※本記事は、『DUNE / デューン 砂の惑星』のネタバレを含みます。

2021年10月に公開された『DUNE / デューン 砂の惑星(原題:DUNE)』(作中のオープニングタイトルは、DUNE: PART ONE)の続編のニュースを、辛抱強く待っている人も少なくないでしょう。そこで良いニュースをご紹介します。

このSF映画の続編(現状のタイトルは、『DUNE: PART TWO』)の撮影は、順調に進んでいるということ。よって、それほど長く待つ必要はないでしょう。ではここで、このドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による銀河系冒険物語の第二弾について、これまでに判明していることを以下に挙げます。

『DUNE / デューン 砂の惑星』続編の壮大な構想とは?

前作の『DUNE / デューン 砂の惑星』は、1965年にアメリカのSF作家フランク・ハーバートよってつづられたSF大河小説『DUNE(デューン砂の惑星)』をもとにしたもの。上映時間は3時間近く(およそ2時間35分)もある壮大な作品となりましたが、実は原作の前半部分しかカバーできていませんでした。つまり、原作の後半分によって、この『DUNE: PART TWO』が構成されることになるわけです。※ちなみにここで説明しているのはヴィルヌーヴ監督版の『DUNE(DUNE / デューン 砂の惑星)』であり、1984年に批評家たちに酷評されたデヴィッド・リンチ監督の『DUNE(デューン 砂の惑星)』ではありません。

映画『DUNE / デューン 砂の惑星』のエンディングでは、ティモシー・シャラメ扮する主役ポールとその母、レベッカ・ファーガソン扮するレディ・ジェシカが惑星アラキスの先住民フレメンに受け入れられ、ハビエル・バルデムが扮する部族長スティルガーの家まで旅をします。ポールの一族アトレイデス家はすっかり没落してしまったので、彼らは巨大な反乱を起こし帝国に立ち向かうことになります。

そうして砂の惑星での大河ドラマは、終了するのでしょうか?

原作者であるハーバートは『Dune(デューン砂の惑星)』を上梓したあと、「DUNE」をシリーズ化してつづっています。1969年には『Dune Messiah(デューン砂漠の救世主)』、1976年には『Children of Dune(デューン/砂丘の子供たち)』、さらに1981年には『God Emperor of Dune(デューン砂漠の神皇帝)』、そして1984年に『Heretics of Dune(デューン砂漠の異端者)』、さらに1985年に『Chapterhouse(デューン砂丘の大聖堂)』と5作品が続きます。

つまり、ヴィルヌーヴ監督作品の『DUNE/デューン 砂の惑星』の続編は、このパート2で完結するとは断言できません。さらに多くのシリーズが生み出される、その可能性のほうが大というわけです(なお、ヴィルヌーヴ監督が継続してメガホンを取るか? に関しては全く予想できません)。

ではここで、映画『DUNE / デューン 砂の惑星』…つまりPART ONEの評価を確認してみましょう。この記事が公開された時点で、映画評論サイト「RottenTomatoes」におけるトマトメーター(評価率)は83%という高得点を獲得しています。さらに興行収入に関して2022年2月15日に「DEADLINE」が公開した記事には、その前日までの全世界における興行収入総額は4億ドル(およそ544億円)を超えていると発表しています。この段階で、この額は悪くない数字と言えるでしょう。

dune 2 release date and trailer
Warner Bros.

『DUNE/デューン 砂の惑星』パート2のキャストは?

では、本題とも言うべき次回作のキャストです。ティモシー・シャラメはポール・アトレイデス役でスクリーン上に再び立ちます。また、前作のラストでようやく出会ったゼンデイヤ扮するチャニは、第2作では共同主演に格上げされることになっています。

その他、レディ・ジェシカ役のレベッカ・ファーガソン、スティルガー役のハビエル・バルデム、邪悪なウラディミール・ハルコンネン男爵役のステラン・スカルスガルド、男爵の甥グロス・ラバン役のデイヴ・バウティスタなどが再登場するとのこと。第1作で亡くなったオスカー・アイザック(レトアトレイデス公爵)、ジェイソン・モモア(ダンカン・アイダホ)、バブス・オルサンモクン(ジャミス)の再出演はありません。

しかしながらウェブメディア「Collider」で、この映画のフィルム編集を担当するジョー・ウォーカー(Joe Walker)は記事内でこう語っています。「原作を既に読んでいる人なら、例えばダンカン・アイダホは再登場することを知っています。なので、どんなストーリー展開になるかは最後までわかりませんよ」とのこと。

またPART TWOのキャストには、新キャラクターも登場することはわかっています。注目すべきは、映画『エルヴィス』の主演で名を馳せたオースティン・バトラーが出演すること。扮するはウラディミール・ハルコネン男爵の甥であり、ラッバーンの弟フェイド・ラウサ。フェイドはハルコネン家の跡継ぎで、ポールを脅かす宿敵です。ちなみに1984年版ではスティングが演じていました。

また、2019年の映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたフローレンス・ピューが、ハーバードが続編としてつづった小説『Dune Messiah(デューン砂漠の救世主)』の中ではポールと結婚するイルラン・コリノ王女に扮します。またクリストファー・ウォーケンは宇宙皇帝シャダム四世に、レア・セドゥはマーゴー夫人役を演じることも報じられています。

ヴィルヌーブ監督がパート2について語っていること

ウェブメディア「Empire」の取材に対して、ヴィルヌーブ監督はこう語っています。「2作目ではもっと柔軟性を持たせたいと思っています。そしていくつかの事柄を、もう少し掘り下げて表現できるようになるでしょう」

ヴィルヌーブ監督はフェイド・ラウサのような新たなキャラクターを登場させ、ストーリーのフォーカスを絶え間なく変化させようとしているのでしょう。そうして観客の好奇心を増幅させ、さらにスクリーンの中へと引き込もうとしているのです。

「チェスゲームのようなものです。PART TWOでは新しいキャラクターが登場します。この設定をかなり早い段階で決めました。それはなぜかと言えば、PART ONEではポール・アトレイデスとベネ・ゲセリットをそうしました。それはポールが初めて異文化と接触したときの体験について、より深掘りしたカタチで表現するためでした。つまり、これと同じ考え方になります。したがってPART TWOでは、ハルコネン家の話を濃くしていくつもりです」

dune 2 release date and trailer
Warner Bros.

俳優たちのパート2への反応

2022年5月に行われたカンヌ国際映画祭でのQ&Aセッションで、ハビエル・バルデムはこう語っています。「パート2の草稿を読みましたが、人々を驚かせるような方法で作品を仕上げます。確実に素晴らしい作品になると思いますよ。原作を読んでいる人なら当然驚かないでしょうが、その仕上げ方にはきっと驚くはずです。私はとても感動しました…」

『Dune 2(仮題)』の予告編はありますか?

現段階では予告編はありません。ですが、公開されたらすぐにお知らせします。

『Dune 2(仮題)』の公開日は?

当初、2023年10月20日に全米公開予定だと発表されていましたが、2023年11月17日に延期されています。

Source / ESQUIRE UK
※この翻訳は抄訳です。