加盟メンバーによる選挙でゼネラルマネジャーの音羽香菜氏が日本人初めての国際執行役員に選ばれた。
a person holding a bunch of beads
グリーンピース。生産者は畑市場 (はるいちば)。宇都宮市で多品種栽培に挑戦する生産者。四季を通してさまざまな野菜を育てている。化学肥料は使わず鮮度がよい状態でレストランに届けてくれる。オトワレストランとは距離的に近く取れたてをお客さまに提供できるのが醍醐味 (だいごみ)。

「食とおもてなしでよりよい社会をつくる」というビジョンを掲げ、 地産地消、トレーサビリティ、持続可能な農業支援など、シェフがリーダーシップをとり、生産者とともにおいしいだけでなく社会的に意義のある食を提案している。

そうしたビジョンを共有する個性豊かなホテルオーナーやシェフたちにより守られ、日々独自のクリエイションとともにアップデートされる料理とおもてなし。次の旅は、そんなぜいたくでユニークな体験がかなうルレ・エ・シャトーの宿や料理を目的にするのもいいだろう。

a hand holding a couple of mushrooms
椎茸。生産者はよしむら農園。宇都宮市で原木椎茸を栽培。竹林を整備しより自然に近い環境で育てている。


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ルレ・エ・シャトー
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ルレ・エ・シャトー予約センター
TEL 0800-888-3326(フリーダイヤル)
(平日月曜から金曜までの9:00~17:00)
国内外のルレ・エ・シャトーの施設の予約が可能
公式サイト