「食べ物の味が恋しくなる」こと。これを理由に、ヴィーガンになることに踏み切れない人は少なくないでしょう。これは、デンマークで設立されたオンライン食品注文および配達サービスを展開する「Just Eat」社が、調査会社Ipsos.Digitalと共同で実施した、1月を「ヴィーガン月間にしよう」と呼びかける世界的な活動「Veganuary」(2021年は200カ国から58万人以上が参加)の中で行われた調査から得られた結論のひとつです。そこでさらに、「ヴィーガンに踏み切れないもうひとつの理由」も判明しました。それが、「代替食品の価格の高さ」でした。
(周知の通りかもしれませんが)日本における食生活の意識の変化は、かなり遅れているのが現状です。
ウェブメディア「Vegewel」が2021年12月に2413人を対象に行った調査によると、ヴィーガン率は約2.2%という結果になりました。また、週に1回以上、意識的に動物性食品を減らす食生活を送る「フレキシタリアン」は全体の15.8%。今日では代替食品の種類も豊富で、バーベキューでさえヴィーガンでやることができる時代です。そんな現状を考慮しながら見るこの数値は、「かなり低いと言えるでしょう。
では日本で、それだけの遅れをとっている理由は何なのでしょうか?
植物性食品を食べる人は、一般的に「健康のため」と「その味が好きだから」ということが多いようです。言い換えれば、ヴィーガンやベジタリアン、そしてフレキシタリアンに食生活を切り替えることは、そんなに難しいことではないということではないでしょうか。
あまりの美味しさに、代替食品だと気づかない食品はたくさんありますが、まだ足りないものもあるというのが現状とも言えます。スイスのチョコレートなどを製造するバリーカレボー社が行った調査で、ヴィーガンの人が「恋しいと思っている食材」に関してのリストが発表されました。それがどんなものか? また、肉以外の代替品にどんなものがあるのか? ここで見ていきましょう。
もしかするとあなたも、ここで食生活を見直し、「フレキシタリアンになろう!」と思えるキッカケになるかもしれません。
1位. お肉
Just Eat社の調査によると、46%のヴィーガンがこの選択肢を見逃しているそうです。「ビヨンド・ミート(Beyond Meat)」や「Impossible Foods(インポッシブル・フーズ)」、「Next Meats(ネクストミーツ)」など、代替肉を製造・開発する企業は年々増えており、その完成度も高まりつつあります。ヴィーガンミートの味や製造方法など詳しく知りたい人は、こちらの記事でぜひご確認ください。
2位. チーズ
バリーカレボー社の調査では、41%の人がチーズを「もし自分がビーガンでなかったら、心から食べたいと思うもの」だと答えています。この場合、それを補うために、固いものからパルメザンのようにすりおろしたものまで、あらゆるカタチの豆腐が、チーズの誘惑から逃れるために開発されています。
3位. チョコレートなどのお菓子
Just Eat社の調査によると、ヴィーガンの人にとって3番目に恋しくなる食べものがこちらで、30%以上の人が挙げていました。中でも約9%の人が、ミルクチョコレートを求めていました。そしてバリーカレボー社は、甘いお菓子を欲している人たちのために代替品の製造も行っています。そこでこのたび、同社は植物由来のペストリー、ケーキ、ドリンク、アイスクリームを扱うオンラインショップ「Plant Craft」をオープンさせたというわけです。
4位. 卵
バリーカレボー社の調査結果によると、15%の人がこの食材を挙げていました。チアシードやフラックスシードを水に溶かすと、溶き卵や凝固卵を思わせるゼラチン状の食感になります。水と混ぜた小麦粉は、オムレツやバッター液には適していますが、目玉焼きには残念ながら解決策がないのが現状のようです。
5位. お魚
この食材はいまのところ、目玉焼きと同じくとても難しいのが現実です。鮭に近い食感や味を楽しめるわけではありませんが、スープや揚げ物などの料理に海苔を加えて海の香りを豊かにするなどいかがでしょうか。
6位. 牛乳
こちらは、最も簡単に代用できるものの一つです。アーモンド、ココナッツ、オーツなど…今日ではどんなスーパーマーケットやコンビニでも、さまざまな代替品が並んでいます。
これら上位に挙がる食品にかわる代替品は、続々と登場しています。まだ代替品を試したことがない人からすると、「完全にヴィーガンになることなんで無理」なんて思うかもしれません。なので、ここでまずは代替品のほうを先に試してみてはいかがでしょうか。そしてもし気に入ったら、ときどき置き換えてみるところから始めてみるといいかもしれません。
Source / ESQUIRE ES
※この翻訳は抄訳です。