『エスクァイア』US版のスタイル・ディレクターであるジョナサン・エヴァンスがお届けするコラム、Dialed In」へようこそ! 時計業界で起きているさまざまな出来事や最重要ニュースをお届けしています。


デザイナーのジョバンニ・モーロ氏とシモーネ・ヌンツィアート氏の2人によって、2015年にイタリアで設立された時計ブランド「Unimatic(ウニマティック)」 。クラシカルなヴィンテージミリタリーウオッチをベースにコンテンポラリーでミニマルなデザインを融合させた革新的なルックスを誇りながらも、そこに「300m防水」「自動巻きムーブメント」「ドームサファイアガラス」といったハイスペックな機能を擁し、細部までこだわり抜いたタイムピースを打ち出す注目のブランドです。

また日本では、10万円以下からの手の届く価格帯を実現し、全ての製品は限定数量で生産され、シリアルナンバーを刻印。同じモデルが再生産されることはないことを名言しています。このようにデザインバランスだけでなく品質と価格のバランス、さらにはモノづくりの心意気まで高次元に整った希少なブランドと言っていいでしょう。

そんなウニマティックが、世界的時計メディア「Hodinkee(ホディンキー)」と初めてコラボレーションしたのは2年前の2021年になります。そこでは3つのタイムピースがラインアップされ、それぞれがホディンキーらしいグレーを基調としたパレットで表現され、ウニマティックらしさが光る前衛的な実用主義に仕上げられていました。それは見事なもので、時計愛好家たちは歓喜を上げたようにわずか3時間で完売となったそうです。それ以来、ファンはこの第2ラウンドを辛抱強く待っていたことでしょう。

そしてお待たせしました、第2ラウンドスタートのお知らせです。あえてエスクァイアからの感想を言わせていただくなら…「期待を裏切るものではなく、期待をはるかに超えるもの」でした。

これはxの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

最新のウニマティックとホディンキーによるコラボレーションは、先進的で全く異なるタイプを選択しています。それは、“フォージドカーボン”製のケースを備えた二つのタイムピースで、それぞれわずか250個の限定生産。“フォージドカーボン”とは、現在実用のできるカーボンの中で「最も強靭(きょうじん)で軽量」と謳(うた)われ、「カーボンの最高峰」と言われているもの。フランスのリヨンにある航空機メーカーが登録商標をしており、ボーイング787など航空素材を始めスーパーカーやレーシングカーにも使用されているものです。製造方法はきわめて難しく、ケースの金型内にカーボンファイバーを押し詰め熱を加え、その後圧力をかけながら自然冷却させるという…まさにforged=鍛造(たんぞう)。ダイヤモンド製造と似ているところから、その強靭さもうなずけます。

ウニマティックがこの素材を採用するのは、これが初めてということ。総合的に考えるなら、やや衝撃的な価格となっていることも納得できるかと…。第1回のコラボレーションで販売されたウニマティックの代表的なモデル「Modello Uno」のGMTバージョンが1395ドル(約20万円)でしたが、こちらはその2倍前後とかなり高価。それでも、目利きの皆さんなら、その価値に納得するはずです。

Modello Unno
U1S-CarbonGMT Limited Edition
For Hodinkee

Unimatic Modello Uno U1S-Carbon GMT Limited Edition For Hodinkee

Modello Uno U1S-Carbon GMT Limited Edition For Hodinkee

Unimatic Modello Uno U1S-Carbon GMT Limited Edition For Hodinkee

$2,900
Hodinkee で見る

価格はずばり、ブラックアウトされたGMTバージョン「Modello Uno U1S-Carbon GMT Limited Edition For Hodinkee」が2900ドル(約43万円)。とは言え、超軽量で超耐久性を保つためにチタン製のインナーケースなども採用されていることを考慮するなら、本当に驚くべき価格です。

今回は、41.5mmダークグレー・カーボンファイバーケースのダイナミックな鍛造マーブリングで仕上げられたケースと、ブラックアウトのカラーリングがエッジを効かせています。ケースの厚さ11.6mmで、その堅固さを忘れてしまうほど非常に着用のしやすさも誇っています。手首を軽やかに保つため、アウターケースと同じカーボンファイバー製バックルのブラック・ラバーTPUストラップもナイスな選択。スタイリッシュでありながら、タイムゾーンを越えた経験豊富な旅行者にも役立つ魅力あふれる新作です。

ダイヤルレイアウトは、ブロック状のミニマルなアワーシンボルを配したクラシックなもので、6時位置に配されたブラックの日付窓は、その合理的なデザインを損なうこともありません。ブラックのGMT針はホワイトで縁取られた特大の矢印の形で、視認性にも優れ、24時間単位で調整可能。あらゆる旅行ニーズに対応するセカンドタイムゾーンを示してくれるでしょう。

そんなケースの中ではスイス製自動巻きムーブメント「ETA 2893-2」 が順調に動き続け、パワーリザーブ「42時間」とのこと。なので、しばらくの間は安心して着用したままでいれるでしょう。そしてケースバックには、わずか250本限定モデルならではのシリアルナンバーとUNIMATIC x Hodinkeeの特別デザインが刻印されています。

あなたの冒険のお供となること、間違いなしです。

Modello Quattro
U4S-Carbon Limited Edition
For Hodinkee

Unimatic Modello Quattro U4S-Carbon Limited Edition For Hodinkee

Modello Quattro U4S-Carbon Limited Edition For Hodinkee

Unimatic Modello Quattro U4S-Carbon Limited Edition For Hodinkee

$2,200

ウニマティックとホディンキーのドリームチームは、第2弾でもグレイッシュなモデルも用意しています。こちらもブランドの神髄であるモダンなイタリアンデザインのアティチュードを醸しながら、最高峰にタフなフォージドカーボンファイバーを採用。この1本も、期待を超えたニューモデルとして私たちを魅了します。

こちらもわずか250本の限定生産モデルで、価格は2200ドル(約33万円)。マットグレーに仕上げられたフォージドカーボンはまるで大理石のよう。時計に複雑な奥行き感を与えています。

こちらのケース径は、前出よりもわずかに小さく40mm。手首のスイートスポットにぴったりとフィットするでしょう。また、ケース厚は12.4mmとやや厚く、適度な存在感を醸します。自動巻ムーブメントは人気のスイス製「Sellita SW200-1 b」。信頼の時を刻むことを約束してくれています。


さて、あなたはどちらが好みですか? とは言え、どちらを手に取っても爪のような丈夫さと空気のような軽さを実感できるでしょう。そしてそれだけでなく、あなたらしさを語る上のきっかけになるはずです。

しかしながらここには、唯一にして最大の問題点があります。それは、あなたが悩んでいるうちに二つとも売り切れになってしまう可能性が大…ということ。この出会い、そしてこのトキメキを大切に。まさに、それが起こるのは時間の問題なので…。

Hodinkee Japan(ホディンキー 日本版)もぜひご覧ください。

From: Esquire US