200年以上継承される「ジョンストンズオブエルガン」のニットに触れる

スコットランドの地で静かに営まれてきたニットブランド。ポップアップストアが渋谷で開催されます。

By Ryutaro Hayashi公開日:2024/01/14

Johnstons of Elgin

格調の高いもの・歴史に裏打ちされた由緒正しい洋服を着ると、しゃんとした気分になる――背筋が伸びて、なんだかそれまで以上に胸を張って街を歩いてしまうような、そんな経験はないでしょうか。新年早々、そんな気持ちを改めて思い出したのが「ジョンストンズオブエルガン」のニットです。

英国王室も認めるクオリティ

Johnstons of Elgin

プレスプリング（Pre-Spring）コレクションからは、黄金色の麦畑からのエネルギーを表現したアイテムも。冬の間にこわばった気持ちを解してくれる、とろけるような肌触りのアイテムがそろいます。

Johnstons of Elgin

穏やかな夏の訪れを思わせるサマーコレクションから。スーパーファインメリノTシャツ。

ジョンストンズオブエルガンは、200年以上にわたる家族経営のもと、スコットランドの地で天然繊維に向き合ってきたニットウェアブランドです。カシミヤ、メリノウール、ラムウール、ビキューナの最高級の原料を調達し、染色から混紡、編みや織り加工に至るまでの全工程を自社工場内で一貫生産。

素材へのこだわりは群を抜いて高いことでも知られていて、その中でも特出すべきはブランドの専門分野でもあるカシミヤです。市場に流通する中で、同社の基準を満たすカシミヤは10％にも満たない…とも言われています。最高級の糸を素材に、時代を超えて受け継がれてきた熟練の技が生み出す洋服のクオリティはとても高く、プリンス・オブ・ウェールズ殿下（ロスシー公爵）からエステートツイードの製造者としてのロイヤルワラントを授与されているほど。

そんなジョンストンズオブエルガンですが、「サステナブル」という言葉が世の中に広がる遥か以前から、自然環境と持続可能性を重視したものづくりを行っています。歴史をさかのぼれば、1797年以来、再生可能な生分解性天然繊維を使用してきました。ジョンストンズオブエルガンは「サステナブル・ファイバー・アライアンス（SFA）」の創設メンバーでもあり、取引先であるモンゴルの牧畜業者と協力して持続可能な草地管理の支援行っています。

さらには、SFAと協業して現地牧畜民の生活のサポートまで行っています。2023年には、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際認証Bコーポレーションを取得しています。

最新コレクションをフルラインナップしたポップアップストア

先日発表された2024年春夏コレクションでは、アースカラーと火山色、夕暮れの海と浜辺のコントラストなどを表現したカラーパレットで、繊細な色味表現を得意とするブランドの魅力を凝縮した仕上がり。一日の終わりのリラックスした時間を思い起こさせます。

カシミヤならではのぜいたくな肌触りと軽さを両立したエアリーな感触のスーパーファインカシミヤをはじめ、シルク混のカシミヤ、トレーサビリティが証明されたRWS（レスポンシブル・ウール・スタンダード）規格のメリノウールなど、使われている素材はどれも一級品。シンプルでリラックスした佇（たたず）まいながら、ドラマチックに日常を演出してくれそうです。