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車のタイヤの空気圧は、定期的なチェックが必要です。数カ月間チェックしていなかったら、驚くほどに空気圧が下がっていたという話も珍しくありません。
自動車用のタイヤは、例えば自転車のタイヤに比べると多くの空気が必要となり、手動ポンプでの空気入れは難しく、苦労するかもしれません。そこで検討したいのが、自動車用タイヤにも使える電動のエアーポンプやエアーコンプレッサーです。
このページでは、空気圧の重要性や空気入れの選び方のポイントを説明します。さらに、おすすめの電動式と足踏み式の車のタイヤ用空気入れをご紹介します。
車のタイヤの空気圧の重要性とは?
どんなに高性能な車でも、地面に接しているのは4つのタイヤだけ。そのため、タイヤの状態がよくなければ性能は十分に発揮できません。
そこで重要になる要素のひとつが、タイヤの空気圧です。空気圧が適正でないとタイヤが正しく機能せず、「走る・止まる・曲がる」などの性能に影響があるばかりか、燃費の悪化や偏摩耗(接地面が不均一に摩耗すること)も起こりかねません。
そのため、車種ごとに指定されている空気圧を守ることは大変重要です。タイヤの空気はガソリンスタンドなどでも入れられますが、自分で空気入れを持っていれば、いつでも空気圧の調整が可能です。
車のタイヤ用空気入れは「電動式」が使いやすい
車のタイヤ用の空気入れには手動式と電動式があります。電動式はバルブにつないでスタートするだけ。簡単に空気は入っていくので、使いやすくておすすめできます。
電源は充電式、コンセント式、シガーソケット式があります。自宅の敷地で使うならコンセント式を、車から電源を取るならシガーソケット式を、万能さを求めるなら充電式といったように使いやすいものを選びましょう。
一方の手動式(足踏み式)は、何度もペダルを踏んで空気を入れる必要があり大変ですが、圧倒的に静かです。また、電源不要なので緊急用としてトランクに入れておくのもよいでしょう。
最大空気圧とオートストップ機能を要チェック
車用の空気入れは、製品によって最大空気圧が違います。一般的な乗用車のタイヤの空気圧は、高くても300kPa(キロパスカル)ほど。空気を入れたい車の指定空気圧をチェックして、カバーできる商品を選ぶのがおすすめです。
また、空気の入れ過ぎを防ぐために、指定した空気圧に達した時点でポンプが止まる「オートストップ機能」がついた製品を選ぶとよいでしょう。
なお、空気圧の単位は「kPa」のほかに、「kgf/cm²」や「bar」などがあります。変換するには計算が必要で、間違いの元になります。自身の車の指定空気圧と、同じ単位が記された製品を選びましょう。
おすすめの車のタイヤ用空気入れ8選
工具や掃除機が大人気のマキタの空気入れです。他の製品と共通の10.8Vバッテリーを共用できるので、すでにマキタ製品を持っている人なら特におすすめです。
国産車で一般的なkPa(キロパスカル)表示に加え、bar・PSI表示にも対応しています。自転車やビニールプールなどにも使えて、変換アダプターは本体内に収納可能です。LEDライトがついているので、薄暗いところでも作業できます。
- 電源方式:充電式
- 最大空気圧:830kPa
- オートストップ機能:あり
充電式の空気入れで、アイリスオーヤマの「電動工具10.8Vシリーズ」内でバッテリーを共用できます。バッテリーを持っていれば、本体のみでの購入もできてコストを削減できます。
片手で握れる形状になっていて、トリガースイッチを押すと空気が入っていく使いやすさも魅力。オートストップ機能付きで、うっかり空気を入れすぎる心配もありません。すでにアイリスオーヤマの電動工具を持っている人に、特におすすめです。
- 電源方式:充電式
- 最大空気圧:830kPa
- オートストップ機能:あり
カートリッジ式のバッテリーに加え、AC電源、シガーソケット電源(DC電源)からも給電できるエアコンプレッサーです。自宅ではAC電源、外出先ではシガーソケット電源やバッテリー駆動といった使い分けができます。
本体が大型なぶん空気を入れるスピードも速く、タイヤはもちろん、ビニールプールを早く膨らませたり、複数のボールに連続で空気を入れていくといった使い方にも向いています。万能で高性能な空気入れを探している人におすすめです。
- 電源方式:充電式、AC電源、シガーソケット電源
- 最大空気圧:160PSI(約1103kPa)
- オートストップ機能:あり
家庭用コンセントと、シガーソケットの両方から電源を取れるエアーコンプレッサーです。自宅のガレージと外出先の両方で使えるため、さまざまな場面で活躍するでしょう。
空気を充塡(じゅうてん)するスピードも速く、完全に空気の抜けたタイヤでも、5分あれば36PSI(約248kPa)まで空気を入れられます。業務用に比べればゆっくりに感じるかもしれませんが、緊急時に車に積んでおけば役立つでしょう。
- 電源方式:AC電源、シガーソケット電源
- 最大空気圧:150PSI(約 1034kPa)
- オートストップ機能:あり
シガーソケットから電源を取るタイプの空気入れで、車のトランクなどに積んでおくのに向いています。本体は770gと軽量かつコンパクトですが、825kPaまで対応していて性能に不足はありません。
車のタイヤだけでなく、ボールや浮輪などに対応するアダプターも付属しているので、海やプールなどのアウトドアアクティビティでも活躍するでしょう。任意の空気圧を設定できるオートストップ機能もついています。
- 電源方式:シガーソケット電源
- 最大空気圧:825kPa
- オートストップ機能:あり
リーズナブルな電動空気入れです。600g程度と軽いため、トランクに入れておいても邪魔になりません。自動車やバイクのタイヤだけでなく、自転車やボールなどにも使えます。
最大空気圧は450kPaで、一般的な乗用車なら十分な性能です。オートストップはついていないため、付属のエアゲージを見ながら調整する必要がありますが、ひとつ持っておけば助かるシーンが出てくるはずです。
- 電源方式:シガーソケット電源
- 最大空気圧:450kPa
- オートストップ機能:なし
足踏み式の空気入れです。ダブルシリンダーで、自転車やボールなどなら素早く空気が入ります。自動車のタイヤの場合は時間がかかるものの、最大500kPaまで入れられます。電動式よりもリーズナブルなので、トランクにひとつ入れておけばいざというときに役立つでしょう。
- 手動式(足踏み式)
- 最大空気圧:500kPa
- オートストップ機能:なし
最大1000kPaまで対応した、高圧タイプの足踏み式空気入れです。性能に余裕があるので、指定空気圧が高い「エクストラロード規格」と呼ばれるタイヤでも比較的スムーズに空気が入れられるでしょう。
ノズルの先端には米式、英式、仏式のアダプターがコンパクトに取りつけられているので、自動車とロードバイク、ゴムボールなど、異なるアダプターを交換して使う機会が多い人でも使いやすいでしょう。
- 手動式(足踏み式)
- 最大空気圧:1000kPa
- オートストップ機能:なし
最後に
自動車タイヤ用の空気入れを持っていれば、空気を入れるためにガソリンスタンドに行く必要がなくなります。特にガソリンスタンドに行く必要のないBEV(電気自動車)のユーザーにとって、かなり気になるアイテムではないでしょうか。
自動車用タイヤの空気入れは、自転車やビニールプールなどにも空気を入れられるのでなにかと便利です。トランクに携行していれば、いざスペアタイヤを使う時に空気をしっかり充塡(じゅうてん)できます。安全の走行のためにも、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。