産後、妻が別人のようになった…とは、よく聞く話ではないでしょうか。しかも、結婚後すぐに子宝に恵まれた場合、新婚時の“ラブラブ”な状態から一気に情緒不安定な妊娠期～怒涛の出産・育児へと突入する妻…もはや、恋人時代の記憶は遠く彼方へ旅立ってしまいます。
さらに、生まれたばかりの赤ちゃんとともに家に戻ってきた日には…。最初は出産の感動で満たされ幸せな空気で満たされていますが、それが誕生後7日あたり…～お宮参りをするころには、赤ちゃんとともに暮らす大変さを徐々に理解していくことでしょう。
そう、生活は一変します。どんなに優しい女性も、新米ママとしての生活にイライラは隠せなくなるものです。それに伴って夫である男性のほうは、戸惑いが隠せない状態になるわけです。では、どうしたら彼女のイライラを解消することができるのでしょうか。どうしたら、ついこの間までのように優しい彼女に戻ってくれるのでしょうか？
まずはイライラしてしまう原因の解明、そしてそれに対する理解、その上で妻を労うことができる方法のひとつとして、プレゼントをしてみる…というのを提案したいと思います。
出産後、妻の機嫌が常に悪いのはなぜ？
出産という壮絶な大仕事を終え、まさにボロボロの身体となった妻に対し、男性ができることと言えば、育児や家事の参加につきます。ここでポイントなのは、「手伝う」「協力する」ではなく「参加する」という意識を持つこと。自らも子の親であり、子育てに関しては主体性を持つことが大切となります。
ところが、男性はつい妻からの「指示待ち」に転じてしまいがちです。授乳を始めとするお世話に関して、「女性ではないのでママの代わりはできない、どうせ自分が抱っこしても泣き止まないし…」と、半ば開き直りともとれる態度を出してしまう方も多いでしょう。しかし、その態度こそ要注意。それが妻をイラつかせる最大の原因なのです。多くの男性は、そのことに気づかないでしょう。
妻の出産後に、パートナーである男性が悩んでいることと言えば…
・妻の機嫌が悪い、常にイライラしている
・妻が突然泣き出したり、急に怒り出したり、まるで別人にようになった
・愛情が子どもに行き、自分には冷たくなった
・前のように夫婦で過ごす時間が減った
…などが挙げられます。「子どもよりも、自分に向いてほしい」という希望はいったん横に置いておくとして、この最初の2つには医学的な根拠が実はあるのです。
産褥期のイライラはホルモンバランスの変化のため
医学的な根拠について、AYAウィメンズクリニックの院長、芝原綾先生にお話しを伺いました。
個人差はありますが、特に産褥期（さんじょくき）と言われる産後6～8週間の女性は警戒心・攻撃心が強くなり、精神的に不安定になる傾向にあります。
授乳する人は母乳を促す「プロラクチン」というホルモンが増える一方で、妊娠中には大量に分泌されていた女性ホルモンの「エストロゲン」が産後急激に減少するため、自律神経の不安定さから精神面の不調や肌あれ、髪の潤い減少や抜け毛などが起こりやすくなります。
授乳される方、しない方や排卵が再開する時期などで、個人差がかなりある産後のホルモンバランス。育児や家事、仕事が思い通りにいかない事へのイライラがつのり、素直に周りに頼れる環境がないと、感情の不安定さは倍増しやすくなります。
また、どの女性も産後の骨盤は、赤ちゃんが産道を通るため広がり、骨と骨の間を繋ぐ靭帯、特に仙腸関節や筋肉が緩み伸びきっているため、骨盤はバラバラに近い状態に分解された状態となっています。そのため、骨盤がしっかり閉じる1-2ヶ月までは、起床時や歩行時、授乳時の姿勢で足首や腰回りへの負担がとても大きくなります。人によっては、下半身のアンバランスさから、頭痛や歯痛がでる方もいるほど。また帝王切開後の方のばあいは、それに加えて傷の痛みもあるため、さらに体への負担がかかります。そこに昼夜問わず行っている授乳によって、寝不足が常態化していることも原因と言えるでしょう。
監修協力：AYA ウィメンズクリニック／芝原綾先生
産婦人科専門医、日本産婦人科学会所属。京都・大阪の市中病院にて、産科・婦人科・救急での経験を経て、2015年より妊娠中・出産前後や手術前後の心身のケアを診療にとり入れ始める。2016年にAYAウィメンズクリニックを開院。漢方による東洋医学やボデイケアを中心に行い、1人ひとりのハッピーバランス(心身の調和のとれた状態)を提供している。https://aya-womens-clinic.com/
この医学的な根拠の結果、パートナーにきつくあたってしまったり、すぐ泣いてしまったり、赤ちゃんに触れることが嫌になったり、ということが起きてしまうのは理解できたと思います。この時期に妻を心から労（ねぎら）わなければ、そのまま産後うつ病などの精神的なダメージを強めてしまうケースも多々あるので要注意です。
そこで、パートナーとして男性ができることは…
・育児へ積極的に参加する
・妻の話を良く聞く
・妻にマッサージをする
・家事の手を抜くことを提案する（外食やケータリングを活用）
・周囲への協力を求めるよう促す
・気分転換やストレスを発散する方法を差し出す
…などが挙げられます。以上を踏まえた上で、そのイライラを解消する手段のひとつとして、妻へ「育児おつかれさま」という感謝の意を込めてプレゼントを用意するのはいかがでしょうか。これはかなりおすすめです！
好みを聞かなくても外さない、妻が喜ぶプレゼント５選
ここで急に奮発して、バッグやジュエリーなど確実に好みが反映され、失敗が許されないようなアイテムを選ぶのはリスク高めなので避けたいところです。万が一気に入ってもらえなかった場合には、前よりも機嫌が悪くなる可能性も高いですし…。誕生日やクリスマスではないので、そこまで大げさではなく、実用性が高く、そしてちょっとしたサプライズ性もあるものがいいでしょう。そんなアイテムをここに選びました。
1.時短にもなる憧れ家電
バーミキュラ(Vermicular) バーミキュラ ライスポット 5合炊き シーソルトホワイト 専用レシピブック付 RP23A-WH
育児中の一番のネックは、家事との両立です。特に赤ちゃんのお世話で、食事の準備や自分が食べることもままならなくなる…という話はよく聞くことではないでしょうか。そこで時短がかなう万能調理器具は、産後絶対欲しいもののひとつに挙げられます。料理が好きな女性なら、誰もがWISH LISTに入っているのが「バーミキュラ」のライスポットです。調理モードでは炊飯以外に無水調理、ロースト、炒め調理、スチームといったさまざまな調理に対応する優れものです。この調理器を使って、一度とは言わず二度以上は自ら腕を振いましょう…これも必須です！
2.育児に役立つもの
BALMUDA(バルミューダ) バルミューダ LEDランタン BALMUDA The Lantern L02A (ブラック)
夜中の授乳時に、手元だけを照らせる照明器具はかなりのお役立ちアイテムとなります。こちらはつまみひとつで明るさの調節もできますし、充電式なのでどこへでも持ち運べて便利。アウトドアでも活躍することでしょう。
3.リラックスアイテム
お風呂の時間くらい、妻にはゆっくりと過ごさせてあげてください。女性の身体と月の満ち欠けに着目して調合された「SHIGETA」のバスソルトは、死海の塩をベースに、新月・上弦の月・満月のフェーズに合わせて精油を独自ブレンドし、女性が本来持つ美しさや健やかさへとアプローチして仕上げられています。
ほんのりと優しく包み込まれる香りは、エナジーチャージに最適。乱れがちな自律神経を整える作用も期待できるので、ゆっくり湯舟につかる時間もプレゼントしてください。その間は皆さんは、全力で赤ちゃんの面倒見ることに励んでください。
4.ちょっと贅沢なお取り寄せ
はちやフルーツ ぶどう シャインマスカット 晴王 優品 3～5房 約2kg 岡山県産 ＪＡおかやま お中元 葡萄 ブドウ
産後は妻は、家からほとんど出られない生活が続くことでしょう。その間の楽しみと言えば、「食」くらいでしょう。そこで、普段ではなかなか手が出ない少し贅沢な季節のフルーツを取り寄せてみてはいかがですか？ 他にも高級ブランド肉やお鮨、名店のお取り寄せメニューなども喜ばれるでしょう。
授乳中の場合は、スイーツやお酒は母乳に良くないとされているので、除外しておくことも忘れずに。
5.ラグジュアリーホテルのスパ体験
コロナ禍の現在、気分転換に旅行へと出かけることも控えるべきでしょう。そんな中、にわかに流行り出しているのが、都内のホテルで旅するように泊まる「ステイケーション」というスタイルです。
これは非日常感を求め、ラグジュアリーホテルに週末だけ泊って、旅した気分を味わうというもの。新米ママにとって、家事に関しては全く気にしなくていい時間が過ごせるので、高次元のリフレッシュができるでしょう。さらにスパの予約も付けられるプランを選び、それを「子育てお疲れさまプレゼント」として贈れば、喜ばないはずがありません！
おすすめはステイケーションプランが充実している「シャングリ・ラ ホテル 東京」の「CHIスパ」。数々のスパアワードを受賞しているスパで、心身ともにリトリートできる充実したメニューがいっぱいです。ホテル自慢の部屋でいただけるアフタヌーンティーも楽しんで、しばし育児疲れを癒してあげてください。
シャングリ・ラホテル東京公式サイトへ
まとめ
まずは何よりも、産後の女性の身体がいかに疲れているか、そして、日々の授乳と育児で、いかに体力を使い果たしているかを理解してください。そして、それを理解した以上に労りの心で接することが大事となります。
そこには、出産という偉業を成し遂げた妻への尊敬も含めたプレゼントであることをお忘れなく。その上で男性も育児に積極的に参加する…。そうすることで、育児の大変さを共に味わうことで心をひとつにするよう心がけてください。そして、赤ちゃんは両親である夫婦間の関係性を、実は繊細に感じとっていることも忘れずに…。夫婦が仲良きことは、子育てで最も有効な事柄でもありますので。
