「オリジナルのパンツをつくるきっかけとなったのは、会社勤めからフリーランスになり、スーツやネクタイ、革靴から解放されたことですね。移動手段も電車から自転車に。そうしたときにTシャツやスニーカーに合う、それでいてきちんとした格好に見えるパンツがボクのワードローブになかったんです。ならば、今の自分のライフスタイルにマッチしたパンツをつくろうと。それが始まりです」
と語るのは、今や20~30代のおしゃれ男子から絶大な人気のパンツ専業ブランド「ニート」のデザイナー西野大士さんだ。西野さんが言う“会社勤め”とはアメリカントラッドの総本山「ブルックス ブラザーズ」。ここで7年間、販売と広報の仕事をしながらブルックス流トラッドをたたき込まれたとか。
その経験を生かして、ニートのパンツはクラシックをベースにしながらシルエットを今どきにアップデート。イン2プリーツ、ボタンフライといったドレスパンツの仕様を取り入れながらも不思議とカジュアルにもマッチするのだ。
これまでドレスパンツをはいたことがない若い世代には新鮮であり、またルールに縛られることなく自由に着こなせる点も人気の理由だろう。
…にしてもだ。昭和の古いトラッドおじさんのボクが解せないのは、きちんとした格好に見せたいならTシャツ改め襟付きシャツだろうと(笑)。スニーカー改めローファーだろうと(笑)。Tシャツにスニーカーじゃ銀座のバーに行けないよ~。ゴルフ場で注意されちゃうよ~。って、そんなトコには行かない!? きちんとするトコはどこだ。
(メンズクラブ2021年10月号より)
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