「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」のメンズ アーティスティック・ディレクターである故ヴァージル・アブローが残した芸術的遺産は、今後も私たちのワードローブに深くひもづき継承されていくことは間違いないでしょう。ストリートウェアに根ざした彼の芸術的なクリエーションの数々は、コラボレーションによって彼の美学を愛する人々の間でさらに評価の高いブランドとなりました。

事実、アブローがかつて一緒に仕事をしていたブランドの一つである「Nike(ナイキ)」とのコラボレーションアイテムや、アブロー自身のレーベルである「オフホワイト」の有名なスニーカーを買うために、リセール市場で定価を超える値段で取引きされている事実がその人気を示す証拠です。

instagramView full post on Instagram

米オークションサイト「サザビーズ」は、ヴァージル・アブローが2022年春夏コレクションで発表した「Louis Vuitton × Air Force 1(ルイ・ヴィトン × エア フォース 1)」を200足限定でチャリティオークションに出品することを発表しました。開催期間は2022年1月26日(水)から同年2月8日(火)。このオークションの収益は、米国の黒人、アフリカ系アメリカ人、アフリカ系の学生の教育を目的とする「ヴァージル・アブロー ポストモダン奨学金基金」に寄付されます。

これは、2021年11月28日(現地時間)にメンズ アーティスティック・ディレクターが44歳の若さで亡くなる数日前まで取り組んでいた企画のひとつであり、彼の意思に沿って実施されるプログラムでもあります。このコレクションも、メゾンの「2022年春夏 メンズ コレクション」のためにアブロー自ら考案したものであり、2021年6月に発表されたコレクションのランウェイにも登場しています。全47型からなるこのコレクションは、USサイズ5〜18の多様なサイズを取りそろえ、落札価格は1足あたり5000〜15000ドル(約60〜170万円)と予想。同シリーズの旅行用バッグ「パイロットケース」とセットで販売されます。

これは、モノグラム・プリントを施したタウリヨンレザーを使用し、独特のオレンジ色で仕上げたスクエア型のブリーフケースタイプです。また、メタル製の留め具を使ったS字ロックや、有名なナイキのスウッシュロゴのカタチをしたラゲージタグも特徴的です。実はこのバッグの内側は、内部のクッションシステムによって、さまざまなサイズの靴にもフィットするようになっているのです。

「エア フォース 1」:40年の時を経て、伝説は生き続ける

zapatillas hombre nike air force 1 virgil abloh louis vuitton
LOUIS VUITTON

「ナイキ」と「ルイ・ヴィトン」のコラボレーションの実現は、運命的でした。1982年に誕生した「エア フォース 1」は、ブランドを代表する長寿スニーカーとして愛され続けています。ヴァージル・アブローは「ナイキ」とコラボレーションすることで、このスニーカーのクラシックなコードと「ルイ・ヴィトン」の最も有名な素材や記章を融合させたのです。その結果、ヒップホップカルチャーにオマージュを捧げた、このような作品が生まれたというわけです。

モノグラム・キャンバスと、チェッカーボード・プリントの組み合わせが特徴的な200足限定のスニーカーです。また、「AIR」の文字を引用符("")で囲むことで、ストリートアートの典型的なグラフィックを連想させ、アブロー独特なタッチを表現しています。

Sotheby's 公式サイト

Source / ESQUIRE ES
※この翻訳は抄訳です。