デヴィッド・ギャンディ, david gandy, ドルチェガッバーナ, モデル , 男性モデル, スタイル, ファッション
Giovanni Coravi
ナイロン製のパントスフォルムのアイウエアが、紺のジャケットスタイルをエレガントに引き立てる。2万5100円(ドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナアイウェア TEL 03-3514-2947)ジャケット シャツ パンツ 腕時計(すべて参考商品)(すべてドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン TEL 03-6419-2220)

 このたび「エスクァイア」イタリア版は、2000年代初頭から世界的に活躍し、今最も有名な男性モデルと言っても過言ではない、デヴィッド・ギャンディにインタビューを決行しました。

 今年で40歳を迎えた彼は、18年もの間、あの「ドルチェ&ガッバーナ」の世界観を体現し続けてきました。ラテン系男性の理想像を体現したような姿ですが、実際のところ、彼は英国のエセックス州出身。ドメニコ・ ドルチェの故郷であるシチリアに関しては、少なくとも数年前まで、双眼鏡ですら見たことがなかったようです。

 ところで「ドルチェ&ガッバーナ」は、最近2020年 春夏 アイウエア コレクションのキャンペーンをスタートしました。まず、フレームは細く、とても軽い。デザインはミニマルで、テンプルは超スリム。クラシックだが決して堅すぎない。この相反する特徴がデヴィッド・ギャンディの顔に収まると、言いようのない雰囲気を醸し出します。

 今回のインタビューで、「ドルチェ&ガッバーナ」のこと、彼自身のこと、幸運を生んだその出会い、そして日々のトレーニングについて話を聞きました。


エスクァイア・イタリア編集部(以下、エスクァイア・イタリア):「ドルチェ&ガッバーナ」とのコラボレーションは長いですね。あなたとブランドとの間に起きた化学反応の源は、何なのでしょうか?

デヴィッド ・ギャンディ(以下、ギャンデイ):私がふたりと最初に顔を合わせたのは、あるオーディションでした。そのとき、ドメニコ(・ドルチェ)とステファノ(・ガッバーナ)は私を選んだのです。彼らと仕事をする条件は、髪の毛をそることだったのです。私にはその後、別の仕事が入っていて、そこでは長髪が求められていました。そのため、そのオファーは断らざるを得なかったのです。

 しばらくして、写真家のスティーヴン・マイゼルが開いたパーティーで、ふたりと再会しました。私たちの間には何か通ずるものがあって、「もう一度やってみよう」ということになったのです。

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Giovanni Coravi
アセテート製のスクエアフレームのサングラスが、ジャケットのスタイルにモダンさを演出。2万7500円(ドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ アイウェア TEL 03-3514-2947)ジャケット、パンツ、シューズ(すべて参考商品)(すべてドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン TEL 03-6419-2220)

エスクァイア・イタリア:今では、あなたの名前自体がブランドになったと言っても過言ではありません。それについてどう思われますか? また、イタリアでの経験はあなたに何をもたらしましたか?

ギャンディ:実際に、自分自身のことを言葉で言い表すのは難しいことですね。そのように話すのは、あまり好きではないので…。私は常に、確固たる自分であり続けようとしてきました。そして、流行ばかりを追うような人間にはならないよう努めてきました。

 時々、こんなことを訊(き)かれます。「身なりを整えるのに、どれだけ時間をかけますか?」。あとは「何人のスタッフを抱えているのですか?」ってね。最初の質問に対する私の答えは、「15分」。それから次の質問には、「スタッフは、私ひとりだけですよ」と答えています。

 ドメニコとステファノからは、「自分のことは、仕事のどの段階においても自分で管理しなければならない」ということを学びましたね。彼らは、手仕事や伝統の力を信じている。ルーツを大切にしているのです。イタリアは大好きです。子どものころから…。でも、私自身のことは、とても英国的ま人間だと思っています。私が理想と考える人物は、ウィンストン・チャーチル元首相ですから…。

エスクァイア・イタリア:あなたは『ザ・テレグラフ』誌に寄稿して、デザインもされていますね。それから、自身のブランドも持っています。そんな立場を踏まえて、「エレガンス」についてどうお考えですか?

ギャンディ:「エレガンス」の定義について、特別な考えは別に持っていませんね。「エレガンス」はファッションのためだけに使われる言葉ではありませんので…。テーブルもスツールも、クルマだって「エレガント」になりうるものです。Tシャツだってそうです。私はクローゼットの中に、150着のスーツを持っています。けれど、普段の生活はTシャツを着こなしているわけです。真のエレガンスとは、他者の感情を理解することではないでしょうか。人々とつながって、自分の振る舞いに気をつけること…つまり、それは生き方だと考えています。

デヴィッド・ギャンディ, david gandy, ドルチェガッバーナ, モデル , 男性モデル, スタイル, ファッション
Giovanni Coravi
フォルムが印象的な細めのメタルフレームは、ギャンディのワイルドな雰囲気に知的さをプラスする。2万8000円(ドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ アイウェア TEL 03-3514-2947) ニット(参考商品)(ドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン TEL 03-6419-2220)

エスクァイア・イタリア:最近、お子さんが生まれましたね。朝、自分の姿を鏡で見ると、何が見えますか? 父親としての自身の姿でしょうか? それとも、スターとしての姿ですか? あるいは、地に足がついたひとりの男性の姿でしょうか?

ギャンディ:生きていると多くの機会に恵まれ、それに応じた役割を担うことになります。いろいろなことに「適応していかなければいけない」と思っていますよ。

エスクァイア・イタリア:子どものころは太っていて、恥ずかしがり屋で、クラスの中ではいつも揶揄(からか)われる存在だった…というのは本当ですか?

ギャンディ:はい、そうです。私は本当はとてもシャイなんですよ。注目を浴びるのは好きじゃないし…。小さなころから、よく揶揄われていましたね。周りが抱いている一定の基準のようなものに自分自身を合わせることができなくて、同年代の子にはいじめられてました。今でも、ひとりでいることが好きなのですね。例えば田舎で、当てもなく歩くことがあります。

 プライベートについては、オンライン上でもできるだけ漏らさないようにしようと思っています。

エスクァイア・イタリア:今のような状況(新型コロナウイルス感染症拡大防止のため都市封鎖下)では、身体を鍛えることは大変ではありませんか?

ギャンディ:実を言うと、この状況でも通常こなしているトレーニングは継続しています。たくさんのスポーツ、ワークアウト、これらがいい効果をもたらしていますね。スポーツに関しては、ラグビーやクリケットは子どものころから続けています。

 今はよく歩いています。そしてジムで長い時間を過ごして、それから食事をとることがルーティンになっていますね。

デヴィッド・ギャンディ, david gandy, ドルチェガッバーナ, モデル , 男性モデル, スタイル, ファッション
Giovanni Coravi
白一色の攻めのコーディネートには、独特な角度にカットされているメタルフレームのパイロットサングラスをアクセントに。3万3000円(ドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ アイウェア TEL 03-3514-2947) ジャケット、シャツ、パンツ、時計(すべて参考商品)(すべてドルチェ&ガッバーナ/ドルチェ&ガッバーナ ジャパン TEL 03-6419-2220)

エスクァイア・イタリア:好きなファッションアイテムは何ですか?

ギャンディ:私は、アクセサリーが好きなんです。中でも靴や時計は大好き…でも、オンラインでの買い物はしませんね。実際に手に取って、購入するのが好きなんです。

エスクァイア・イタリア:アイウエアはどうですか? 今回の新しいコレクションは、どのようにスタイリングしたらよいでしょうか?

ギャンディ:クラシックなフレームで、ラインはシンプル。だから使いやすいと思います。美しいものは、何にでもバランスよく合いますから。

エスクァイア・イタリア:手放すことのできない、「ドルチェ&ガッバーナ」のお気に入りの一着はありますか?

ギャンディ:プリンス・オブ・ウェールズ(グレンチェックとも言われる)のチェック柄のダブルブレストコートですね。5年前に買ったのですが、今も愛用しています。「それ、どこで手に入れたの?」って、よく聞かれますよ。

●お問い合わせ先
ドルチェ&ガッバーナ アイウェア
TEL 03-3514-2947
公式サイト

Words / Enrica Caretta
Photos / Giovanni Corabi
Fashion / Deborah De Groot
Translation / Chisato Yamashita
Edit / Emiko Kuribayashi
※この翻訳は抄訳です

From: Esquire IT