テイラー・スイフトとは?

アメリカ・ペンシルベニア州出身で、1989年生まれの彼女は幼い頃から音楽の才能を発揮します。それは歌唱力だけでなく、12歳にはギターを手に作曲も始めました。2006年には、16歳でデビューアルバム「テイラー・スウィフト」をリリース。このときは“カントリーミュージック界の新星”として鮮烈なデビューを果たし、主にカントリーミュージックの中心地テネシー州ナッシュビルを拠点に活動していました。

ステージで歌うテイラー・スイフト写真&動画で振り返るテイラーの軌跡
Skip Bolen//Getty Images

その後、数々のヒット曲を生み出し、グラミー賞は合計12度受賞するなど世界的なトップアーティストへと成長します。が、2012年10月22日リリースのこの4thアルバム「Red(レッド)」当たりより、次第にカントリーミュージックの枠を抜け出し、ポップ、エレクトロニックなどさまざまな音楽ジャンルに挑戦。常に進化し続ける姿は、多くのファンを魅了し続けてきました。

彼女の楽曲は、自身の経験に基づいた歌詞が特徴であり、恋愛・友情・失恋など、ドラマチックで誰もが共感できるテーマを歌い上げています。また、巧みなメロディーとキャッチーな歌詞は、世代を超えて多くの人々に愛されていることが実感できることでしょう。

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Taylor Swift - All Too Well: The Short Film (Behind The Scenes)
Taylor Swift - All Too Well: The Short Film (Behind The Scenes) thumnail
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近年では音楽活動だけでなく、映画やドラマにも出演し、女優としての才能も開花。2022年には、自身初の監督作品となる短編映画「All Too Well: The Short Film」を制作し、高い評価を得ています。このように常に新しいことに挑戦し続けるテイラー・スウィフトは、まさに現代を代表する“歌姫”と言えるでしょう。

テイラーがスターへと
邁進する契機となったのは?

アルバムで言うなら、それはなんと言っても2008年11月11日にリリースした2ndアルバム「Fearless」(日本は2009年6月24日リリース)でしょう。リリース以前の2008年8月8日、このアルバムの収録曲である『Change』が北京五輪に参加するアメリカ選手団のために売り上げを寄付する形でリリースされます。この時点で『Change』はアルバム「Fearless」からのシングルではなく、あくまでプロモーションシングルとしてのリリースでしたが、Billboard Hot 100では10位を記録します。そして同年9月12日にアルバム「Fearless」からの1stシングルとして『Love Story』が発売され、テイラーとしては当時の最高位となる4位を記録しての大ヒットとなりました。

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Taylor Swift - Change
Taylor Swift - Change thumnail
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そうした前盛り上がりをつくったあと、2008年11月11日にアルバムが発売されると初週売り上げ59.2万枚となり、自身初となる「Billboard 200」1位を獲得します。さらに通算11週で1位を獲得。これは2000年代における最多記録となりました。さらに2009年も「Billboard 200」年間チャートで1位を獲得。そうして2010年1月31日にロサンゼルスのステイプルズ・センターで開催された第52回グラミー賞で、主要部門でも最高賞と位置づけられる"最優秀アルバム賞"を史上最年少で受賞することになります。

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Taylor Swift - Fearless (Taylor's Version) (Lyric Video)
Taylor Swift - Fearless (Taylor's Version) (Lyric Video) thumnail
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ちなみに2021年には、このアルバムの再録盤「Fearless (Taylor's Version)」が発売されます。このアルバムにはプラチナ盤19曲に加えて、新たなシングル『Today Was a Fairytale』とともに未発表曲6曲…計26曲が再録して収録されました。

そして2024年も…
グラミー賞最多受賞後に日本
そしてスーパーボウルへ

そうして迎えた2024年2月4日 (日本時間2月5日) 、1人の歌姫が歴史に新たな記録を打ち立てました。それは、第66回グラミー賞授賞式にて。栄光に輝くこの舞台で、彼女の名が再び世界に響き渡ったのです。

最優秀アルバム賞4度目の受賞。前人未到の偉業を成し遂げた“歌姫”は、まさに世界の頂点に立ちました。星空を彩る無数の星のように、彼女の歌声は人々の心を照らすのです。澄んだ泉のように清らかで、魂を洗う彼女の歌声は、時代を超えて語り継がれるでしょう。

世界を魅了する歌姫の輝き
それは経済をも動かす

続く2024年2月5日には日本へ。東京ドームの会場では、まさに星のように輝く人1の歌姫を中心に世界が回っているかのようでした。開演前の東京ドーム周辺は、早くもファンであふれかえり、グッズ売り場には長蛇の列…。その熱狂は、ただの音楽愛好家の集まりをはるかに超え、彼女のためならば大金を惜しまない「スウィフティーズ」の献身が際立っていたのでした。

このような彼女による経済効果を「スウィフトノミクス」と呼ばれるそうですが、これには疑いの余地はないでしょう。彼女の経済効果は、単なる音楽界の枠をも超えています。アメリカでは約1.5兆円の経済効果があると試算され、日本での4日間の公演でも約341億円の経済波及効果と言われていました。チケットやグッズの売り上げはもちろん、宿泊や交通、観光に至るまで、彼女の公演は地域経済に大きな恩恵をもたらします。

この現象は、国を超えて世界経済にも影響を及ぼしており、テクノロジー企業や音楽配信サービスに至るまで関連する多くの分野に波及し、そして変革をもたらしているのです。

影響力の波紋

さらに彼女の影響力は、経済だけにとどまらないようです。それは、政治の舞台でもその声は強く影響を及ぼしたという実績もあります。それは2020年のアメリカ大統領選。若者の票を動かすキーパーソンとして登場し、社会運動にもその声を大胆に投じていました。

彼女の政治への関与は、支持者だけでなく批評家の間でも大きな話題を呼んでおり、次の大統領選に向けての動向が既に注目されています。スウィフトの言葉一つ一つが、社会に対する深い影響を与えているのは「紛れもない事実」と言えるでしょう

無限の可能性へ

テイラースイフト,トラビスケルシー,afc championship kansas city chiefs v baltimore ravens
Patrick Smith//Getty Images
写真は2024年1月28日、メリーランド州ボルティモアのM&Tバンク・スタジアムで行われたAFCチャンピオンシップゲーム、ボルティモア・レイブンズ戦にて。17-10で勝利したカンザスシティ・チーフスの勝利を、現在交際中のチーフス所属のトラビス・ケルシー(TE #87)と喜びを分かち合いますテイラー・スウィフト。そして2月11日(現地時間)開催のスーパーボウルの応援に、日本ツアーからとんぼ返りでネバタ州ラスベガスにあるアレジアント・スタジアムにかけつけたテイラーでした。

そんな彼女の存在は、もはや音楽を超え、経済や政治をも動かす偉大なる力…フォースを擁していると実感できるのです。彼女の次なる一手が世界にどのような影響をもたらすか、その一挙手一投足から目が離せません。経済現象「スウィフトノミクス」から政治への影響力まで、彼女の軌跡はこれからも多くの人々にインスピレーションを与え続けることでしょう。

現在アメリカでは、11月5日に行われる大統領選挙のため民主党そして共和党が躍起になって活動を開始しています。まさに2024年は世界を動かす“歌姫”、テイラー・スウィフトの年と言えるかもしれません。