興行収入150億円を突破した映画『THE FIRST SLAM DUNK』の大ヒット、海外組のNBAでの活躍、そして国内Bリーグの人気を受け、日に日に注目度が高まる日本のバスケットボール界。
シーン全体が最高潮の盛り上がりを見せるなか、8月25日からついに4年に一度の祭典「FIBAバスケットボールワールドカップ 2023」が、フィリピン・インドネシア・日本の三カ国で共同開催されます。
好成績を残すため各選手がしのぎを削るなか、注目選手である比江島 慎選手がその心境を語ります。
─ 日本代表メンバーとして、どのような思いで今大会に挑まれていますか?
代表メンバーに選ばれるまで、とにかく大会に出たいという気持ちでいっぱいでした。 今大会は、僕が現役で世界にチャレンジできる最後のチャンスだと思っています。気持ちだけでなく、体力やスキル的に選手として最高潮を迎えています。
前回のワールドカップと東京オリンピックでは世界で一勝もできていませんが、今回は世界と渡り合える状態にあると信じています。まずは世界を相手に一勝し、アジアで一位となり、パリオリンピック出場を決めたいと思っています。
─ 比江島選手と同じシューティングガードが6名も候補として挙がっていましたね。
皆、素晴らしい選手です。自分だけのことを考えれば厳しい戦いですが、チーム全体のことを考えると、それだけ有力な選択肢があったということは良いことだと思います。日本のバスケットボールのレベルは、確実に上がっていると思います。
─ 今年はWBCが大変な盛り上がりを見せました。あの勢いをバスケットボールでも見せたいところですよね。
野球やサッカーと比べると、日本でのバスケットボール人気はまだまだだと思います。盛り上げるためには、国際大会で勝つことが必須。やはりスポーツは、勝たなければいけないんです。
─ とは言え、バスケットボールの国内リーグであるBリーグは、観客数や収益を見ると年々増加しています。
僕がリーグにはじめて加入した当時と比べると、着実にファンの方が増えています。それに伴い、スポンサーも増え選手の年俸も上がってきています。
ひと昔前は、代表戦であっても地上波で放映されないことが普通でしたから。そうしたタイミングも含めて、今回のFIBAバスケットボールワールドカップは良い結果を残さないといけないんです。
─ 今回の日本代表では、比江島選手が最年長となります。
そうなんです。だから僕には、一層のハングリーさが求められていると思っています。練習でもちょっと気を抜いたら若手に伝わりますから。
僕は本来の性格としては、チームを引っ張るようなタイプじゃないんです。どちらかというと、影で努力をするタイプ。熱意を表に出すことも少なかったので、時には監督から「やる気あるのか!」って怒られたりもしました。
でも、最年長となるからには、自分のやり方だけを通すわけにはいきません。チームのために、日々声を出して場を盛り上げるように意識しています。
─ こうしてメディアにご出演されることも、その一環ですね。
バスケットボールの練習でならいくらでも声を出せますが、インタビューはいまだに苦手で(笑)。こっちも、もっと練習しないといけませんね。
比江島 慎(ひえじま まこと)
1990年、福岡県生まれ。宇都宮ブレックス所属。シューティングガード。青山学院大学在学中、インカレでは2年連続優勝。4年時の2012年には日本代表に初選出される。2013年からは現シーホース三河に入団しプロ選手となり、同年ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2016年にBリーグが開幕すると、2シーズン続けてシーズンベスト5を受賞。華麗なドライブを披露する一方、3Pシュートにも長ける変幻自在なスコアラーとして、2017-18シーズンMVP、2021-22シーズンは宇都宮ブレックスのエースとしてチームを優勝に導き、チャンピオンシップMVPを受賞。2021年には東京オリンピック日本代表に選出。FIBAバスケットボール ワールドカップ 2023日本代表。
恵まれた体形ゆえに、普段スーツを新調する際なかなか丁度いいサイズが見つからないという比江島選手。そんなお悩みを解消するべく向かったのは4月にリニューアルオープンしたばかりのトミー ヒルフィガー 表参道店。
プレッピーを軸としたカジュアルウェアだけでなく、スーツのセミオーダーサービスも実施する同店にて、プロのアドバイスをもとに納得のいく一着を誂えてもらいました。
詳しくは9月8日発売の雑誌『メンズクラブ』をお楽しみに!
Styling / Hajime Suzuki
Hair & Make-up / Tatsuhiko Kitamura