映画『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士役を演じ、アカデミー主演男優賞を受賞した俳優エディ・レッドメインらがメッセージをおくりました。
Dedicated to Stephen Hawking
2018年3月14日に、この世を去った英物理学者スティーブン・ホーキング博士。
突然の訃報に、俳優エディ・レッドメインとベネディクト・カンバーバッチが追悼メッセージを寄せています。2014年の映画『博士と彼女のセオリー』でホーキング博士を演じ、初のアカデミー主演男優賞を受賞したエディが発表したコメントはこちらになります。
「私たちは美しい心、天才的な科学者、そして僕が今まで出会った中で一番面白い人を失いました――彼の素晴らしい家族に、愛とお悔やみの気持ちを捧げます」と。エディは過去に、何回かホーキング博士と対面しています。
映画『博士と彼女のセオリー』より。（C） 2014 UNIVERSAL PICTURES
はじめて会ったときの感想としてエディは、「人生で最高の瞬間だった」と述べています。
また、博士が映画を鑑賞する直前にも会っていて、そのときの様子を米『ザ・ハリウッド・リポーター』誌のインタビューで振り返っています。
「ホーキング博士に、『僕も緊張しているけれど、映画を楽しんでいただけると嬉しいです。もしよければ、あとで感想も聞かせてくださいね』と伝えたんだ――すると、彼は文字を入力しはじめ、『もちろん、いい感想もそうでない感想も正直に伝えさせていただくね』と応えてくれた」とこと。
また、2004年のBBCドラマ『Hawking』で若き日の博士を演じ、英国アカデミー賞（BAFTA）にノミネートとなったベネディクト・カンバーバッチ。彼も米『ザ・ハリウッド・リポーター』誌にこう語っています。
「…偉大な人と出会えたことを誇りに思っている」
と、ベネディクト・カンバーバッチは語っています。
Photography / Getty Images
「スティーブンの訃報を聞いて、とても悲しい気持ちになった。彼の家族や仲間たちに愛とお悔やみの気持ちを捧げます――仕事や仕事におけるコミュニケーションに精通する、偉大な人と出会えたことを誇りに思っている。直接お会いする機会もあったし、彼の本も読んだ…。彼は、科学というジャンルをより親しみやすくしてくれたんだ」と、ベネディクトはコメントしています。
そしてさらに、「その道の専門家ではない人たちにも、宇宙の素晴らしさや複雑さを分かりやすく解説するという偉業を成し遂げた。21歳で筋萎縮性側索硬化症（ALS）を発症したにも関わらず、そうした功績を残せたのは、精神的な強さがあったからこそだと思う――科学、アート、教育、NHS（イギリスの医療制度）、ALSに対する彼の取り組みやチャリティ活動は後世に受け継がれるだろう。彼のちょっぴり毒のある笑いのセンスもね…」とも語っています。
さらに、「もう一緒にマルガリータが飲めないと思うととても寂しい。でも、次にそのカクテルを飲むときは、夜空にグラスを掲げ、光に照らされた彼の人生を祝福したいと思っている。僕や世界中の人たちにとって、スティーブンはインスピレーションの源。スティーブン、本当にありがとう」と…。
ホーキング博士の子供ルーシーさん、ロバートさん、ティムさんの3人は昨日、共同声明をだしました。そこで博士が、ケンブリッジの自宅で安らかに亡くなったとの報告をしています。
「本日、私たちの愛する父親が亡くなりました――彼は偉大な科学者で、傑出した人物でした。彼の残した功績は、これからも語り継がれることでしょう」と。
この影響で、ホーキング博士に対するメッセージは世界中からも寄せられています。
「私たちは壮大な心と素晴らしい精神を失いました」
―Webの考案者ティム・バーナーズ=リー
「彼は青い惑星を超え、壮大な宇宙に対する興味や関心を私たちに持たせてくれた――彼という個性＆才能溢れる人間が、この世にいないことが惜しまれてならない」
―イギリス人宇宙飛行士ティム・ピーク
科学の分野で活躍する専門家だけでなく、映画界にも多大なる影響を与え、世界中の人々に愛されたホーキング博士。安らかな眠りをお祈りします。
From Digital Spy
Photography / Getty Images
Translation / Reiko Kuwabara
