「ファッションに困ったら、デビッド・ベッカムを見よ」というのは、大袈裟ではないかもしれません…ですが、彼の着こなしにはいつも、コーディネートのアイデアをいくつも忍ばせています。
デビッド・ベッカムのカッコよさには、思わず嫉妬を覚えてしまう人も少なくないのでは? レイドバックしたあのスタイルこそが、大きな魅力と言えるでしょう。
「どうすれば自分がカッコよく見えるのか?」 「どうすれば周囲に好印象を与えることができるのか?」…男性にとっての永遠の宿題かもしれないこの2つのテーマ。ベッカムほど知り抜いている人は、そうはいないはずです。
だからこそ、私たちはもう数十年もの間、彼の着こなしを追いかけてしまうのかもしれません。それでは、思わず真似したくなるベッカムのファッションを10種、厳選してご紹介しましょう。
ベッカムから学ぶことは、数多くありそうです。女性に向けた爽やかな笑顔や優しい仕草、美しい放物線を描くフリーキックの数々もそうですが、自分に合ったサイズ感の服を身に着ける、というのもその1つかもしれません。
ご覧ください、このTシャツ × ジーンズというシンプルなスタイル。「サイズ感とシルエットがすべてを決める」と言っても過言ではない、ハードルの高い着こなしもベッカムの手にかかればご覧の通り。
カジュアルなアイテムばかりですが、ニット帽でトップにポイントをつくりつつ、足元にはルイ・ヴィトンのハイカットスニーカーで格上げするなど抜かりありません。
「とにかく自分に似合う服を身に着ける」、それこそがベッカムのベッカムたる所以(ゆえん)でしょう。
ベッカムは知っています。「ディテールが大きな違いを生み出す」ということを。
サッカーの試合前には、自宅の冷蔵庫の中を整理整頓してゲンを担いでいたベッカム。そんな細かな点にこだわるその姿勢は、ファッションにおいても揺らぐことはありません。以前はシャツをタックインする際に、片側半分だけをパンツに入れることにこだわっていた時期もありました…。
で、そのマインドは、こちらのスタイルでも遺憾なく発揮されています。それはどこかお気づきですか? 着ているのは、ごく普通のスウェットシャツです(とは言え、自らコラボしたケント・アンド・カーウェン(Kent & Curwen)のアイテムですが…)。
スウェットシャツの胸のワンポイント、そして、はき古したジーンズがポイントでしょうか。このようなディテールへのこだわりこそが、大きな違いを生むのです。この時点で、もうベッカムに脱帽です!
四角くガッチリとした顎(あご)を持つベッカムには、つばの広いハットが良く似合います。
日本男性のハット使いは、悪目立ちするリスクがあるスタイルかもしれません。しかしながら一度決まれば、印象をすべて変えてくれる大変心強いアイテムへと早変わりします。それは、まるで革命が起きたかのようですらあります。
自らのスタイルにハットを取り入れようと思うのであれば、まず意識すべきは自分の「輪郭」でしょう。ハットは顔のカタチを強調してしまうことも、目立たなくすることもできるのですから…。
日本人の我々には、少しハードルが高く思えてしまうキャメルカラーのスーツ。ですが、ベッカムが袖を通すと…。グレーやネイビーといったありふれたスーツとは一線を画しつつ、気取らない個性を演出しています。
その秘密はどこにあるのか…? 皆さん、もうお気づきですか? そう、巧みなインナー使いにあるのです。
ともすると、野暮ったく見えてしまいがちなキャメルカラーですが、ネクタイは捕色であるネイビーをチョイスして清涼感をプラス。合わせるシャツはライトブルーで、ネクタイとグラデーションをつくることで、品の良い抜け感を醸し出しています。
その上、ワイドカラーシャツを選ぶことで鍛え上げられた体型がさらに際立ち、野暮ったさゼロの堂々とした着こなしを実現させています。
ジャケットの中に、ドレスシャツを着こなさないスタイル。ここでベッカムは、スーツのインナーに同系色のクルーネックセーターを合わせています。
このワントーンの組み合わせは、大人らしい着こなし術の鉄板テク。若干カジュアルなアイテム同士をコーディネートしても、立体感を演出できてスタイリッシュな着こなしが簡単に決まります。
バイカースタイル、骨太なアメカジ、美しいドレスルック…。変幻自在の着こなしを見せるベッカム。ベルスタッフやバブアー、フィルソンやポロ・ラルフローレンなど、彼が愛するブランドのいくつかを見ても、クラシックなテイストも備えたブランドを好んでいることがわかるでしょう。
その反面、モダンなスタイルもバランス良く楽しむのがベッカム流です。その振れ幅の広さも彼の魅力と言えるでしょう。
で、こちらは、モダンでスタイリッシュなスーツスタイルです。指輪やポケットチーフ、個性的なヘアスタイルなどを組み合わせることで、自分独自のスタイルへと演出することを忘れません。
ベッカムと言えば、何を連想しますか? ファッションアイコン? 妻であるビクトリア? マイアミに設立した新しいサッカーチーム? どれも正解ですが、現役時代からずっと契約をしている「アディダス」という選択肢もありますね…。
今もスポーツ界と切り離すことのできない存在ですが、その現場がどこであれ、自らをクールに演出する術を知り尽くしています。
で、こちらは、丈の長いナイロンコートを主役にした装い。細身のパンツを選んだ上に足元の肌見せをすることで、ナイロンコートの丈の長さを際立たせつつ、全体のバランスを整えています。これなら、野暮ったく見えてしまうこともないでしょう。
首元には青の差し色でポイントをつくり、スポーティーながらもスタイリッシュ なコーディネートを実現しています。
こちらは冬のベッカムの休日スタイル。寒い冬だっておしゃれに気を抜くことはありません。
ポイントはご覧の通りの、真っ赤なニット帽でしょう。合わせているのは、シンプルでスリムなジーンズ・黒のダウンジャケット・ジーンズと色を合わせたウインターブーツという、やや無機質なコーディネート。
服全体の印象をそぎ落とすことで、逆にニット帽のインパクトを強めています。まさに、大人の冬の休日スタイルの完成といったところでしょう。
ダブルのスーツの実力を見くびってはいけません。洗練さが際立つ、ベッカムのこちらの着こなしをご覧ください。
フィット感を意識したややタイトなシルエットで、ダブルスーツならではの重厚感や少し野暮ったい印象を上手に軽減しています。小さめのウィンザーノットもポイントで、品の良いデキる男の雰囲気を醸し出しています。
色使い豊かなキャップで 、遊びを効かせたスタイルです。このキャップは誰にでも似合うというアイテムではないでしょう。
「センスを持ち合わせることで、リスクあるファッションでさえ我が物にできる」という好例と言えそうです。
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Source / Esquire UKTranslation / Kazuki Kimura ※この翻訳は抄訳です。
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