【目次】

▼ 靴クリームは3種類に分けられる

▼ まずは靴に栄養とツヤを与える「乳化性クリーム」を

▼ クリームは「無色」か「革よりも少し薄い色」がおすすめ

▼ 靴クリーム(乳化性)のおすすめ8選

▼ 人気の靴クリームブランドを紹介


お気に入りの革靴を良い状態で長く愛用したいのならば、正しい靴クリームを使ったシューケアが必須です。

そこでこのページでは、乳化性の靴クリームの選び方やその特徴を解説します。またコロンブス、エム・モゥブレイ、サフィールなど、人気ブランドのおすすめの靴クリームも紹介します。

靴クリームは3種類に分けられる

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NurPhoto//Getty Images

靴クリームは大別して、下記の3種類に分かれます。それぞれ主成分と使用目的が異なるので紹介します。

1.乳化性クリーム

一般的に「靴クリーム」として広く使われているのが「乳化性クリーム」です。水と油、ロウなどを含んだクリームで、革に水分と油分、ツヤを与える役割があります。靴のお手入れの基本ともいえるクリームです。

2.油性クリーム

水分を含まない靴用クリームで、油分とロウが含まれています。水分を含まないため、革の保湿ができません。一方で、乳化性クリームより強いツヤを与えられるため、主に靴の見栄えをよくするために使われます。

3.油性ワックス

ワックスはポリッシュとも呼ばれ、主に革靴に鏡のようなツヤを与える「鏡面仕上げ」に使われます。革靴全体に塗り拡げるのではなく、つま先とかかとのみに使うのが一般的です。

まずは靴に栄養とツヤを与える「乳化性クリーム」を

初心者でも安心。靴磨きクリームの選び方とおすすめの「乳化性靴クリーム」8選
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靴磨きの初心者の方は、まずは扱いやすく、革に栄養を与えられる乳化性クリームに慣れることをおすすめします。

靴に使われている革は、時間の経過とともに水分や油分が乾燥し、弱くなっていきます。何も処置をしないと、最終的にはひび割れてしまう恐れも。そのような事態を防いでくれるのが乳化性クリームです。

乳化性クリームの主な成分は、水分・油分・ロウ。革靴の革に必須となる栄養分を供給し、革を保湿。レザー本来のツヤとみずみずしい質感を与えます。

乳化性クリームは、大きく4種類に分かれます。ここでは、それぞれの特徴を紹介しましょう。

1.水分が多いタイプは初心者も使いやすい

水分量の多いタイプは、柔らかいテクスチャーで伸びが良く、塗りやすいのが特徴です。これなら初心者の方でも扱いやすいはずです。

その反面、油分が少ないのでクリームの効果の耐久性・持続性はあまりよくありません。なので、こまめな靴のお手入れが必要となります。

2.油分が多いタイプは効果が長持ちする

油分が多いタイプのクリームは、光沢が長持ちします。しかし、クリーム自体が硬めなので、クリームを塗るのに少々時間が掛かります。

この点は、トレードオフの関係となるので、ご自身がどちらを重視するかに合わせて選ぶと良いでしょう。

3.ロウが多いタイプは美しい光沢を楽しめる

革靴を輝かせる際に大きな効果を発揮する成分が、ロウです。ロウを多く含んだ乳化性クリームを選ぶと、美しい光沢感のある仕上がりが期待できます。

4.デリケートクリームなら繊細な革にも使える

光沢を与える働きがあるロウをほとんど含まない乳化性クリームもあります。それが「デリケートクリーム」と呼ばれる商品です。

デリケートクリームのメリットは、ロウを塗布することでシミが出る恐れのある革にも使用できること。革本来の風合いを楽しみたい場合に最適であり、愛用者も多いクリームです

クリームは「無色」か「革よりも少し薄い色」がおすすめ

初心者でも安心。靴磨きクリームの選び方とおすすめの「乳化性靴クリーム」8選
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革靴用のクリームは、さまざまなカラーのものが販売されていますが、革と同系色のクリームを選ぶのが一般的です。

このときのコツは、少しだけ薄い色を選ぶことです。もしくは無色のクリームを選ぶことです。そうすることで、革の風合いを損ねてしまうことが少なくなるでしょう。

乳化性の靴クリームおすすめ8選


エム・モゥブレィ シュークリーム ブラック

シュークリーム ブラック

エム・モゥブレィ シュークリーム ブラック

¥1,000
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まさに靴クリームの定番商品。みずみずしく、さらっとした質感で伸びの良さは抜群。塗りやすさに定評のある靴クリームです。十分な光沢も出ます。色味は若干青みがかっているのが特徴です。

  • タイプ:水分量が多く、塗りやすい靴クリーム

コロニル アニリンクリーム 黒

アニリンクリーム 黒

コロニル アニリンクリーム 黒

¥1,650

水分を多く含んだ乳化性クリームで、髪のジェルのようなみずみずしい質感です。塗りやすさはピカイチと言えるでしょう。

浸透力に優れた植物性オイルとアロエヴェラ成分が、皮革に高い保湿、栄養効果と潤いのある光沢を与えてくれます。靴に栄養を与えながらツヤ感も欲しいときに頼りになる、使い勝手抜群の靴クリームです。

  • タイプ:水分量が多く、塗りやすい靴クリーム

Boot Black シルバーライン シュークリーム

シルバーライン シュークリーム

Boot Black シルバーライン シュークリーム

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¥699

コロンブスのハイエンドラインに当たる、ブートブラックの乳化性クリームです。伸びが良くなめらかな質感で、塗りやすさはトップクラスです。

その上、コロンブスが90年以上の歴史で育んだワックスブレンド技術を活かした処方による光沢が自慢。革内部にゆっくりと浸透するミネラルオイルが配合されており、優れた保革効果を与えます。

使いやすい上に、最大の自慢は40色以上のカラーバリエーション。黒以外の靴で使いやすいクリームをお探しの場合は特におすすめです。

  • タイプ:水分量が多く、塗りやすい靴クリーム。カラバリも豊富

ジュエル ヴィオラ シュークリーム

ヴィオラ シュークリーム

ジュエル ヴィオラ シュークリーム

¥880

こだわりの玄人受けするシューケアメーカー「ジュエル」のフラッグシップモデルが、こちらのヴィオラ。油分とロウを多く含んだ、かなり硬い質感のクリームです。

伸びにくい反面、ツヤと栄養分をしっかりと革に行き渡らせることができます。目指したのは、「磨きこんだツヤを味わえる」仕上がり。深く自然なツヤがこの靴クリームの持ち味と言えます。

  • タイプ:油分量が多く、長い持続効果を重視する靴クリーム

ファマコ シルキーレザークリーム

シルキーレザークリーム

ファマコ シルキーレザークリーム

フランスの老舗ブランド、「ファマコ」の靴クリームです。硬めな質感ですが、とにかく輝きが抜群です。軽く磨きくだけで素早く皮革本来のツヤを出し、表面がサラッと仕上がります。防水材を配合していて、水や汚れから靴を守ります。

水分量が多いタイプではないので、塗りやすさには若干の難があります。ですが、チューブの先端にソフトタイプのスポンジが付いた仕様となっており、チューブを絞ればそのままクリームを出して革にサッと塗れます。他の硬い質感のクリームよりも塗りやすい印象です。

  • タイプ:ロウを多く配合し、光沢感を重視した靴クリーム

コロニル 1909 シュプリームクリームデラックス

1909 シュプリームクリームデラックス

コロニル 1909 シュプリームクリームデラックス

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¥2,547

ロウをほとんど配合せず、光沢よりも革への栄養を与え、素材の良さを引き出したいときにおすすめなのが、この「1909 シュプリームクリームデラックス」です。

革への浸透力の高いシーダーウッドオイル、ラノリンなどの天然オイルを配合した、皮革のための最高級栄養クリームです。バランス良く保革・栄養効果、柔軟性を与え、補色性にも優れています。

成分が革の内部に行き渡ることで皮革繊維に潤いを与え、深みのあるしっとりとしたツヤが生まれます。塗布後もさらっとした質感で、ベタつきとも無縁。使いやすさも申し分ありません。

  • タイプ:革のケアを重視した、デリケートクリーム

コロンブス BRILLO(ブリオ)

BRILLO(ブリオ)

コロンブス BRILLO(ブリオ)

みずみずしい質感なので、薄くムラなく塗布しやすい上に革の栄養補給とツヤ出しができるクリームです。配合した天然ワックスのビーズワックスとヒマワリワックスが革の表面に硬く透明な薄い膜をつくることで、持続性のある光沢と柔らかな感触を与えます。

保湿効果に優れたホホバオイルを配合しているので、繊維間の摩擦を減少させることで皮革にしなやかさと柔軟性を与えます。有機溶剤を使用しておらず、革に優しい中性タイプ。シトラスグリーンの香りも心地良いです。

  • タイプ:ツヤと栄養補給に特化した、デリケートクリーム

サフィール ノワール クレム1925

クレム1925

サフィール ノワール クレム1925

熱烈なファンを多く抱える人気クリームです。乳化性ではなく油性ですが、あくまでもクリーム。質感は非常に柔らかく、塗りやすいクリームです。

配合されたカルナバワックスが美しくしっかりとしたツヤを与え、シアバターが革をしっかりと保湿します。乳化性と違って水分を含んでいないため、効果が長持ちする傾向にあります。

革に与える輝きや栄養分、効果の持続性の高さという油性クリームの特徴を保持しつつ、弱点とされていた塗りにくさを克服した画期的な商品です。ビーズワックスやシアバターによる、優しくほのかに甘い香りも人気の秘訣です。

  • タイプ:乳化性クリームのように使える、油性クリーム

人気の靴クリームブランドを紹介

初心者でも安心。靴磨きクリームの選び方とおすすめの「乳化性靴クリーム」8選
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コロンブス(COLUMBUS)

日本の靴クリームの老舗ブランドと言えば、コロンブスを思い浮かべる方も多いはず。創業は1919年です。「靴にまつわる文化を豊かにする」をテーマに、活動の幅を広げています。

近年ではメイドインジャパンの信頼性を生かし、コロンブスのハイエンドラインである「ブートブラック(Boot Black)」のヨーロッパ進出などにも精力的。世界的にもその評価を高めています。

エム・モゥブレイ(M.Mowbray)

日本のシューケア用品商社、R&Dによるオリジナルブランドのエム・モゥブレイ。世界中のシューケア用品をプロが目利きし、本当に優れているものだけをエム・モゥブレイブランドとしてラインナップ。

世界の優れた技術や品質、伝統を守りながら、R&Dのシューケアマイスタ―たちのこだわりを凝縮した商品展開を行っています。

サフィール(Saphir)

サフィール(Saphir)」は、革製品や家具やアンティーク品などのケアアイテムを販売製造しているフランスのアベル(Avel)社による高級シューケアブランド。1920年に誕生し、フランス製の一流シューケア・レザーケアブランドとしてお馴染みで、世界65カ国以上で愛用されています。

プロのための最高品質なレザーケア用品を中心としたハイエンドブランド、「サフィール ノワール(Saphir Noir)」も展開しています。

コロニル(Collonil)

1909年にドイツで誕生したレザーケアブランドが、コロニルです。当初は工場用の保革オイルの販売からスタート。100年以上の伝統を守ると同時に、常に革新を繰り返してきたブランドです。

実験室では常に新たな素材探しを行っており、より効果の高い商品、地球環境に優しい商品づくりを進めています。